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臂泰雄 ·伊勢崎市長

衆議院法務委員会(2024-05-14)での発言

第213回国会 ·第第18号号 ·4,445字
○臂泰雄君 着座のまま失礼をいたします。  本日は、こうした大変貴重な時間を取っていただきましたことを心より御礼申し上げたいというふうに思います。武部委員長始め理事の皆様、委員の皆様方に心より感謝を申し上げます。  伊勢崎市の状況を少し話をさせていただき、また、今、伊勢崎市は外国人集住都市会議のメンバーとして活動しております。先日行われた小牧市での全国大会での提案のお話をさせていただいた後に、今回の法改正に伴い、伊勢崎市の様々な団体の皆さんから聞き取ったことについて、補足で説明をさせていただきたいというふうに思います。よろしくお願いをいたします。  まず、伊勢崎市の現状を少しお話をさせていただきます。  資料にありますけれども、外国籍住民の状況は、伊勢崎市全体で二十一万の人口のところに、今一万五千人の外国籍の方がお住まいになっております。なお、六十か国以上にわたる多国籍であることが伊勢崎市の大きな特徴であるというふうに思われます。  そして、次のページですけれども、外国籍住民の皆さんの中で、今まではブラジル、ペルーの方が多かったんですけれども、今ベトナムの方が一番となってきております。ブラジル、ペルー、中国の方が横ばいの状況の中で、ベトナム、フィリピン、ネパールの方が増えているということであります。  次のページですけれども、在留資格別で見てみますと、永住、定住者が多いということはあるんですけれども、ここのところ、技能実習生、特定技能の方が増加傾向であるということであります。  次のページですけれども、外国籍の方々からいろいろな聞き取りをする中で、今、まず一番の課題として、日本語でのコミュニケーションがなかなかできない。このことについて、課題として外国籍の方は捉えているということであります。そのほかにも、日本と母国の文化の違い、こういったものになかなか慣れないということだとか、日本人と交流する場所や機会が少ない、こういったこともお話をされております。  来日直後でも、長く日本に住んでいても、日本語でのコミュニケーションに苦労している、外国籍就労者が日本語を学んでもインセンティブがないため、日本語学習のモチベーションが保てない、こういったことが課題であります。  この課題解決のために、伊勢崎市として、集住都市会議のときにも、国への投げかけとして次の二点をお話をさせていただきました。  国から企業等に日本語習得の重要性を呼びかけていただきたいということであります。  日本語を習得することによって、労働災害や作業ミスを防ぎ、日本人就労者とのコミュニケーションが促進され、作業効率が上がるのではないか。災害時の支援ボランティアやコミュニティーリーダーとして地域社会で活躍できるようになるのではないか。また、転籍ということが話題になっておりますけれども、これから転籍する際に日本語能力が必須となる。そのためにも、日本語能力の基準の統一化というものを考えていただきたいというふうに思います。  また、国から企業等への財政支援をお願いしたいということであります。  外国籍就労者に対する負担軽減として、日本語教室の受講料や教材代及び日本語検定の受検料への補助金、また、日本語学習する時間を確保するために、学習時間などを有給扱いにした場合の補助金、受講する企業内の日本語教室の講師派遣料など、こういったものを国から財政支援をお願いできればというふうに思います。  次のページですけれども、外国籍就労者が在籍する現場の声ということで、市内の会社さんにお聞きをしております。  安易に受入れをして、勤勉ではない外国籍就労者が来ると、地域の治安悪化につながる心配があるというような声もありました。また、農家の方には、人材確保が重要である農家にとって、外国籍の方々に働く場として日本が選ばれなくなってしまう、人材が集まらなくなることが心配だということでお話をされていました。介護事業所でも同じような、人材確保が難しくなるのではないかなという心配の声がありました。  また、外国籍の方で介護事業所を経営されている方の言葉の中に、外国籍の就労者こそ、しっかり日本語を学んで、日本人と同じ就労環境で働いていくべきだというふうにおっしゃられる方もいらっしゃいました。  人材不足が喫緊の課題である一方で、適切な受入れを行い、就労先に日本が選ばれるような受入れ環境を望んでいる、これが本市で事業をされている方たちの声であるというふうに思います。  外国籍就労者の課題として、受入れ側の国や監理団体、企業等の役割が重要であります。借金を抱えて来るため、賃金をもらうことが目的となってしまい、日本語学習や仕事に対する意欲がないまま就労してしまう、こういったことを防がなければならないということであります。  また、受け入れる側は、今後、技能実習生の労働者としての基本的人権をより一層守っていかなければならない。そのことによって、低賃金や労働環境の劣悪さを原因とする失踪や犯罪につながらないようになるというふうに考えております。より一層の受入れ環境を整備する必要があるということであります。  そこで、次に、国への二つ目の投げかけでありますけれども、国が厳選した送り出し機関のリストを作成していただきたい。  悪質な送り出し機関と取引をしないために、こういった悪質な送り出し機関をリスト化をして公表して、こういったことにならないようにしていただく、これが必要ではないかということであります。  また、受入れ後の監督指導を強化するということであります。  外国籍就労者が失踪や犯罪に向かってしまってからでは遅いということで、まずは、相談があったときに母語で、母国語で相談できる窓口を充実させる必要があるということであります。また、監理団体や企業等が適切に日本語学習機会を提供できているかをしっかり監督指導する必要があるというふうに思います。  監理団体や企業等が安心して受入れできる環境、外国籍就労者が長く日本で活躍できる環境、こういったものを整えていく必要があるというふうに思います。  外国籍の方々が、日本人と同じ生活者として安心して働くことができ、地域コミュニティーのリーダーとして長く活躍できる環境づくりが必要だということで、誰一人取り残さない制度設計の構築、これを伊勢崎市としては目指していきたいと思っております。  その上で、今回、この法改正に当たりまして、幾つか補足説明をさせていただきます。  まず一つは、外国人材の適切な確保というのは、伊勢崎市を始め地域経済の発展を目指している地方自治体にとって欠かせないことであります。この適切な確保がまず大前提であるということであります。  それを受けて、地方自治体としての対応と課題として幾つか挙げさせていただきます。  一つは、外国人材として日本に来られた方に、日本の法律や社会制度、ルール、特に、税金や様々な社会保障制度、公租公課を理解してもらう。これは担当窓口で本当に苦労しているところでありまして、このことをしっかり理解をしてもらうことが必要だというふうに思います。  そのためにも、また生活をする上でも、日本語教育の推進というのが大変重要になります。情報のやり取りは常に課題でありますけれども、ここの部分についてボランティアの方に依存をしているという状況である、本当に脆弱な状況の中での日本語教育をされているということでありますので、ここの充実を何としても果たさなければいけないというふうに思っております。  また、もう一つ、地域住民の理解であります。日本人との交流を望む外国籍の方もたくさんいらっしゃいます。まずは日本の方に、地域住民に外国籍の方の状況を理解してもらうことも必要だというふうに思います。これまで取組をしておりますけれども、更に広がるようにしていかなければならないというふうに思っております。  そして、こうした受入れ体制の整備や様々な取組は大きな財政負担が生じております。やはり外国籍の方々を受け入れている地域、受入れ体制を整備しようとする地域にとって、この財政負担は大きなものがあります。是非ここを見ていただきたいというふうに思います。  三つ目として、不法就労、不法滞在への厳正な対応ということであります。  この不法就労、不法滞在の人たちに対するトラブルが原因となっているということであります。こうした方々は、低賃金で、労働時間も守らない。真面目に取り組んでいる事業者、様々な監理団体に大きな影響を与えているということであります。また、犯罪に向かう方たちもいらっしゃいます。警察や労働基準監督署、国の入管の皆様を始め、こうしたところとしっかり連携をしながら、ここに対して厳正な対応をお願いしたいというふうに思います。  四つ目として、市内にある監理団体、受入れ機関、事業者の皆さんの声をお聞きいたしました。  今回の法改正でも様々な議論がありますけれども、監理団体と受入れ機関の関係性は多様であって、対等ではないということを理解していただきたいという声がありました。どちらかというと、受入れ機関は監理団体の下請のような考え方を持っている、そういう中では、なかなか適正な指導を受け入れてくれないという状況があるということであります。  また、転籍についての懸念がありました。労働力の流動化自体は悪いことではないというふうに思いますけれども、労働環境の悪化につながるのではないかなという声もありました。  また、悪質な監理団体、闇ブローカーの介入、そういったものが転籍が容易になることによって出てくるのではないかなというふうに言われていました。こうした悪質な監理団体や受入れ機関の排除もしっかり考えていただきたいということであります。  そういった不正なことを防ぐために、この改正を機会に、各それぞれの主体の意識を変えることが大事だということであります。安く使えるとか、長時間使えるとかということではなくて、しっかり適正に外国人材を受け入れる、このことによって更に日本の経済が発展するのではないかなという前向きな御意見もありました。育成就労者とのよい関係をつくっていく、このことを目指している会社さんもありました。  そして最後に、この法改正における新制度のことについてまだ周知がされていないということであります。この新制度の周知を図っていただきたい、こうした声もお聞きをしております。  せっかくの改正でありますので、よりよいものにつながるように是非御議論いただければというふうに思います。  大変ありがとうございます。

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