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北村喜宣 ·上智大学法学部教授

参議院環境委員会(2024-05-07)での発言

第213回国会 ·第第7号号 ·1,314字
○参考人(北村喜宣君) これまで、排出事業者の責任というのは、廃棄物リサイクルに関しては、環境との関係ではなかったとも言えるんですね。なぜかと申しますと、最終処分をするわけではございません、中間処理をするわけではありません、これは全て処理業者の方々がされるわけですね。中間処理の煙突から出る煙とか最終処分場から出る処理水とか、こういうものがあって初めて環境との関係が問題になるわけですね。そういう意味では、排出事業者というのは直接的な原因者かと言われると、まあそうではなかったところがございました。  しかし、そういうことをしていたんでは、全くその排出の抑制とかそういうことに対するインセンティブが働かないと、こういうことが原因になりまして、拡大生産者責任という考え方が一九九〇年代に導入されたということになってございます。  これは、日本国においては、いわゆる一般廃棄物について最初に導入されてきたわけですね。これを原田参考人がおっしゃったようにほかの分野に拡大させる、まあ拡大生産者責任の拡大ということになりましょうが、そういうことが法政策的にも重要になってくるというふうな気が私自身はしておるところでございます。  一般廃棄物について言うと、結局、排出事業者は市町村の廃棄物処理にフリーライドしているわけですね。要するに負担をしょっていないということになりますので、その点を再商品化義務という形でしょわせるというのが容器包装リサイクル法であったということでございますので、そういうことを半ば普通のことだというふうに考え直すということが必要かと思います。これは、本法案というよりも恐らくは循環基本法のところで、もっと大きなレベルで考えていただかなければいけないのかなということも考えております。  もう一つは、排出事業者、生産者の責任の強化というのが、直線的な、政府が何かをすることによる強化じゃなくて、世間の目というのを働かせる。最近の情報では、ESGなりSDGsについてどのようなことをしているのかというパフォーマンスを非財務情報という形で提供させて、それをマーケットに評価させると、こういった形で物事が動いてございますよね。  先生方、恐らくスコープ3という文言を聞いたことがあろうかと思います。これは、一般的には、原料の調達において人権のデューデリジェンスをしているとか、そういうことについて言われるんですが、このスコープ3を資源の調達だけではなくて、排出をした後、廃棄物の処理にも拡大すると。これは、例えばディスポーザルチェーンというふうに言うとすると、ここにおいてどういうことをしているのかということも非財務情報として開示をさせるということになってまいりますと、相当に、先ほど加藤参考人からはなかなか利害関係があって言いづらいというふうな話がございましたけれども、世間が見ているということになると、なかなか余り大変なこともできないということになってございますので、そういうより広い立場で情報を使っていただくというのがこれからの廃棄物、この分野の展開にとって重要かなというふうに考えている次第であります。

北村喜宣 の他の発言

2024-05-07 · 参議院環境委員会
○参考人(北村喜宣君) この基本方針でありますけれども、再資源化ということを基本に据えております。再資源化は誰がやるかというと、基本的には処理業者の方がなさるということにはなります…
2024-05-07 · 参議院環境委員会
○参考人(北村喜宣君) 上智大学法学部で環境法の研究教育をしております北村喜宣です。  本法案の作成には全く関与はしてございませんけれども、環境法政策の観点から、八項目に関しまし…
2024-05-07 · 参議院環境委員会
○参考人(北村喜宣君) 日本国の廃棄物リサイクル法制に欠けているものは何なのかと申しますと、先ほども関係参考人からも御発言ございましたが、やはりインセンティブというのの制度化という…
2024-05-07 · 参議院環境委員会
○参考人(北村喜宣君) ビッグデータと申しますのは、この法案が実施されますと、恐らくかなり収集することは可能になってくると思います。先ほど申しましたとおり、制度的には報告制度を通じ…
2024-05-07 · 参議院環境委員会
○参考人(北村喜宣君) 方向性としてはお二方の参考人の方と全く同意見でございます。  法的にどうかということでございますれば、やはりこの国の基幹的な法律である環境基本法と循環基本…
2024-05-07 · 参議院環境委員会
○参考人(北村喜宣君) 自分の学生のことを思い起こすと、やはり自信が、知識に自信がないからはっきりしたことは言えないという傾向は確かにあるのかなとは思います。ただ、このデータは十六…
2024-05-07 · 参議院環境委員会
○参考人(北村喜宣君) 自治体に処理責任があるのは一般廃棄物、家庭ごみですよね。これは六条の二というところに市町村はというふうに書いてございますから、これはクリアなんですね。事業系…
2024-05-07 · 参議院環境委員会
○参考人(北村喜宣君) スーパー優良事業者という言葉を書いた論文は確かにございました。超マイナーな雑誌に書いたのによく見付けたものだというふうにびっくりしましたけれども。  一つ…

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