○青柳委員 日本維新の会の青柳仁士です。
まず初めに、開発協力白書についてお伺いしたいと思っております。
今回、イランの一件もありまして、世界情勢が非常に厳しい中ではありますが、やはり日本は世界中から引き続き信頼されていると私は思っております。
私自身もアフガニスタンやスーダンといった紛争国で働いていたことがありますが、武装勢力であっても日本人はなかなか狙わないと。今回も、アラブの国からもイスラエルからも、年明けに私もイスラエルに行ってまいりましたが、どちらからも好かれているのが日本である。こういう日本のイメージをつくってきたのは、国全体であるとともに、やはり、外務省の皆さんの日頃の外交の努力、そしてこの日本の質の高い国際協力、これが大きな大きな日本のパワー、ソフトパワーではないかと思っております。
そういった観点から、開発協力白書、今年もでき上がるということで見させていただきまして、毎年楽しみに読ませていただいておりますが、少し残念だなと思っていることがございます。
それは、十分に、今のこの世相というか、世の中の動きを反映し切れていないのではないかなと思っているところがあります。したがって、残念ながら、非常に質の高い、すばらしいことをやっているのに、国民の皆さんにそのすばらしさが一〇〇%しっかりと伝わっていないのではないか、こういう問題意識を持っております。
様々な点があるんですが、今日はちょっと二点だけお伝えさせていただきます。
一点目は、サステーナビリティーということに関してであります。
限られたODAの予算で最大の開発効果と外交成果を得るためには、民間企業との連携が重要だと思っております。一方で、今、ODA白書、開発協力白書における民間企業の連携に関する記述というのは、いまだに、二十年、三十年前から書かれている円借款を中心とした従来型のスキームが中心になっていまして、あるいは技術協力だとか無償資金協力、そこに、STEPローンだとか、あるいは民間連携型のスキームだとか、少しずつ増やしてはいるものの、スキームが、ちょっと合わせている程度の書き方になっております。
一方で、今、民間セクター、特に日本の大企業なんかは、自らが作っている製品とかサービスを、顧客からお金を取るための経済価値を生むということと同時に、社会に対してどういう価値が生めるかということを非常に重視しておりまして、そして、それを測るための指標というものも世界中で今整備されております。これは、株主の皆さんや消費者の皆さん、あるいは従業員の皆さんからも評価されて、その企業の価値であるとともに、その企業に人や物やお金を吸いつけるための、こういう非常に大きなビジネス上の競争力となっているのが今の現状であります。
あらゆる一般の日本の大企業に聞いていただければ同じようなことをお答えされると思いますが、今、CEOとかCOOとかいう中に、CSOあるいはCSuO、チーフ・サステーナビリティー・オフィサーというものを置く企業が増えてまいりました。それは、役員レベルでこういったことを推進しているという中にありまして、この推進している社会価値の分野の中には、貧困削減であるとか、あるいは平和構築、そして気候変動対策といった、まさにODAがど真ん中で扱っているような分野も数多く含まれております。
ですから、本当の意味での民間企業などとの連携というときには、このサステーナビリティーということを置いてはいけないと思いますし、また、ODA白書をそういった民間企業の方々が見たときに、その文言がないと、やはり全くそういうことは考えていないんだなというふうにみなされるというふうに思っております。ですので、是非とも、このサステーナビリティーについて、もっと民間企業の方が見たときでも、ああ、同じようにやっていけるんだな、こういう文脈で書いていただけないかと思うんです。
事実、JICAの方で、今、JICAが一つの組織として、サステナビリティ・レポートという、一般の大企業なんかが作っているようなレポートを作っております。もちろん企業とは違うものにはなっておりますが、ただ、そういった努力がやはり民間とのスムーズかつ有機的な連携につながっていくのではないかと考えております。
説明が長くなりましたが、いずれにしましても、そういった観点から、今年も含めて、これからの開発協力白書の中にサステーナビリティーも、これは一番最初のページにどんと書いていただいてもいいようなものじゃないかと思うんですけれども、そういった扱いを是非ともお願いできないかと思っております。よろしくお願いします。
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