○岡本あき子君 立憲民主党の岡本あき子です。
ただいま議題となりました子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律案に対し、立憲民主党・無所属会派を代表し、質問をいたします。(拍手)
三月十五日が所得税等、昨日四月一日が消費税等の確定申告の期限でした。国民は増税、自民は脱税、多くの納税者の怒りが沸騰しています。
キックバックを受け、使途を明らかにせず、政治活動以外にも使えば課税対象のお金なのに、納税もしない裏金議員や派閥幹部。これだけ国民の信頼を裏切っている裏金議員の処分について、世論調査でも八割超えの方が厳しい処分をという声です。コロナ禍に銀座に出かけて処分を受けた自民党議員よりも軽くて済むなどということはあり得ません。
元安倍派閥会長の森喜朗元総理が、還流復活に何らかの影響力を持っていた可能性が浮上という報道があります。当然、岸田総理が直接、森元総理に聴取、確認して全体像を明らかにしなければ、適正な処分にはなり得ません。
また、二〇二二年三月にも安倍派幹部が協議していたことが明らかになりました。世耕参議院議員の政倫審での発言はうそだった可能性が高く、岸田総理の、何のことだかよく分からないとの国会答弁も、真実を解明しようとする姿勢とはとても思えません。
国会軽視も甚だしく、さらに、お手盛り調査で幕引きとは、国民が許すわけがありません。もはや自民党に自浄能力は期待できません。改めて、森元総理や安倍派幹部には、国民の目に映る場として、国会の証人喚問に応じるよう強く求めます。自民党総裁である岸田総理の火の玉ぶりを国民は注視しています。
さて、今回の子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律案について、子供、子育て施策が前に進む内容については評価しますが、財源については、裏金のごまかしと同様、様々なごまかしがあり、到底納得できるものではありません。
ごまかしの第一は、国民に負担増となるのに、税ではない、健康保険料だ、実質負担なしと繰り返し、負担が少ないかのように見せる総理のごまかしの姿勢です。
保険料を支払う方一人当たりで、事業主負担も合わせると一体どのくらい負担することになるのかと問うても、総理は、加入者一人当たりの支援金額と、こちらの質問にまともに答えず、少なく見せる印象操作を繰り返すばかりです。健康保険種類ごとの詳細試算を出す、出すと言いながら、予算成立の先週末まで二か月間も出し渋り、予算審議にも支障を来す不誠実ぶりです。健康保険ごとの事業主と合わせた一人当たり負担額と求めているのに、加入者一人当たりの支援金額で出してきた資料も記載し、被保険者一人当たりの負担額は括弧書きの小さい文字で、しかも、事業主負担額は記載すらしていません。
加入者と被保険者の違いにこだわるには理由があるのです。加入者一人当たりとは、保険料を払っていない子供まで分母に入れて計算をしています。多くの国民の関心事は、保険料を支払う本人である被保険者一人当たりどのくらいの負担になるのかなのです。事業主負担も合わせた額にこだわるのは、事業主負担分は潜在的な賃上げの原資となるからです。すなわち、保険という制度を通さなければ、賃上げに回せるお金になるのです。
今回ようやく出てきた試算の資料を基に、健保組合の場合、被保険者と事業主負担を合わせた一人当たり平均で計算をすると、被保険者負担八百五十円、事業主が同額負担で、平均月額千七百円になるということでよろしいですね。総理には、試算資料を基に、金額を提示してお答えいただきたいと思います。
もう一度言います。健保組合における事業主負担も合わせた被保険者一人当たりの平均負担額をお示しください。
健保組合の方で、被保険者一人当たりの保険負担額は、年間では平均二万円を超える額です。同じ健保組合の共働きだと四万円です。しかも、現役負担がより重い制度であり、被保険者、事業主共に増税そのものではありませんか。
総理、全ての保険料負担者が自分のおよその負担額が分かるように、それぞれの保険の種類ごとにおおよその所得階層別の負担金額を示してください。
財源となる社会保険料のうち、医療保険料についても伺います。
社会保険の負担軽減とおっしゃいますが、既に医療や介護従事者の賃上げ分、約三千四百億円の増加が決定しています。これを除外して負担増とみなさないという説明を武見厚労大臣がしていることも、ごまかしそのものです。実際には、今後、国民の負担増は明らかです。
総理に確認します。今後、医療、介護等の影響を踏まえても、保険料が上がることは本当にないのでしょうか。お答えください。
そして、少なくとも、自分が従来の健康保険料と子育て支援金のそれぞれを幾ら負担しているのかが分かるよう、給与明細や健康保険料決定通知書等において別々に明記されるのでしょうか。伺います。
第二のごまかしは、昨年六月や今年の施政方針演説などの場で、総理が自信ありげに、加速化プランの三・六兆円で、我が国の子供一人当たりの家族関係支出は対GDP比で一六%とOECDトップのスウェーデンに達する水準となり、画期的に前進しますと豪語したことです。
総理の発言には一定の前提を置いてという条件があり、予算を拡充しなくても、子供の数が少なくなり、少子化が進めば進むほど数字が高くなる指標を使っていました。国際比較に使われたことはなく、こども家庭庁が独自に作った指標です。さも国際トップクラスになるかのような印象操作です。
総理、この指標でスウェーデン並みとかいっても、国際的には全く通用しません。独自指標の使用はやめるべきではないでしょうか。
第三のごまかしは、財源に租税という言葉を避けて、保険料に紛れさせ、支援金という名の負担金を徴収する点です。
健康保険法には、疾病、負傷若しくは死亡又は出産に関して保険給付を行いとあり、法律の給付の対象に子育てが入っておりません。にもかかわらず、健康保険法に位置づけるのは、そもそも無理があります。目的外使用に当たるのではないですか。
国民健康保険料に関しては、二〇〇六年三月一日の最高裁判決があります。特別の給付目的をもって、特別の給付に対する反対給付としてでなく、一定の要件に該当する全ての者に対して課する金銭給付は、その形式のいかんにかかわらず、憲法第八十四条に規定する租税に当たるべきであるというものです。
総理、子ども・子育て支援金の負担金は、まさにこの判決に当てはまり、保険料ではなく租税に当たるのではないでしょうか。健康保険など社会保険を拡大解釈して、お金を徴収しやすいところから取るという発想はやめてください。
子供、若者支援の財源については、既に一昨年前、私たち立憲民主党は子供総合基本法案を提出し、審議の際に、所得税、金融所得課税の累進強化、法人税の見直しなど、税制全体の見直しを明らかにしました。
総理、やはりこれは税です。子供、次世代のために国民の皆様の協力が必要だと素直に頭を下げ、お願いをするべきです。
次に、子供、子育て支援制度の中身について伺います。
元々、私たち立憲民主党が早期から求めていることが盛り込まれており、速やかに実施を求めます。加えて、改善点等も指摘をします。
妊娠期から育児期まで切れ目のない伴走型支援の拡充については、特に相談支援の強化が大変重要です。これは、相談相手と信頼を構築できるかにかかっています。
総理に伺います。伴走型支援における子育てケアマネジャーの必要性はありませんか。
誰でも通園制度は、全国どの地域でも、利用できる範囲に受皿、保育園があることが大前提です。また、対象に医療的ケア児や障害がある子供は入っていますでしょうか。この子たちが断られることがあるとしたら、大問題です。一方で、現場からは、保育士不足の現状の中、受け入れられるか不安の声も上げられています。
総理、誰でも通園制度は、全てのゼロから二歳の子供が通えることを保証していただけますか。また、月十時間では足りないという声が既にあります。この声にはどうお答えになりますか。加えて、受皿となる保育士配置基準の見直しも、四、五歳児にとどまらず、抜本的に進めるべきではありませんか。
子供、若者政策は、ゼロ―二歳中心の加速化プランで終わるものではありません。特に、学校給食の無償化について、総理は、六月までに全国の実態調査の結果を公表した上で、小中学校の実施状況の違いや法制面を含めた課題を整理して結論を出すと答弁しています。
総理、やる気はないということですか。それとも、無償化する可能性はあるのですか。明確に御答弁願います。
今回、同時に改正する子ども・若者育成支援推進法改正案では、ヤングケアラー支援を法律上に位置づけることになります。立憲民主党もずっと求めていました。
総理、速やかに実態把握をし、子供、若者にとって、信頼できる大人がそばにいることを知って、頼ることができる体制強化を求めます。お答えください。
全ての子供、若者には、安全で安心できる居場所が絶対に必要です。家庭や学校等だけでない、第三の居場所づくりの早急な拡充と支援が必要です。
総理に、第三の居場所の必要性の認識を伺います。
るる申し上げましたが、若者にとっては、物価高に負けない可処分所得のアップが何よりも重要です。今回の法案では、社会保険料負担がじわじわしわ寄せになり、結局、可処分所得が減るのではという不安を払拭することはできません。
チルドレンファーストは、私たち立憲民主党が一貫して主張しています。子供、若者が経済的に安定をし、結婚や、子供を持つ、持たない、それぞれの希望がかなえられるよう支援してまいります。
立憲民主党は、人へ、未来へ、真っ当な政治をつくり上げることをお誓い申し上げ、私の質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇〕
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