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片山さつき ·自由民主党 ·財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

衆議院財務金融委員会(2025-11-19)での発言

第219回国会 ·第第1号号 ·2,315字
○片山国務大臣 財務大臣兼金融担当大臣の片山さつきでございます。  本委員会の開催に当たり、一言御挨拶を申し上げます。  日本経済は緩やかに回復していますが、潜在成長力は伸び悩み、米国関税措置に関する日米協議は合意に至ったものの、世界経済には不透明感があります。こうした中、食料品を中心とした物価高が当面の景気の下押しリスクとなっています。  このような状況を踏まえ、足下の物価高へ対応しつつ、経済あっての財政の考え方を基本とし、強い経済を構築するため、責任ある積極財政の考えの下、戦略的に財政出動を行ってまいります。こうして力強く経済再生を進める中で、財政健全化との両立に取り組んでまいります。  先般、総理より、未来への不安を希望に変えるために、生活の安全保障、物価高への対応、危機管理投資、成長投資による強い経済の実現、防衛力と外交力の強化を柱とした新たな総合経済対策を策定するよう指示がありました。現在、各省庁とともに取りまとめの作業を進めているところであり、経済対策の決定後、その裏づけとなる補正予算についても速やかに編成してまいります。  令和八年度予算についても、当面のリスクへの備え、対応に万全を期すとともに、成長力の強化に取り組んでまいります。その際、これまでの歳出改革努力を継続しつつ、重要政策課題に必要な措置を講ずることによって、めり張りの利いた予算とするとともに、経済、物価動向などを適切に反映してまいります。  財政投融資計画については、不確実性が高まる国際情勢の中で、強靱な経済構造をつくり、官民が連携して課題解決のための取組を推進していくため、必要な資金需要に的確に対応してまいります。あわせて、市場の動向を注視し、市場との丁寧な対話を行いつつ、引き続き適切な国債管理政策に努めてまいります。  税制につきましては、少子高齢化、グローバル化などの経済社会の構造変化に対応したあるべき税制の具体化に向け、包括的な検討を進めるとともに、所得税における物価上昇局面の対応などの検討を進めてまいります。また、税務行政においては、税務を起点とした社会全体のDXを推進しつつ、納税者利便の向上や適正、公平な課税、徴収の実現を効率的、効果的に推進してまいります。  国外に目を向けますと、世界経済は貿易政策や地政学的緊張の影響で高い不確実性に直面しており、国際協調の一層の推進が求められています。ウクライナ支援や対ロ制裁、途上国の債務問題、国際保健などの諸課題に取り組むとともに、経済、国家安全保障を支える観点から、サプライチェーンの強靱化に資する取組を推進してまいります。  税関行政につきましては、少額貨物の輸入件数や入国者数が急増する中、不正薬物や金の密輸入の摘発件数が高水準で推移しており、時勢の変化を的確に捉えた制度面の対応も講じつつ、厳格な水際取締りと円滑な通関の両立に向けて取り組んでまいります。また、軍事転用のおそれのある製品や技術の不正輸出などを防止すべく、輸出貨物の審査、調査の強化にも取り組んでまいります。  続いて、現下の金融行政について申し述べます。  物価上昇や人手不足、米国関税措置への対応など、地域の事業者が抱える課題に対応するため、金融機関が、金融仲介機能を十分に発揮して、経営改善や事業再生支援なども含め、資金繰り支援にとどまらない個別の実情に応じた事業者支援に取り組むとともに、持続可能なビジネスモデルの確立に向けて取り組むことを促します。さらに、国内外の金融経済情勢の動向を注視し、金融機関に対し、リスク管理の高度化、法令遵守態勢の徹底、金融犯罪への対応やサイバーセキュリティーに関する取組の強化、顧客本位の業務運営の定着、底上げを促すほか、不公正取引規制などの強化に向けた検討を行うなど、金融システムの安定や信頼の確保に努めてまいります。  また、成長戦略を金融面で加速させるためにも金融の力が必要です。これまで、資産運用立国の取組の中で、家計の安定的な資産形成の支援や、資産運用サービスの高度化、アセットオーナーの機能向上に取り組んでまいりました。引き続きこれらの施策を推し進めるとともに、その成果に基づき、金融を通じて、日本経済と地方経済の潜在力を解き放つための戦略を策定いたします。具体的には、コーポレートガバナンス改革の深化、スタートアップ企業などへの成長資金、リスクマネー供給の強化などに取り組んでまいります。また、地域経済の成長に地域金融機関が一層貢献できるよう、関連施策をパッケージ化した地域金融力強化プラン、これを年内に策定し、強力に推進してまいります。これらを通じて資金、人材、知見の企業への集結を促すことで、様々な企業の価値向上につなげてまいります。こうして、日本の供給構造を強化し、世界の投資家が信頼を寄せる経済を実現することで、世界の資本が流れ込む好循環を生み出してまいります。  さらに、社会的課題の解決と持続的な成長に向けて、サステーナブルファイナンスの更なる推進を図ってまいります。加えて、金融のデジタル化などの進展に対応し、暗号資産が国内外の投資家から投資対象と位置づけられている状況を踏まえた必要な制度整備の検討や、ブロックチェーン技術などを活用した決済高度化の後押しを行い、利用者保護を確保しつつ、イノベーションを促進してまいります。  今後とも、皆様のお力添えを得て、政策運営に最善を尽くしてまいる所存であります。  阿久津委員長を始め委員各位におかれましては、何とぞ御理解と御協力をお願い申し上げます。

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