参議院資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会(2024-04-17)での発言
第213回国会
·第第4号号
·778字
○参考人(菅野了次君) ありがとうございます。大変難しい御質問です。
大学での基礎研究、イノベーションを起こそうと考えている基礎研究というのは非常にスパンの長い研究です。十年、二十年、三十年単位の、成果が出ても出なくても続けなければいけないという、持続するというのが非常に重要です。ただ、その持続するところが目的になってはいけないというのは我々心しなければならないところですが。
やはり、産業がどのように考えているかというのが大学側も基礎研究者側も知る必要があると。逆に、産業の側の技術開発、技術者も、基礎研究がどこにポイントがあるのかというのを知る必要があると。そこの会話をすることによって産業側は芽を、出た芽を早く注目することができるし、基礎研究の側も産業になる、産業の課題というのが分かることによって持っていきやすくなる、その会話が大変重要であるというように思います。したがって、そのような場をプロジェクトなどで形成できれば一番いいというようにも考えています。
もう一点は、これまで、新しい技術開発、イノベーションを起こすという流れとして、芽が出て、それを死の谷を越えて産業に移管するという一直線のルートですね。ただ、この弱みがあるところはそれでいいんですけれども、強みが、現在産業に強みのあるところは、多分それではなかなかうまくいかないように感じています。それが今回私が思っていた、固体電池の研究で強く感じたところです。
というのは、一旦実用化したときに、ああ、よかったねで終わりがちなんですね。そうではなくて、やはりその実用化した後も課題というのは山のように出てくる、それをもう一度基礎研究にフィードバックすることによってまた新しい種というのが出てくる。それはもう現場サイドの交流でのみ出てくるものであるというように考えています。