○伊勢崎賢治君 まさしく予想どおりなんですけど、困ったな。まあ困らないんですけれども、これ議論深めていきましょうね。そのうち逃げられなくなりますので。でも、これは本当に想定しなきゃならないことで。
今おっしゃったように、現場任せ判断をしちゃいけませんよね。だからこそ、運用の根拠、武器使用の根拠、若しくは判断主体、それはどう判断するか、指揮命令系統の問題ですよね。こういうエスカレーション管理というのは明確化されなきゃいけないんです。じゃないと、現場に送られた自衛官が国家の命令の瑕疵を、全責任を取らなきゃならなくなる。これはあっちゃいけないことであります。
次行きます。
その際、最も重要なのは、何というんでしょう、その後でございます。起こったと、起こったと考えてください、これね。衝突の結果、死傷者が出ると、相手国の。で、日本が民間人を攻撃した、戦争犯罪だ、つまり国際法上のコアクライムを日本が犯したと、こういうふうに糾弾されたとき、政府はどう対応するのか。
一昨日、実は予算委員会で私はこれを法務大臣にただしました。大変曖昧な答えが返ってきてしまいました。実は日本は、国際人道法、これ国際犯罪を規定するジュネーブ諸条約若しくはICCローマ規程、これ両方とも批准しております。これを批准していながら、戦争犯罪の国内法化、国内法による犯罪化、これ何もやっていないんです、批准したのに。これ、大変にいけないことなんです。
戦争犯罪は単なる殺人事件ではありません。実行犯のみならず、命令した者の責任がより重く問われます。これ上官責任といいます、これね。この枠組みが実は日本はないんです。これちょっと言葉が悪いですけど、この日本の状況というのは鉄砲玉と親分の関係なんですよね。親分が責任取らないということであります。
ここで問題なのは、現場に送られた、そういう状況に瀕した自衛隊員の身に何が起きるかです。こういう衝突の現場で仮にその隊員が、自衛隊員が相手国に拘束されたらどうなるか。起こり得ます、これ。
さらに、相手国が、この日本の法体系に国外での公務中の過失事犯を裁く法の空白がある。これ、国外犯処罰規定の不在の問題であります。これ、たしかここで僕問いただしたと思います。ないんです。日本人が国外で犯す業務上過失致死を裁く法体系がないんです、我々。これが法の不在、法の空白であります。これが相手国に知られてしまったらどうなるのかということで、これ時間の問題ですよ、これ。当然、拘束された隊員は、不当な扱いや政治的な取引の材料になりかねません。自衛隊員を犠牲にするかということであります。
事実、実は僕、第一次トランプ政権のときに、アメリカ陸軍の太平洋総司令部、これハワイに本部があるんですけれども、これ二回目だったんですけれども、アメリカ軍というのはこれ信頼醸成会議やっていまして、他国の軍のトップたちとですね、そこにたまたま中国人民解放軍の陸軍のトップがいた、招かれていて、話すことがあったんですね。そのときの印象は、僕は、中国はかなり日本の法体系のことを勉強しております。この印象は確かです。だから、拘束された隊員のことを我々は本当に心配しなきゃいけない、この法の空白のために何が起きるか、彼らにですね。
二〇二〇年、当時の防衛大臣は、この法の空白の問題をちゃんと認知し、法改正の要否を検討する準備を指示しました。でも、今なお検討中であります。二〇二〇年以来であります。
南西シフトをこれ以上推し進める前に、隊員を、自衛隊員を守るための法的対処能力、これを先に構築するべきではないんでしょうかね。見解をお伺いします。どうぞ。
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