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大沢真理 ·東京大学名誉教授

参議院予算委員会公聴会(2024-03-12)での発言

第213回国会 ·第第1号号 ·886字
○公述人(大沢真理君) 非常に興味深い御指摘ありがとうございます。  一応、日本では、消費税収というのは、法律やその附則によって、社会保障、かつては三経費というふうにいいましたけれども、四経費プラス大学の無償の奨学金などに充てられるようになってきて、要するに福祉、医療、教育の一部に充てられるということははっきりしていると思うんですけれども、もちろん大企業が輸出戻し税などでかなり得をしているという事実はありつつも、社会保障に、幅広の社会保障に限定して使っているということについては国民の皆さんの理解をより求める努力をした方がいいのかなというふうに思います。  社会保障目的税に関して言いますと、これはフランスで一九九〇年くらいに導入されまして、税収はどんどん伸びてきています。実は個人所得税なんですけれども、それを社会保障目的税という形で取っていると。なぜそうしたかというと、所得税制本体にはなかなかフランスであっても手を付けにくいから、やはり新しい個人所得課税が必要だというふうに考えた。それは社会保険料負担が逆進的であるので、それを抑えるために導入しました。今やかなり基幹税に近い役割を果たしています。  面白いのは、勤労所得、事業所得に賦課するのは当然なんですけれども、宝くじが当たったお金とか、それからギャンブルでもうけたお金とか、そういうお金に対してはより高い税率で掛けるということになっていますし、金融所得等についても勤労所得や事業所得よりも高い税率で掛けるということをしている結果として、一つの税制としてかなり累進性を確保しているのかなというふうに思います。日本でもそういったことを検討する余地はあるかもしれない。  ともかく、個人所得課税の対GDP比率というのは一九八九年がピークでありまして、その後ずっと傾向的に下がっています。ちょっと上がった部分もありますが、大きな傾向としては下がっているので、日本では所得課税が足りない、それから法人税はまけ過ぎたというふうに、低くし過ぎたというのが私の印象でございます。  どうもありがとうございます。

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