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山口亮子 ·関西学院大学法学部教授

衆議院法務委員会(2024-04-03)での発言

第213回国会 ·第第7号号 ·871字
○山口参考人 御質問ありがとうございます。  アメリカでも、転居によって子の連れ去りという事件は起きておりますので、やはりそれの防止策として、旅行するとき、転居する前六十日には届けなければならないというふうになっております。  では、どういう場合に裁判に持ち込まれるのかといいますと、転居はしたいけれども合意が取れないというときですね。そういうときには訴訟になりますので、転居したい親が子の利益になるということを証明するか、あるいは、転居させたくない親が転居することが子供の不利益になることを証明するかという基準がありますので、各州ではそういう基準を取っております。いずれも証拠の優越により証明すればいい話なんですけれども、転居する親に証明責任を課すということは非常に転居がしにくくなります。  ここは訴訟上の問題ですけれども、では、裁判でどのようなところが主に見られるのかといいますと、転居する親がその転居の理由に、転居理由の誠実さがあるかというところが見られます。例えば、別居親と子供の間を引き離したいがために転居をするんだ、そうではなくて、転職や再婚でやむを得ず転居をしたいんだと。ですから、その理由が見られます。  そして、このように転居の制限があるというのは、今まで面会交流を別居親と行ってきた親子に関して、それを保護するためですので、六十日間の間にそれの代替策、転居した後でも面会交流が充実して履行されるのかということを計画し直すという選択肢が与えられておりますので、そういうことが確実にできても、残された親が不合理に反対しているのではないかということが争われまして、アメリカでは訴訟上厳しい基準はありますけれども、全く転居が許されないわけではないということです。  ただし、悪意のある転居をする親がいる場合には、別居親が監護者変更の申立てをするという争いにまで発展していきます。予防という意味では、転居をすることについては同意を得るということは、非常に、アメリカではいい制度ではないかと思っております。  以上です。

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