○森本真治君 私は、ただいま可決されました労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、立憲民主・社民・無所属、公明党、日本維新の会及び国民民主党・新緑風会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
案文を朗読いたします。
労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
一、個人事業者等が新たに労働安全衛生法の適用対象となることに鑑み、制度の理解不足に起因する法令違反が発生することのないよう、発注時における注文者・事業者からの説明を含め、個人事業者等に対する制度の周知徹底を図るとともに、研修等を実施する者に対して支援を行うこと。また、個人事業者等が法令を遵守していない場合には、注文者・事業者から個人事業者等に対して適切な説明等が行われるよう、必要な指導を行うこと。
二、新設される業務上災害報告制度を活用し、個人事業者等による災害事例の収集・分析を進めるとともに、適宜、災害防止対策に反映すること。また、報告を行った個人事業者等に対して、注文者・事業者が不利益な取扱いを行うことのないよう必要な監督・指導を行うこと。さらに、個人事業者等の過重労働による脳・心臓疾患及び精神障害事案の発生を防止するため、個人事業者等自身等が労働基準監督署に報告する仕組みの整備を通じ、個人事業者等の過重労働・過労死防止の一層の強化を図ること。
三、労働災害防止の取組は現場の労使が一体となって協力・連携して行う必要があることを改めて徹底し、安全委員会や衛生委員会において労働者及び新たに対象となる個人事業者等の危険又は健康障害を防止するための対策等の重要事項について個人事業者等の意見を踏まえた十分な調査・審議が行われ、その結果を踏まえた対策が労働者のみならず個人事業者等にも周知徹底されるよう、適切な助言・指導を行うこと。
四、個人事業者等が労働者と異なる場所で労働者と類似の作業を行う場合や、プラットフォーマーに対する規制の在り方について、本法の施行状況を踏まえ、特殊健康診断・熱中症対策費用等の労働安全経費に係る負担の在り方を含めて検討すること。
五、本法の内容と密接に関わるILO第百五十五号条約の早期批准に向けて、速やかに手続を行うとともに、その誠実な履行に向けて準備を行うこと。
六、過重労働やハラスメントが原因の自殺を含む脳・心臓疾患及び精神障害による労災申請・認定件数が引き続き増加傾向にあることに対する強い危機意識を政労使で共有しつつ、残業時間や深夜・休日労働の一層の抑制による総実労働時間の短縮、勤務間インターバル制度の導入促進、ハラスメント対策の一層の強化に努めるとともに、直近の脳・心臓疾患及び精神障害の労災認定基準の変更によって労働災害被害者の認定・救済がより適切かつ迅速に行われているかを検証し、公表すること。
七、ストレスチェック制度の効果を高めるため、集団分析・職場環境改善の実施を計画的かつ着実に推進すること。また、集団分析・職場環境改善の在り方について、義務化の可否を含め、労使等の関係者の意見を聴きながら検討を進めること。
八、ストレスチェックの実施義務対象の拡大に鑑み、中小零細企業を支援するため、産業保健活動総合支援事業に関する体制整備を行うとともに、産業医・産業保健スタッフの育成に努めること。
九、化学物質の自律的管理制度への転換に伴い、譲渡・提供先への危険・有害性情報の確実な伝達と、リスクアセスメントに基づいた適切な措置が講じられるよう、事業者に対する周知の強化に取り組むこと。また、法令に関する知識や管理体制が必ずしも十分でない中小企業に対して、必要な支援を行うこと。
十、成分名の一部を代替名表示することが認められる場合であっても、通知対象物による健康障害が発生するおそれがある際には、医師・労働基準監督署に対して、必要な情報が迅速に開示されるよう制度運用に万全を期すこと。
十一、登録機関が実施する設計審査、製造時等検査については、引き続き検査による安全性の確保が適切に行われるよう、適宜立入調査を行い、必要な監査・指導を行うこと。また、特定機械等の主要構造部分の変更時には、変更届の提出と変更検査の受検を行うよう、周知に努めるとともに、必要な指導を行うこと。
十二、高年齢労働者の労働災害防止を図ることに鑑み、新たに公表する指針の周知に努めるとともに、高年齢労働者の特性や作業内容に応じた研修や講師の育成等を含めた事業者の取組を支援すること。
十三、身体機能の低下等の高年齢労働者の特性に起因する労働災害のリスク評価の方法や身体機能の保持・増進、作業環境の改善、適切な作業管理等に係る具体策について、調査・検討を行うこと。また、本法の施行の状況を見つつ、高年齢労働者の労働災害防止対策の在り方について検討すること。
十四、重大な労働災害を発生させた企業については、特別安全衛生改善計画作成等の指示、勧告、企業名の公表などを確実に実施すること。また、個別事業場の法令違反に対して厳格に対応すること。
十五、本法の円滑な施行を確保するため、労働基準監督官、安全・衛生専門官の大幅な増員と、労働安全衛生を担当する行政体制の整備拡充を図り、労働災害の防止に即応できる態勢を確立すること。
十六、第十四次労働災害防止計画の政府目標の達成に向け、各種対策を講ずるとともに、各指標に対する政策評価に基づき追加対策を検討すること。特に、事業者の熱中症予防対策の実施を促進するために、熱中症予防に効果的な設備・機器の普及のための支援を図ること。
右決議する。
以上でございます。
何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
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MCP: search_diet_speeches(speaker="森本真治")