○柴田巧君 日本維新の会の柴田巧です。
国民投票をめぐる諸問題を中心に、憲法改正に対する考え方を申し上げます。
国民投票法については、投票環境整備に関する事項は公職選挙法並びとの考え方にのっとり、公選法改正で行われた投票環境整備と同様の規定の整備を行う、いわゆる七項目改正が令和三年に成立をしました。
その際、附則において、令和元年の公選法の改正により行われた投票環境整備のための二項目について、国民投票法においても同様の規定の整備を行うよう、検討を加えて必要な法制上の措置等を講ずる旨の規定が設けられました。
また、令和四年にも、更に一項目について、投票環境整備のための公選法改正が成立をしています。
こうした状況を受け、令和四年に、これらの三項目について、国民投票法においても同様の規定の整備を行う改正案が自民、維新、公明、有志の会、四会派によって国会に提出をされ、衆議院の憲法審査会で趣旨説明が行われたものの、塩漬けとなってしまいました。その後、令和六年の衆議院解散により廃案となり、今国会で同一の内容で再提出されています。
この法案は、投票環境整備を目的とするものであり、令和元年と四年に衆参の倫選特で全会一致で可決された改正公選法と平仄を合わせるもので、開票立会人の選任に係る規定整備、投票立会人の選任要件緩和、ラジオによる広報のための放送にFM放送を追加するというものであります。内容的に党派性や政策論が入り込む余地はありませんので、速やかに整備されるべきです。
国民投票法に関するもう一つの主要な課題は、附則四条二号に定める国民投票の公平及び公正を確保するための措置で、具体的には、国民投票運動等のための広告放送及びインターネット等の適正な利用の確保を図るための方策等について検討することとされています。
これについては、国民投票広報協議会の規程、広報協の活動面を定める放送、新聞広告等の実施規程、そして事務局規程等がありますが、その項目の大半は事務的かつ技術的なものです。ゆえに、いつまでも漫然と議論するのではなく、憲法審査会事務局及び法制局に速やかに原案を作成してもらい、成案を得るべきです。
一方、インターネット空間における偽情報、フェイクニュースの氾濫対策などについては議論が収れんしておらず、今国会で成立した改正公選法などをいかに反映させるか、早急に意見集約を図っていくべきと考えます。
改めて言うまでもなく、国民投票は国民主権の発露であることから、投票運動はできるだけ自由に、規制は最小限にを原則にすべきです。つまり、広告にせよ、ネット上の情報発信にせよ、法律で過度に縛ることは政治的表現の自由を制約することにつながりかねないことから、自由と公正のバランスを踏まえた慎重な対応が必要となります。このことは国民投票法制定以来の原則であり、現在まで通用する基本的な考え方であると思います。
以上のような考え方を前提として、我が党は、インターネット広告の業界団体による自主規制を後押しするようなガイドラインの策定、外国勢力からの介入に関する広報協議会と政府の連携、リテラシー教育の充実などを提案してきたところです。
なお、近年、我が国でも見られるようになった外国勢力による選挙や投票への介入に関しては、国民による主権行使をゆがめるものにほかなりませんから、厳しく対処すべきものであります。
外国勢力からの偽情報、誤情報を通じた憲法改正国民投票プロセスへの介入は、民主主義の根幹を揺るがす極めて重大な問題であり、また、安全保障上の脅威、国益を害する重大な挑戦でありますから、断固として防がねばなりません。
先日の国家情報会議設置法案の質疑において、内閣官房から、偽情報の拡散や外国による対日諸工作に関することは、経済安全保障に関する情報などと並んで、政府として重点的に推進していきたい分野である旨の答弁がなされています。
このことを踏まえ、今後策定、公表される予定の国家情報戦略においては、外国勢力からの憲法改正国民投票プロセスへの介入についてもしっかり位置付け、取組方針等を示していくべきであります。
御存じのように、国民投票法は平成十九年に成立をしましたが、当時の発議者は提案理由について、国民がその権利を行使する制度を整備することであり、憲法改正に対する国民の主権を回復し、憲法それ自体が基本理念とする国民主権を確立することにほかならないと述べています。
近年のインターネットやAIなどの急速な発展に明らかなように、課題は次から次と起きています。しかし、全ての課題について合意を得て国民投票法を改正するのを待ち、憲法改正案を発議できないままでいるとすれば、かえって国民による主権行使の権利、機会そのものを奪うことになりかねません。
そもそも国会法では、憲法審査会について、憲法に関する調査と改正原案の審査及び国民投票法の審査が目的とされています。この三つには優劣はないので、改憲に向けての議論を進めるべく、憲法本体の議論と国民投票に関わる諸課題の議論の双方を同時に進めていくべきです。このことは強調をしておきます。
最後に申し上げます。
日本国憲法が施行されて八十年近くになろうとしていますが、この間、我が国憲法は一言一句変わっていません。四分の三世紀を超え、時代と国際情勢の変化に取り残されたままの憲法の課題は明確になっており、国の根幹を成す最高法規が安全保障上の危機等を乗り切るだけの実効性を担保しているとは言い難い状況です。
この点、我が党は、我が国が抱える具体的な課題を解決し、未来に向け憲法論議を深めていく必要があると、かねてから強く訴えてきました。そして、教育無償化、統治機構の改革、憲法裁判所設置、自衛隊明記、緊急事態条項創設の五項目について既に条文案を示しています。さらに、昨年九月、「二十一世紀の国防構想と憲法改正」を提言。九条二項を削除し、集団的自衛権の行使を全面容認する内容で、国防軍の保持も明記をしました。
加えて、自民党と維新は、連立合意を踏まえ、昨年十一月から憲法改正条文起草協議会を開き、九条改正と緊急事態条項創設の条文案作成に着手をしています。今後は、連立合意にある、可及的速やかに衆参両院の憲法審査会に条文起草委員会を常設すべく、他党他会派の皆さんに働きかけを強めていきたいと考えています。
一方、国民の皆さんには、憲法改正について理解を深めてもらう機会が必要です。明日、衆議院の憲法審査会がNHKで放映されますが、参議院憲法審査会での議論も、近い将来、NHKで放映されることを強く望むものであります。幹事会で御協議いただければと存じます。
憲法を本当の意味で国民の手に取り戻す、そのためにこそ、国民投票の実施に向けて真摯に議論と作業を進めていく必要があります。
日本維新の会は、ここ参議院でも憲法論議の先頭に立ち続ける覚悟であることを申し上げ、私の意見表明とさせていただきます。
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今般、この官房長官のリー…
API / MCP 利用
国立国会図書館 国会会議録 API を構造化
REST: /v1/diet/speeches/search?speaker=柴田巧
MCP: search_diet_speeches(speaker="柴田巧")