○小山(展)委員 もちろん、今起きた二国間関係、できる限り改善をしていく、また足下のところでは、交渉経緯のことをなかなか話せないことがあるというのはそのとおりだと思っており、私は、どちらかというと、むしろ足下のことよりも中長期的なことを、今日、全てではないんですが、この質問時間の全てではないにしても、お話ししたいと思っているんですけれども。
なかなか超大国であって、経済的にも軍事的にも超大国の米国に対して、日本やミドルパワーの、我々の国の意図をのませる強制力というものは余り存在しないと思うんですね。今までの議論の中でも、国債の売却をにおわせようとか、EUとの連携なんというようなことが議論でも出てきて、それはアイデアとしては考えられますけれども、それを日本がすることでまた報復を受ける可能性もあるわけですね。
アメリカの行動変容を確実にもたらせるかどうかというのは未知数でありまして、もちろん、多国間連携とか、そういったことは必要だと思いますけれども、先ほども申し上げましたけれども、そういった話ができて、合理的な話合いができる政権であれば、そもそもこのようなことをするのかという話もあろうかと思います。
それともう一つ、別な見方で、これはよく外務省のOBの方もおっしゃっていますけれども、トランプ大統領というのは、最初にぼんとぶち上げて相手を驚かせて、それでアメリカにみんな訪問してきたり寄ってくる、そういうところでまた、最初にぶち上げたものは本気じゃなくて、ディールで交渉をして、得たいものを取っていく。
最初からその得たいものがあって、ぼんとぶち上げるのか、出てきた中で、出たとこ勝負で得るものを得られればいいというようなことか。両方だ、だから驚いてはいけないということが一方で言えつつ、でも、よく考えてみれば、我々にしてみると、元々の合意は、これは協議を重ねて重ねてお互いに犠牲を出し合った上で達した二国間合意というものを、突然のぼんとしたぶち上げで、そこの均衡点がずれてしまうわけですね。
これは、言い換えると、例えば、ある国が例えば何らかの問題を起こしたり、ロシアのウクライナ侵攻のときもありましたね。侵攻させたと、その国に他の国々が意図をのませようとしたときに、何が手段があるか。軍事的手段もあるし、もう一つの手段として経済制裁がある。これは効果としては、まさに何らかの利益を得るために、相手国に対して関税引上げという経済制裁を行って自国の意図をのませるというようなのと同じような効果がもたらされているんじゃないか。我々からすると、経済制裁をやられたんだというような解釈も、解釈というか認識も、ある意味どこかに持っていてもいいんじゃないかなと思っております。
そういう国際的な取決めとか二国間の合意を一方的に変更してしまった米国に対しては、私は、輸出のリスクがあると言わざるを得ないと思っておりますし、今後もアメリカが一方的にこれまでの合意を破るということはないとは言い切れないと思っております。
これは貿易管理部なんかはよく御存じだと思うんですけれども、昔、ソ連がアフガン侵攻というのをやったんですね。このときに西側諸国は、特にアメリカが主導して、対ソ穀物制裁といってぶち上げたわけですよ。最初に穀物制裁を破ったのはどこか、アメリカなんですね。アメリカの農家の方々から突き上げを受けて。一方で、日本にはココム違反事件で、あれは実際にはスクリューの研磨機は使われていなかった、日本語がよく分からなかったというようなことが落ちなんですけれども、だけれども、当時は大変な圧力をかけられたわけですね。
時として国というのは約束を遵守しない。特に超大国であって、相手からのしっぺ返しを受けても大したことない、あるいはしっぺ返しがないというようなときには、約束を遵守しない。これは国際政治学の新自由主義制度論とか、ネオリアリズムの大きなテーマ、コンプライアンスプロブレムであると思いますけれども。
そういう中で、私は、足下のところは、一生懸命交渉してとにかく緩和するということが大事だと思います。ただ、中長期的には、日本も米国依存度を下げていく、やはりこういうことが起こり得るわけですから。ある意味、メーカーさんで、これを意図していたのか意図していないか分からないですけれども、今回のようなアメリカのようなことが起きて、例えば自動車メーカーさんでも、アメリカに対する輸出依存度が高いところとリスク分散をうまくやっているメーカーさんがあると思いますけれども。
こういったような、私は、リスク分散の意味も含めて、アメリカとけんかするとか報復するなんて言わずに、我々は我々で、日本製品を買ってくれる市場を開拓していく、米国依存度を下げていくべきじゃないかと思いますけれども、大臣の認識はいかがでしょうか。
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MCP: search_diet_speeches(speaker="小山展弘")