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岩本麻奈 ·参政党

参議院厚生労働委員会(2025-12-04)での発言

第219回国会 ·第第6号号 ·1,521字
○岩本麻奈君 参政党の岩本麻奈です。  先日の本会議では、同じく参政党の松田学議員から、地域全体を一つのホスピタルとして捉えるべきだとの問題提起がありました。医師偏在を議論するとき、私たちはつい医師をどこからどこへ移動するかという配置の議論に陥りがちです。しかし、AIとデジタルがここまで進んだ今、本当にやるべきは、医師そのものを動かすのではなく、専門医の目と判断力を遠隔で全国に届ける仕組みをきちんと制度化することではないでしょうか。  現在、医師の偏在は全国一律ではなく、西高東低という特徴的な状況にあります。関西から九州はおおむね適正から過剰、一方で、東北は慢性的な医師不足、北海道も首都圏も救急、小児、産科など診療科ごとの濃淡が大きいです。つまり、全国の医師数が足りているかという単純な平均値の問題ではなく、どの地域でどの診療科がどのぐらい多いのか少ないのか等を丁寧に見ていく必要があると思います。  また、医師そのものを動かすのには常に大きなコストが伴います。医師紹介会社への多額な紹介料や、診療報酬上のインセンティブなど、人を動かすための経費は決して少なくありません。であれば、その一部を人ではなく診断機能の共有に振り分ける発想は財政的にも十分検討に値するのではないでしょうか。  特に、病理、放射線、皮膚科、精神科などは、画像や波形、記録された所見に基づく診断が中心で、AIとの親和性が非常に高い領域です。AIは世界中のビッグデータから学習し、一人の医師の生涯経験では出会えないパターンを学びます。この組合せは危ない、この所見は要注意だと、人間の経験則では拾い切れないシグナルをそれこそ一瞬で判断してくれます。  だからこそ、医師偏在が深刻な地域で全ての病院や診療所に専門医を常駐させる発想だけでなく、画像、検査データ、所見をクラウドで共有し、中央の拠点ではAIと専門医チームが診断を支え、地域では総合内科医やかかりつけ医、看護師チームが対談での診察とその後のフォローアップを担う、こうした中央診断地域ケアモデルは医療DX時代の要になるものと思います。  これは、総合診断内科分野との親和性も高いモデルです。頭痛、目まい、胸痛など、どの科にかかったらよいか分からないような症状は、まずAIとジェネラリストがトリアージし、本当に高度な専門診療が必要なケースだけを集約拠点へ送る、このような方向にかじを切っていく必要があると思います。  アメリカ・サウスダコタ州のアベラ・ヘルスでは、一つの専門医拠点から百三十以上の地方病院を二十四時間支えるe―ICU、e救急の仕組みが既に動いています。オーストラリアにイギリス、そして北欧は、地方で撮ったCT、MRIを中央の放射線診断医が読むテレラジオロジーが既に定着しています。実は、この中央診断地域ケアは、既に各国で動いている実装モデルなのです。  なお、大規模なシステム投資がなければ始められない、そんなことは決してなく、初期導入に必要なのは次の三点、通信環境、カメラ、画面共有ができる仕組み。要するに、現在のオンライン診療の延長で十分にスタート可能です。つまり、一施設当たり数十万円規模の初期投資であっても、地域の診断能力は劇的に底上げできます。まずできることから即スタートする医療DXこそ、少子高齢化が進む日本に必要な方向性だと考えます。  そこで伺います。  医師偏在対策として、この中央診断地域ケアモデルを国として医療計画で的確に、明確に位置付けていくお考えはありますでしょうか。また、もし既にモデル的に導入している地域があれば、その状況も一緒に教えてください。

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