政策DBトップ
政策DB(SEISAKU DB)
原田秀一 ·国民民主党・新緑風会

参議院憲法審査会(2026-07-15)での発言

第221回国会 ·第第7号号 ·2,376字
○原田秀一君 国民民主党・新緑風会の原田秀一です。  会派を代表し、ただいま議題となっております国民投票をめぐる諸課題について意見を申し述べます。  我が党は、国民投票について、国民が主権者として憲法改正権を行使する重要な機会と位置付けており、国民が投票しやすい公平公正な環境の整備を重視し、時代の変化に応じたアップデート、法改正によるルール整備を提唱してきました。憲法改正について、いかなる立場を取るかにかかわらず、主権者である国民が判断するための手続を、公正で分かりやすく、利用しやすいものとして整えておくことは立法府の責務であると考えます。  この度、衆議院より送付を受けた改正案は、開票立会人の選任に係る規定の整備、投票立会人の選任要件の緩和、FM放送による憲法改正案の広報の追加という、いわゆる三項目改正を内容とし、いずれも公職選挙法では既に措置されている投票環境整備であり、国民投票法にも同様の整備を行うことは当然です。他に議論が残る論点があるとしても、各会派に大きな異論のないこれらの事項は速やかに成立させるべきであります。  次に、投票の公平公正に係る課題について申し上げます。  先日公表された総務省の調査によれば、全年代平均でテレビの視聴時間をインターネット利用時間が上回る傾向が拡大し、情報接触の重心はネット空間に大きく移っています。  今日、国民の接する情報をSNSや動画サイトを抜きに語ることはできません。また、SNSを通じて一般国民による無償の意見表明や情報発信は、国民投票という主権行使の場においてこそ最大限保障されるべきであり、これを安易に規制することは許されません。  他方、一定規模以上の有料ネット広告は、資金力の差によって発信力が大きく左右されます。インフルエンサーへの対価支払による投稿、広告であることを明示しない発信など、有償の情報格差についても公正な議論をゆがめる可能性があり、適切な法的規制が必要であると考えます。  もっとも、テレビCMと、テレビ、ラジオCMと異なり、ネット空間では様々な主体による情報発信が想定されることから、政党等による有料ネット広告を制限する場合には、国民が正確な情報に接する機会を確保するため、広報協議会によるインターネット広報や賛否双方に公平な利便を提供する仕組みと一体で検討する必要があります。  また、発議から投票期日までの期間全体を通じて、EUの政治広告透明化規則なども参考にしながら、手段と透明性の観点からルールを整備すべきです。一定規模以上の有料ネット広告についての広告主の明示を始めとして、広告費や資金源の透明化、広告ライブラリーによる保存、公開、マイクロターゲティング技術の利用制限、外国主体や匿名資金による関与の排除などを規制に盛り込むべきであると考えます。  フェイクニュースやディープフェイクの対策についても申し上げます。  偽音声の映像の拡散、成り済まし、ボット等を用いた有権者の感情、意思決定の恣意的な操作リスクが高まっています。  もちろん言論には誤りが含まれることもあります。ある主張に対しては別の主張で反論し、言論の過程を通じて誤りも是正される、いわゆる言論の自由市場の考え方が民主主義社会の基本です。  しかし、今日、偽情報は極めて速い速度かつ広範囲に拡散され、そして一度形成された誤認識を後から訂正することは非常に難しいことが知られています。生成AIによる精巧な偽画像、偽音声、いわゆるディープフェイクも国民が真偽を見分けることをますます困難にしています。  偽情報やマイクロターゲティング等の欺瞞的な行動誘導は、言論の自由市場の自浄作用によって是正することが難しく、意思決定を不当にゆがめ、民主主義を前提から掘り崩しかねないものであって、これらへの対策は急務です。  欧州のデジタルサービス法、AI規制、偽情報に関する行動規範などの知見も踏まえ、情報の内容の当否への国家の介入をなるべく避け、事業者の自主的な取組に委ねることを基本としつつ、政治広告の透明性確保、偽情報、誤情報の拡散リスクへの対応、生成AIコンテンツである旨の表示などについて、必要な責務を果たすことも検討すべきです。  他方、広報協議会についても、あらかじめ注意喚起を行うプレバンキング、投票手続や改正案の内容に関する公的で正確な情報の迅速な提供、民間ファクトチェック機関との連携、国民が情報の真偽を見極めるためのリテラシー向上など、国家が真偽判定に直接介入しない形で何らかのファクトチェック機能を持たせることは検討すべきであり、事業者の自主規制と公的規制を組み合わせることが適切ではないかと考えます。  最後に、国政選挙と同時実施についても、制定時から問題提起があり、慎重に考えるべき論点です。  衆議院総選挙や参議院通常選挙、国民投票と同日に行われれば、憲法改正案そのものの是非が政権選択や候補者間の争いと混同されるおそれがあります。海外でも、大統領や首相の人気、不人気や改正の提案内容と関わりのない理由によって結果が左右されたとする事例があります。  憲法改正の是非は、国の根幹に、根本に関する判断であり、国民が落ち着いて熟議し、判断できる環境を確保する必要があります。したがって、国政選挙と国民投票を原則として分離して実施する規定の導入についても、今後検討課題とすべきです。  以上申し上げたように、国民民主党は、現実的な憲法議論を進める立場から、合意できる投票環境整備を着実に進めるとともに、ネット時代にふさわしい国民投票制度の構築に向け、残された課題について速やかに具体的な結論を得ることを強く求め、意見表明といたします。

原田秀一 の他の発言

2026-07-16 · 参議院財政金融委員会
○原田秀一君 ありがとうございます。  最後に、私は昨年、選挙区の香川県を端から端まで歩きまして、お年寄りの方々から、物価が上がるが年金が上がらず生活が苦しいというたくさんの悲鳴…
2026-07-16 · 参議院財政金融委員会
○原田秀一君 ありがとうございます。  続きまして、個人向け国債の魅力の向上として、本日、具体的に一つ提案をさせていただければと考えております。個人が買える個人向けの物価連動国債…
2026-07-16 · 参議院財政金融委員会
○原田秀一君 ありがとうございます。  私も国債が一〇〇%の投資信託あるのは存じ上げているんですけれども、なかなか、高齢者の方とか国債の御検討されるって、若者よりは多いと思うんで…
2026-07-16 · 参議院財政金融委員会
○原田秀一君 ありがとうございます。  続きまして、順序を変えまして、通告三の質問をさせていただきます。  国債をNISA対象とする場合、例えばですけれども、どの国債商品をNI…
2026-07-16 · 参議院財政金融委員会
○原田秀一君 ありがとうございます。  続きまして、導入の時期、ちょっと気の早い話ではありますが、についての御質問です。  実施には二つの車輪が要ります。税制と商品であります。…
2026-07-16 · 参議院財政金融委員会
○原田秀一君 国民民主党・新緑風会の原田秀一です。  本日も、国債NISAについて御質問をさせていただきます。  これまでも、本委員会と決算委員会で、しつこく国債NISAにつき…
2026-07-14 · 参議院財政金融委員会
○原田秀一君 ありがとうございます。  次に、SNS上の話題と勧誘の境界についてお伺いします。  DEX経由のミームコイン被害では、最も厄介なのは、発行者や関係者、インフルエン…
2026-07-14 · 参議院財政金融委員会
○原田秀一君 ありがとうございます。是非ここは明確にしていただきたいと思います。  一般の国民から見ると、これは投資勧誘ではありません、自己責任ですと一言書いてあれば許されるよう…

API / MCP 利用

国立国会図書館 国会会議録 API を構造化

REST: /v1/diet/speeches/search?speaker=原田秀一
MCP: search_diet_speeches(speaker="原田秀一")