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湯原俊二 ·立憲民主党・無所属

衆議院総務委員会(2024-04-09)での発言

第213回国会 ·第第13号号 ·1,930字
○湯原委員 まあ、二年ですから、おっしゃるようにスタートアップの段階だということでまだまだこれから、その割には子供たちに対しても効果が少しずつあったんじゃないか、ただ、教材ではやはり課題としてあるんじゃないかという答弁だったと思いますし、四割ですか、選管が出向いてきて、出張してきたので先生の負担軽減になったんじゃないかという答弁だったと思います。  今、先生の負担の話があったわけですけれども、現場で懸念されているのは何かというと、授業の中立性、政治的中立性といいますか、教師の中立性といいますか、様々な現場の議論をするわけで、中立性という問題が非常に大切になっているのかなというふうに思っています。中立という言葉は非常に難しい問題で、見方によって様々あるというのは事実でありますので。  日本のこの部分を見ますと、一九六九年、大学紛争があったとき、時の文部省が、大学紛争が高校に波及するのを恐れて高校生の政治活動を禁じる、あるいは教員に慎重に扱うよう通知を出しました。一九六九年のことであります。それから政治的中立性が求められて、教育現場では政治を扱うことはタブー視されてきたというのが、これが半世紀ぐらい続いたわけであります。  十八歳選挙権の導入を控え、二〇一五年にこの通知が廃止されました。つまりは、十八歳で有権者になるわけでありますので、高校で一定程度のいわゆるシチズンシップ教育、主権者教育をしなければ間に合わないということで、これが廃止をされたわけであります。  しかしながら、半世紀、この通知の魔力といいますか、これが続いてきたので、どうしても学校現場で中立性を求められるということで慎重にならざるを得ない状況があるんじゃないかなというふうに私は思っております。  一方、ドイツなどを見ると、一九七六年ですけれども、政治教育の基本原則でありますボイテルスバッハ合意をしております。ドイツは、御案内のように、普通選挙においてヒトラー独裁政権を生んだ、つまり、扇動的な政治、ポピュリズム的な政治から独裁政治まで、普通選挙で一票を投じることによってつくり上げられたという反動がありまして、政治教育というのは、一九四七、八年、第二次世界大戦が終わった直後ぐらいから政治教育の在り方を、逆に主権者教育をし始めております。ヒトラー独裁政治の反動であるわけでありますけれども。その上に積み上がってきたのが一九七六年の政治教育のボイテルスバッハ合意であります。有識者がこういう合意をしております。政治教育はどうあるべきかということであります。  三点ありまして、中立性の下でありますけれども、圧倒禁止の原則、つまり、先生が生徒に対して圧倒してすり込んだらいけませんよ、一つの方向性にすり込んだらいけませんよという原則。二つ目が、実際に社会にある論争はそのまま、教育現場でも論争があるものとして取り扱いなさいという、これも一定の方向性に導くなということであります。三点目が、生徒志向の原則、つまり、生徒が主体的に自ら諸課題を分析して政治参加の方法とか手段を追求しなさい、あくまでも生徒が考えて自分なりの物差しをつくりなさいということ、先生が物差しを押しつけたりしないということであります。  これは有識者がつくって、ボイテルスバッハ合意に基づいて一定の方針を出しました。それに基づいて教育現場も、そういう枠組みであったら安心なんだなという、こういうことでありまして、逆に言えば政治的に教師に対して偏向しているのではどうのこうのということを言わなくても済むということで、ある意味で先生の負担も軽減するということであろうかと思います。  日本においても、先ほど申し上げた半世紀続く通知があって、まだまだ慎重姿勢といいますか、ちょっと二の足を踏んでいらっしゃるところがあるんじゃないかなというふうに思っています。  私は、政治的中立性という問題と非政治性、議論しないということは全く違う問題だというふうに捉えておりまして、中立性を確保した上でみんなでかんかんがくがくの議論をしていって、生徒自らが自主的に自分の物差しをつくっていく、こういう教育にしていくべきであると思っております。そういう意味で、ドイツのボイテルスバッハ合意ではありませんけれども、日本も有識者会議をつくって、政治教育の在り方、学校現場ではどうか、公共のやり方についてもっと指針を積極的に作って教育現場の無用な負担を軽減させるべきではないかというふうに思います。そういうことをしながらシチズンシップ教育を進めるべきだと思いますけれども、御答弁願いたいと思います。いかがでしょうか。

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