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河西宏一 ·公明党

衆議院本会議(2024-04-19)での発言

第213回国会 ·第第23号号 ·2,223字
○河西宏一君 公明党の河西宏一です。  採決に当たり、自由民主党・無所属の会並びに公明党を代表して、政府提出の子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律案に賛成の立場から討論をいたします。(拍手)  本法律案は、我が党が一貫して取り組んできた児童手当の更なる拡充を図るほか、こども誰でも通園制度や、妊婦のための支援給付及び妊婦等包括相談支援事業を創設するものであり、育休取得や時短勤務の際の給付を大幅に拡充するなど、我が党提言の子育て応援トータルプランに照らして、いまだ道半ばとはいえ、岸田総理の言葉をおかりすれば、参考にして作られた法案として、責任と覚悟を持って賛成票を投じるものであります。  今回、特に焦点が当たったテーマは、これら給付を支える負担の面、つまり、子ども・子育て支援金を国民の皆様に拠出いただく制度が、財源を確保する仕組みとしてふさわしいのかという点でございました。  政府は、この法的性格について、子供や子育て世帯を、少子化対策で受益がある全世代、全経済主体が支える仕組みであり、支援金は保険料と整理されるとし、拠出額の目安については、我が党も質疑を重ねた結果、令和三年度の実績でいえば、医療保険料額の四から五%程度であり、子育て世帯における負担と給付を平均的な額で比較した場合、約十万円の拠出に対し、約百四十六万円の給付が拡充されることも明らかとなりました。  これに対し、野党の皆様からは幾つか対案が示され、そのうち、具体的な額が示されたものは、立憲民主党の皆さんによる、政府が、日銀が保有する時価七十兆円程度のETFを簿価三十七兆円で買い取り、その分配金収入一兆円程度を支援納付金一兆円の代わりに充てる案でございました。  御提案に敬意を表しつつ、この分配金収入は、一般会計の歳入、また、当初予算からの上振れ分は決算に計上され、いずれにしても日銀から政府に国庫納付されるため、既に一般財源として活用されている点、また、含み益三十数兆円が日銀から政府に移動をするため、日銀の財務体質をめぐる市場混乱のリスクが否定できない点などが明らかとなっており、加えて、仮に、日銀がETFの分配金収入に頼らず経営すべきとおっしゃるのであれば、同時に、政府がこれを安定財源として活用することにも疑問符がつきます。  いずれにせよ、修正議決には至らなかったものと認識をしております。  他方、政府は、支援金拠出をめぐる負担の考え方について、歳出改革一兆円を行った上で、支援金を総額一兆円拠出いただくものであり、加えて、医療、介護現場従事者の賃上げに資する報酬改定などによる追加的な社会保険負担約三千四百億円についても、令和五年度及び六年度で見込まれる雇用者報酬の伸びにより六千億円程度の相殺効果が生じるため、全体として社会保障に係る国民負担率は上がらない、したがって、実質的負担は生じないとしています。  ただし、この実質的負担という言葉については、政府が説明しようとすれば国民負担率というマクロの視点になる一方で、国民の受け止め方は、やはり、家計に及ぶ影響などミクロの視点になる。ここに、いわばマクロとミクロのすれ違いが生じているものと考えます。  また、静かなる有事と指摘される少子化、人口減少は、多忙な日常では気づかぬほど静かに進行し、対策の効果が及ぶにも時間がかかる一方、社会に及ぼし得る影響から、対策は待ったなしという緊急性も持ち合わせており、一種の二面性や複雑さがあると考えます。  これらの点も踏まえ、政府には、引き続き、丁寧かつ誠実な説明を求めるとともに、私自身、粘り強く説明し、現場の声に耳を傾け続けてまいりたい、このように思っております。  その上で、少子化、人口減少に歯止めをかけるラストチャンスとされる二〇三〇年代に入るまでの六、七年を俯瞰するならば、今後三年間の加速化プランに続く第二のプランの策定や、子供、子育て予算倍増に向けた財源の在り方も極めて重要となります。先般、この点を岸田総理に問うたところ、加速化プランの実現に全力を挙げ、効果検証を丁寧に行いながら、更なる政策の内容と予算について走りながら検討していく旨、表明がありました。  この走りながらの検討に向けて、最後、一点申し上げたいことは、政策の大義名分として、少子化、人口減少に歯止めをかけることは重要ですが、それにも増して大切なことは、こども基本法にうたわれた、全ての子供、若者が個人として尊重され、基本的人権が保障されるとの基本理念、また、こどもまんなか社会の実現といった原点であるということであります。年齢や発育状況を問わず、人は、生を受けた瞬間から一人の確固たる人格であります。  現代社会において子供を産み育てることは大変である一方、何にも代え難い価値を与えてくれると、二児の父として心から感謝をしています。しかし、今、子供を持つことがリスクという意識が若者の間に広がっているとの指摘に大きな危機感を抱くとともに、児童虐待死を根絶する仕組みづくりなど、対策は急務であると考えます。  そのためにも、本法律案を新たな一歩として、子供、若者、子育てを支えることが家族責任から社会全体の連帯へと転換されていく社会を目指すことをお誓い申し上げ、賛成討論といたします。  御清聴、誠にありがとうございました。(拍手)

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