○国務大臣(関芳弘君) 文部科学大臣の関芳弘でございます。
塩村委員長を始め、理事の皆様、そして委員の皆様方の御指導、御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
所信的挨拶に先立ち、申し上げます。
衆議院議員会館における私の会合の開催の件につきましては、二〇二〇年十二月に衆議院議員会館の国際会議室、二〇二四年六月に同会館の自室の会議室において会合を開催し、その収支について政治資金収支報告書に記載したところです。この件で、委員の皆様を始め、多くの関係する皆様方に御迷惑をお掛けすることになり、この場においておわび申し上げます。
これらの会合の開催については、衆議院の議員会館管理委員会決定事項の禁止事項である面会、寄附金等の強要、押売又は許可を受けない商行為に該当しないと認識して開催しましたが、今回御指摘を受けて改めて確認したところ、当該規定は議員会館内で政治資金パーティーを行ってはならない趣旨の規定であるとの説明を衆議院事務局から受けました。これは、ひとえに衆議院議員会館の管理に関する内規についての私の理解が不足していたことによるものです。
このことについて、先日、衆議院議員会館管理委員会の委員長でもある衆議院議院運営委員長から直接厳重注意をいただき、私からおわびを申し上げました。
この度の件を踏まえ、私の事務所においても議員会館の内規に関する勉強会を開いて規定を再確認するとともに、私自身もしっかりとチェックする体制を整えることで、今後このようなことが二度とないよう、猛省し、十分注意してまいります。文部科学大臣として、襟を正して、職務に全力で邁進してまいりたいと思います。
続きまして、第二百二十二回国会において各般の課題を御審議いただくに当たり、御挨拶申し上げます。
現在、AIの進展を始め、時代は大きく変化し、世界の競争も著しくなっている中で、済みません、激しくなっている中で、教育、科学技術・学術、スポーツ、文化分野を担う文部科学行政は、我が国の未来を切り開く重要な分野です。国民の方々お一人お一人が最大限の力を発揮できるような社会を形成すべく、政策を実現してまいります。
資源が限られる我が国では、人材こそが一番大事な資源であり、公教育の再生を始めとする教育の振興に全力を挙げてまいります。
教育振興基本計画の検討など、未来への投資である教育行政をしっかりと進めます。また、高市内閣が目指す強い経済、未来への成長を実現するためにも、AIを始めとするデジタル技術の進展に対応し、イノベーションを興す人材を育成することが重要です。高校、大学、大学院等やリスキリングを通じた一貫性のある取組により、人材育成システム改革を推進します。
高校教育改革の全国的な実装、加速を目指し、令和七年度補正予算で計上した基金を通じ、改革の先導校を創出するとともに、都道府県の実行計画を面で支援するための交付金等の創設、指導体制の充実に向けて取り組みます。
教育機会の確保と併せて、教育の質の確保は重要な課題です。
これからの時代にふさわしい、より質の高い、深い学びを実現するとともに、多様な子供たちを包摂するため、次期学習指導要領等の在り方についての取りまとめに向け、中央教育審議会等での検討を進めます。
AI等のデジタル技術の活用を含め、変化の激しい時代に適応し、未来のつくり手となる資質、能力を身に付けることができる教育を実現するため、探求的、文理横断的、実践的な学びや、発信型の英語教育の充実、特定分野に特異な才能のある児童生徒への支援、基盤となる情報活用能力の育成などを推進します。
幼児教育も重要であり、全ての子供が質の高い幼児教育を受けられるよう取り組みます。
教育は未来を形作る大変尊い仕事であり、その要は教師です。改正給特法や改正義務標準法などを踏まえ、教師が働きがいと働きやすさを共に実感できる環境づくりに向け、学校における働き方改革を始め、教職の魅力向上等を通じた教師志願者の確保、多様な分野からの人材確保等とともに、引き続き、学校の指導、運営体制の充実、処遇の改善を総合的に進めます。
さらに、中央教育審議会の議論も踏まえながら、多様で質の高い教職員集団の形成を含めた、教師の養成、採用、研修の一体的な改革を進めます。
子供を守り育てる立場にある教職員等が、子供に性暴力を行うなどは断じて許されません。教員性暴力等防止法や子供性暴力防止法等を踏まえ、関係機関との連携も含めた厳正な取組や生命の安全教育を推進します。
また、公立学校の学校医等が安心して働けるよう関連法案の成立を目指します。
GIGAスクール構想を更に推進し、端末更新やネットワーク環境の改善、校務DXの加速化、生成AIガイドラインの改定など安全かつ主体的なAIの活用環境の整備を進めるとともに、関連法の整備を踏まえ、教科書にスマートにデジタルを取り入れていくことなど、多様な現場の実態に即した教科書の活用を促します。
地域、家庭との連携、協働も不可欠です。コミュニティ・スクールの導入や社会教育改革を進めるとともに、学校施設についても、教育環境の向上と老朽化対策を一体的に進めます。また、少子化が進む中においても、生徒のスポーツや文化等の活動機会の確保のため、地域の実情も踏まえつつ、部活動の地域展開、地域連携の全国実施を進めます。
不登校児童生徒数やいじめ重大事態の発生件数、小中高生の自殺者数は過去最多となるなど、極めて憂慮すべき状況が継続しています。誰一人取り残されることなく、子供たちの学びの機会を確保することは文部科学省の使命であり、関係省庁と連携しながら、対策を推進します。
貧困や虐待などの困難を抱える子供たち、夜間中学での学びを必要としている方など、多様な背景を有する方が安心、安全に学ぶことのできる環境を整備します。
修学旅行や部活動等での事故も踏まえ、再発防止とともに、セーフティープロモーションスクールや熊対策など学校安全を推進します。共生社会の実現に向けて、障害のある子供たちの自立と社会参加を見据え、特別支援教育の充実に取り組んでまいります。
グローバル化の進展を踏まえ、日本人学校等の機能強化、国際交流、日本型教育の海外展開、ユネスコとの連携等を進めます。また、秩序ある共生社会の実現に向け、プレクラスの全国展開や学校、地域の体制整備など、日本語教育を強化します。
意欲のある若者が経済的な理由で進学を諦めることがあってはなりません。地理的、社会経済的な要因にかかわらず、教育へのアクセス確保を図るため、教育費の負担軽減を切れ目なく進めます。高校生等の授業料を支援する高等学校等就学支援金について、令和八年度より、収入要件を撤廃した上で、支給限度額を引き上げるとともに、授業料以外の支援についても対象を中所得層まで拡充しており、着実に支援を進めてまいります。
学校給食費の抜本的な負担軽減についても、三党合意等を踏まえ、着実な支援を進めます。
高等教育費については、金利上昇、物価高の状況においても、進学の断念や若い世代の過度な家計負担を生じさせないよう、奨学金事業の充実に取り組みます。
高等教育は、新しい知的、文化的、社会的価値を生み出し、社会構造の変化に応じた人材を育成する使命を担っています。
この使命を果たすため、十八歳人口の減少を踏まえた高等教育の規模適正化とともに、分野、地域のリバランス等による機能強化を総合的に推進します。
そのため、成長分野への学部転換等や、新設支援を含む高等専門学校の機能強化等を通じた、高市内閣が掲げる戦略十七分野の人材供給源となる理工、デジタル分野の人材育成と文理分断からの脱却、実験、実習、演習、留学といったインタラクティブな教育の推進を含む質、量共に密度の高い高等教育への転換、地域の人材需要を踏まえた医療、産業、インフラ等を支える人材の育成を進めます。
成長分野等の人材育成を加速するため、リスキリングプログラムの開発や全学的体制整備、社会人修士、博士の育成に取り組む大学等への重点的な支援、専修学校教育の高度化に取り組みます。
物価、人件費の上昇等も踏まえ、令和七年度補正予算及び令和八年度当初予算での支援に加え、引き続き、国立大学法人運営費交付金の大幅拡充、私学助成の重点化、充実、施設整備費補助金や高校、失礼しました、高専機構運営費交付金といった基盤的経費の安定的な確保、大学病院の機能強化、経営支援、老朽施設、設備への緊急支援を通じ、改革の基盤を支えます。
科学技術、イノベーションは、国力の源泉です。十七の戦略分野への危機管理投資、成長投資により、強い経済の基盤となる科学技術の国際的な優位性を取り戻すことが急務です。
科学の再興など第七期科学技術・イノベーション基本計画を推進し、新技術立国の実現に向け、全力を尽くします。
先日、そ合憲三栄誉教授のノーベル化学賞の受賞が決定されました。世界的に評価される研究成果が引き続き生み出されるよう、基礎研究を含め、我が国の研究力の抜本的な強化に取り組みます。
科研費の大幅拡充などの競争的研究費の充実強化、大学や国立研究開発法人などの基盤的な経費の拡充に努めるとともに、国際卓越研究大学や世界トップレベル研究拠点、地域の中核となる大学、特色のある研究大学への支援に加え、我が国の産業競争力の強化に貢献する新たな研究大学群の形成を進めます。また、産学官連携拠点の形成やスタートアップ創出支援、アントレプレナーシップ教育の充実等を通じ、研究成果の社会実装を図ります。
博士課程学生、若手研究者、研究開発マネジメント人材など、科学技術人材に対する官民投資の充実に取り組みます。
大型放射光施設SPring8の高度化、「富岳」の次世代機の開発、整備などの先端大型研究施設の整備、共用、高度化の推進、論文等のオープンアクセス化や大学等における研究基盤の刷新を進めます。また、日本人研究者の海外派遣や国際共同研究、科学技術外交等を推進します。
AI・フォー・サイエンスによる科学研究の革新に向けた取組や新興・融合領域の創出を推進するとともに、マテリアル、ライフサイエンス、量子、フュージョンエネルギー、半導体等、国家戦略を踏まえた重要分野の研究開発を戦略的に進めます。
宇宙・航空分野や海洋・極域分野は、フロンティア研究、新産業やイノベーションの創出、安全保障の観点からも重要です。日本人初の月面着陸を目指すアルテミス計画や宇宙戦略基金による支援等に取り組みます。海洋・極域分野では、北極域研究船みらいⅡの着実な運用や国際連携、超深海探査母船の建造、「しらせ」後継船による南極輸送体制の構築を推進するとともに、レアアースなどの海底資源の利活用に向け、貢献してまいります。また、地震津波火山観測網の整備、運用や、火山調査研究推進本部における調査研究など、地震・火山・防災分野の研究開発や人材育成を推進します。
次世代蓄電池等の革新的なGX技術の研究開発、ITER計画、BA活動等のフュージョンエネルギー実現に向けた研究開発、原子力機構の機能強化を通じた研究開発基盤の強化、「もんじゅ」等の安全、着実かつ計画的な廃止措置等、世界をリードする研究開発や人材育成を推進します。また、科学技術と国家安全保障の有機的連携に向け、関係府省と連携し、経済安全保障上の重要技術に係る研究開発や大学、研究機関等の研究セキュリティーの強化等を進めます。
スポーツには、国民の人生を豊かにし、地域、経済の活性化、健康増進、共生社会の実現に寄与するなど、社会全体の成長を支え、活力を生み出す力があります。運動、スポーツを通じた健康インフラの構築に取り組むとともに、改正スポーツ基本法等に基づく施策や第四期スポーツ基本計画の策定に向けた議論を推進し、スポーツ立国の実現を目指します。
愛知・名古屋アジア・アジアパラ競技大会での選手の皆さんの活躍には日本中が勇気と感動をもらっています。引き続き、今後の国際大会等に向けた競技力の向上、スポーツインテグリティーの確保、学校体育の充実、身近な運動の場の確保など、地域におけるスポーツ環境整備を推進します。
文化芸術は、我が国のソフトパワーの源泉です。第二期文化芸術推進基本計画に基づき、文化資源の多様な魅力や価値を最大限生かし、地方創生、経済の活性化等を加速してまいります。
我が国の豊かな文化資源は、各地域において長きにわたり受け継がれてきた国民的財産です。本年七月の飛鳥・藤原の宮都の世界文化遺産への登録に続き、今後も、日本が誇る文化の価値や魅力を国内外に広く発信してまいります。
国立文化施設の機能強化を図るとともに、二〇三三年度の再開場を目指した国の責任による国立劇場の再整備を進めます。
文化財の匠プロジェクトを始め、文化資源の持続可能な保存、継承体制を構築するとともに、日本遺産等の文化の文化資源の磨き上げ、日本博の新たな展開、食文化等の生活文化振興等を通じた文化観光の推進に取り組みます。
十七の戦略分野の一つでもあるコンテンツ産業は、海外からも高く評価される我が国の基幹産業です。政府目標も見据え、関係省庁と連携し、クリエーターの育成支援やメディア芸術ナショナルセンターの機能を有する拠点整備等を推進します。
DX時代の著作権施策の推進、方言の保存、継承や文字・活字文化の振興、子供や障害者の文化芸術体験の機会充実を進めます。
宗務行政では、解散命令が確定した旧統一教会の清算手続の対応に万全を期してまいります。また、宗教法人格の不正利用対策を徹底してまいります。
我が国は災害大国です。本年の熊本地震や千葉豪雨等の甚大な災害が発生しておりますが、引き続き、子供たちの心のケア、学校施設や文化財の復旧、原子力損害賠償の着実な実施等に全力で取り組んでまいります。また、体育館への空調設置の整備目標を令和十三年度中に一〇〇%に前倒しするなどの学校施設の防災機能の強化や被災地学び支援派遣等枠組み、D―ESTの充実を図ります。
最後になりますが、現場主義を徹底し、国民一人一人が、昨日よりも今日、今日よりも明日と良さを感じていただけるような国づくりを目指して、文部科学行政を全力で推進してまいります。
国会においても、皆様方の御理解が得られるよう、丁寧に、真摯に対応してまいります。引き続き、関係各位の御指導、御鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
委員長、よろしいでしょうか、済みません。
先ほどの所信的挨拶の中で、文化芸術について、日本遺産等の文化の文化資源と発言いたしましたが、正しくは日本遺産等の地域の文化資源でありますため、訂正させていただきます。申し訳ございません。よろしくお願いいたします。
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