○国務大臣(片山さつき君) 先ほどの高村正大議員への答弁の中で答弁漏れがございましたので、追加で答弁させていただきます。
東日本大震災からの復興、創生は日本の未来に向けた挑戦であり、第三期復興・創生期間の五年間も、被災地の復興に向け、政府としての総力を挙げて取り組んでまいる所存でございます。
本改正法案が年度内に成立せず、財源確保の対象となる復興施策の期間が延長されない場合は、本年四月から、復興事業に対し支出を行うことができなくなってしまいます。
こうした事態を避け、令和八年度以降も力強く復興を推進していくため、本法案の年度内成立をお願いしたいと考えております。
大森江里子議員の質問にお答えいたします。
財務省提出の四法案や予算の審議についてお尋ねがありました。
趣旨説明、質疑における法案の取扱いなど、国会の運営に関することについては、国会でお決めいただくものと承知しております。
その上で、この度の四法案は、歳入予算の主要部分を規律するものであり、令和八年度予算と一体不可分のものであること、また、年度末までに成立しなければ国民生活に影響が生じることから、速やかな成立をお願いをしております。
財務大臣として、令和八年度予算及び各法案について、国民の皆様の御理解が得られるよう、国会審議の場で丁寧な説明に努めてまいります。
次に、所得税の課税最低限についてお尋ねがありました。
所得税の課税最低限につきましては、令和六年十二月の自由民主党、公明党、国民民主党による三党合意の趣旨を踏まえ、百七十八万円まで引き上げることとしております。
その際、生活保護基準額である百六十万円から、物価上昇に応じて百六十八万円まで引き上げてもなお不足する十万円については、令和八年度与党税制改正大綱等において、物価上昇を先取りした特例的な対応として、給与収入二百万円相当までの納税者に対する基礎控除の上乗せ特例を更に五万円引き上げるとともに、給与所得控除の最低保障額について五万円の上乗せ特例を創設することとしており、政府としても、こうした方針を踏まえ対応することとしたものです。
次に、基礎控除等の引上げの考え方についてお尋ねがありました。
令和八年度税制改正における所得税の基礎控除の引上げのうち、物価上昇を先取りした引上げについては、昨年十二月の公党間の合意を踏まえ、働き控えへの対応と中低所得者の手取りの増加を図る観点から、課税最低限を百七十八万円まで引き上げるほか、給与所得者の全納税者のうち約八割が対象になるよう、中間層まで基礎控除の特例の上乗せを行うこととしたものです。
なお、令和八年度与党税制改正大綱では、基礎控除等について、今後、二年ごとに物価上昇率に連動して見直すことを基本とするというルールを定めた上で、こうした物価連動による基礎控除等の引上げに応じて、その額を、今回、物価上昇を先取りして行った基礎控除等の上乗せから振り替えていくこととされております。
次に、今後の基礎控除等の見直しの枠組みについてお尋ねがありました。
基礎控除等の在り方については、令和八年度与党税制改正大綱において、先ほど申し上げたとおり、今後、二年ごとに物価上昇率に連動して見直すことを基本とするというルールを定めた上で、令和七年度税制改正において恒久的な制度として措置された基礎控除の上乗せ特例については、今後も生活保護基準額を勘案して見直していくことを基本とするとされており、政府としても、こうした考え方に沿って対応をしてまいります。
次に、基礎控除等の引上げによる減収額等についてお尋ねがありました。
令和八年度税制改正における基礎控除等の引上げによる所得税の減収額は、平年度で〇・七兆円程度と見込んでおります。
この財源に関し、まず、物価上昇率に応じた基礎控除等の引上げの部分は、令和八年度与党税制改正大綱において、基礎控除等の額が定額であることに対して物価調整を行うものであることを踏まえ、特段の財源確保措置を要しないことと整理されております。
また、物価上昇率以上に基礎控除等の上乗せを行う部分については、二年間の時限措置であり、令和八年度予算においては、国の一般会計において、新規国債発行額を二年連続で三十兆円未満に抑えるとともに、公債依存度も、二十七年ぶりに三〇%を下回った前年度当初予算より更に低下したほか、二十八年ぶりに一般会計のプライマリーバランス黒字化を達成するなど、予算全体として、財政規律にも十分配慮した取組を進める中で対応をしております。
次に、免税事業者からの仕入れに係る経過措置についてお尋ねがありました。
免税事業者からの仕入れに関するいわゆる八割控除は、インボイス制度導入によって小規模な国内事業者が受ける影響を緩和するための経過措置であり、引き続き適切な配慮が必要である一方、グローバル企業グループ等の租税回避にも利用されている実態が確認されたことや、消費者が日々の買物で消費税相当分として支払ったものが、この特例によって、全てが納税されず、事業者の手元に一部残る場合があることについて、消費者の方々の理解が得られるかという課題があったところです。
このため、与党税制改正大綱を踏まえ、小規模事業者に配慮しつつ着実に縮減を図るため、最終的な適用期限を二年延長した上、本年十月以降は控除割合が八割から五割へ引き下げられる予定だったものを、七割、五割、三割と段階を踏んで引き下げる形に見直すこととしています。
その上で、御指摘の、事業者の方々の心配の声に関しては、国税当局等において事業者からの相談を丁寧に受けるなど、政府全体として引き続き丁寧に対応をしてまいります。
次に、NISAについてお尋ねがありました。
NISAのつみたて投資枠につきましては、従来十八歳以上とされていた対象年齢の要件を撤廃し、ゼロ歳から口座開設を可能とすることとしております。
この際、大学進学等の成人後のライフイベントに伴う必要資金を備えられるようにするという観点を踏まえつつ、御指摘のとおり、今回の見直しが格差の固定化につながらないよう配慮し、口座保有者である子がゼロから十七歳の間については、年間投資枠は六十万円、非課税保有限度額は六百万円という、十八歳以上よりも低い限度額を設定をしております。
次に、賃上げ促進税制についてお尋ねがありました。
令和八年度税制改正では、大企業向け措置を令和七年度末で廃止するとともに、中堅企業向け措置は、要件を強化した上で、適用期限の令和八年度末をもって廃止することとしています。
この見直しの背景としては、まず、足下の賃金上昇率がバブル期以来の水準となる高い伸び率を示しており、本措置の要件となる賃上げ率を大きく超えているという点があります。
また、賃上げは、企業収益の動向や雇用情勢等、税制以外の要因による影響を受けるため、税制の効果だけを取り出すことは困難ではありますが、それを踏まえても、適用企業の賃上げ率と本措置の賃上げ要件との間に必ずしも関連性が見られず、本措置がインセンティブ措置として十分に機能していないおそれが見受けられました。
このため、今般の税制改正において、与党の御議論を経て、先ほど申し上げた賃上げ促進税制の見直しを行うこととしたところです。
次に、特例公債法改正案における行財政改革の徹底についてお尋ねがありました。
今般の改正に当たっては、授権期間における改革の姿勢を明確に示し、市場の信認を確保する観点から、行財政改革を徹底する旨を定めた第五条を設けることとしております。
具体的には、経済・財政一体改革を引き続き推進する中で、骨太の方針等に定める歳出歳入改革や社会保障制度改革に加え、私が担当大臣である、租税特別措置、補助金の見直しの取組等を進めることで、財政規律にも十分配慮した責任ある積極財政を進めていくことを内容としております。
次に、租税特別措置、補助金見直しの取組についてお尋ねがありました。
本取組については、先ほど高村議員からの御質問でもお答えしましたが、昨年十二月に関係閣僚等及び副大臣会議を開催したほか、令和八年度予算、税制改正では可能なものから早速見直しを行い、公表するなど、担当大臣である私が中心となって取組を進めております。
また、国民の皆様から見直しの提案を募集したところ、単純集計で計三万六千件以上の御提案がありました。
次の令和九年度予算編成、税制改正プロセスでは、こうした御提案も見直しの検討に当たり参考とさせていただきつつ、各府省庁にも御尽力をいただきながら、要求、要望段階から一貫して取り組んでいくこととしております。さらに、令和十年度以降についても、特例公債発行の授権期間を通じて行財政改革を徹底していく観点から、それまでの成果も踏まえ、取組を継続していく考えです。
最後に、税関の体制強化についてお尋ねがありました。
輸入許可件数や入国者数が急増する中、不正薬物や金などの密輸リスクは一段と高まっており、我が国の安全、安心を揺るがしかねない状況となっております。
こうした中、税関において、円滑な物流、人流を確保しつつ、厳格な水際取締りを遂行することは、我が国の経済社会の基盤を支える上で極めて重要な責務となっております。
内外の急激な変化に的確に対応し、税関の責務を確実に果たしていくためには、高性能な取締り検査機器の整備、税関職員の増員及び専門性向上が重要と考えており、今後とも質と量の両面で税関の体制強化に取り組んでまいります。(拍手)
〔国務大臣赤澤亮正君登壇〕
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