○政府特別補佐人(古谷一之君) 小山展弘議員の御質問にお答えをいたします。
一点目に、協議に応じない一方的な代金決定の禁止規定の効果と、その実効性担保についてお尋ねがございました。
改正法案では、発注者が受注者に対して、協議に応じることなく一方的に価格を押しつけることを禁止しています。
これによって、当事者間で実効的な協議が行われるようになれば、その結果、交渉力の弱い受注者が不利な条件を一方的に押しつけられることがなく、より有利な条件で取引できる可能性が高まることが期待をされます。
また、公正取引委員会では、毎年、発注者、受注者に対する大規模な書面調査を実施しております。
このような調査を通じて積極的に情報を収集するとともに、受注者が声を上げやすい環境を整備し、これらの情報を基に調査した結果、違反行為が認められた場合には、勧告、公表を行うなど、厳正に対処することで実効性を担保してまいります。
二点目に、労務費転嫁指針の周知徹底や課題についてお尋ねがありました。
公正取引委員会の調査では、この指針を知っている方は、知らない方に比べて価格転嫁ができていることが確認をされております。
一方で、業種ごと、地域ごとに指針の認知度にはばらつきがありまして、認知度を更に向上させていくことが今後の課題であると考えています。
これまでも、事業所管大臣を通じて約千九百の事業者団体に対し指針の徹底を要請するなど、政府を挙げて周知、広報を行ってきました。
今後は、認知度が低い地域などに重点的に広報を行うとともに、事業所管省庁と連携をしながら、更なる周知徹底に取り組んでまいります。
三点目に、国や地方自治体といった官公需の取引における労務費転嫁指針の遵守状況についてお尋ねがありました。
この指針は、労務費も含めた価格転嫁を進めるため、価格交渉の基本的な考え方を示しております。その趣旨は官公需の取引にも通じるものと考えています。
昨年九月に実施された中小企業庁の調査では、労務費に限るものではありませんけれども、官公需に対する価格転嫁率は約五六%でありました。
また、労務費の適切な転嫁のための関係省庁連絡会議では、労務費の価格転嫁が進んでいない分野として、地方における公務が選定をされています。これを踏まえ、総務省が地方公共団体に対して指針の周知徹底を含めた要請を行うなど、関係省庁が取組を進めていると承知をいたしております。
政府として民間事業者に価格転嫁を促しているところであり、国や地方公共団体は自ら率先して取組を進めていくべき立場にあると認識をしています。引き続き、関係省庁と連携しながら、官公需の取引における労務費を含めた価格転嫁を推進していくものと承知をいたしております。
四つ目に、報復措置の防止についてお尋ねがありました。
受注者が安心して情報を提供することができる環境を整備するため、下請法では発注者による報復措置を禁止をいたしております。
改正法案では、新たに指導権限が付与される事業所管省庁に対して申告したことを理由とする報復措置の禁止を新たに規定をいたします。
これまでも、公正取引委員会や中小企業庁では、情報を厳重に管理して調査するとともに、匿名での情報提供フォームを設けるといった取組も行ってきました。
これまで培ってまいりましたノウハウを共有し、事業所管省庁においても、情報管理を徹底していただくとともに、報復措置が禁止されていることをしっかりと周知することで、安心して申告していただけるような環境づくりに努めてまいります。
五つ目に、企業名の公表についてお尋ねがありました。
公正取引委員会は、令和四年度から、価格転嫁円滑化に関する調査の結果を踏まえ、協議を経ない価格の据置きが多数の受注者との間で確認をされた事業者名を公表してきております。こうした取組も受けまして、価格転嫁に対する理解が一定程度は進んではきておりますけれども、引き続き粘り強い取組が必要であると考えております。
そのため、今回の改正法案では、こうした協議を経ない価格の据置き等の一方的な価格設定に、より効果的に対処できるようにするため、新たな禁止類型を設けております。
公正取引委員会は、令和六年度においては、下請法に基づき過去最多となる二十一件の勧告を行い公表するなど、これまでも積極的な法執行に努めてまいりましたが、仮にこの法案が可決、成立しました場合には、この規定を適切に運用し、協議に応じることなく一方的に価格を決めるような事例に対しましても厳正に対処してまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。(拍手)
〔議長退席、副議長着席〕
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