衆議院地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別委員会(2025-06-10)での発言
第217回国会
·第第10号号
·1,506字
○三原国務大臣 二つ御質問がございました。
先日公表されました厚生労働省の人口動態統計において、昨年の出生数と合計特殊出生率は過去最低となり、この結果を深刻に受け止めています。他方、婚姻件数は前年比で微増となっており、こうした動きを一過性に終わらせないようにしなければなりません。
少子化の要因には、大きく、夫婦の子供数の減少、そして婚姻数の減少が挙げられます。夫婦の子供数の減少の背景にある子育ての経済的、身体的、精神的負担や、仕事と子育ての両立の難しさなどの課題には、今年度から本格実施に入りました加速化プラン、これを着実に実行して、子育て世帯に強力に支援をしてまいりたいと思います。
あわせて、婚姻数の減少には、政府として、所得向上や雇用の安定、働き方改革の取組を進めるほか、大幅に要件緩和を行いました地域少子化対策重点推進交付金による地域の結婚支援等の着実な実施とともに、性や健康に関する正しい知識の普及や相談支援の充実等によるプレコンセプションケアの推進を含め、将来設計支援を更に進めてまいりたいと考えております。
これらの取組に当たり、こども家庭庁では、結婚や子供を持つことが当たり前のことではないといった若い世代の価値観の多様化や人生設計の変化等も踏まえながら、若い世代の声をしっかりと施策に反映してまいります。
こうした対策により出生率の低下に歯止めをかけるとともに、また、今を生きる子供たちが健やかに成長できるような環境整備も大変また重要であるというふうに考えてございます。あわせて、子供、子育て政策もしっかり進めてまいりたいと考えています。
その上で、出生に関する動向と子供のウェルビーイングに関する視点の両面から施策のPDCAを進めつつ、常に子供や若者、子育て当事者の視点に立って粘り強く取り組んでまいりたいと考えております。
そして、人口の目標を設定すべきとの御質問でありますけれども、少子化対策を実施していくに当たっては、何らかの形で、出生率や出生数、これを通じた検証というものは必要であると考えております。
ただし、少子化対策の目標として人口や出生率等そのものを数値目標とすることは適切ではないと考えております。結婚、妊娠、出産、子育て、こうしたことは個人の自由な意思決定に基づく行為であることから、特定の価値観を押しつけたりプレッシャーを与えたりすることは決してあってはならず、国が出生率等の具体的な数値を目標として掲げるということは適切ではないというふうに考えてございます。
自由な意思決定に基づく行為であることに加え、特に妊娠、出産は身体的な状況など様々な困難を抱える方々がいることを踏まえると、そうした方々の自己肯定感や自己存在感にも大変な影響を与える可能性があることに十分留意すべきと考えてございます。
そのため、出生率等の出生の動向に関する指標を参考指標として設定し、施策の効果について定期的な点検を行ってまいりたいと考えております。
加えて、少子化対策につきましては、子供、若者に対する施策や子育て当事者の方々への各種施策、支援策も含むものであります。出生率等出生の動向に関する指標だけで各施策の効果を判断するということはまた適切ではなく、子供、若者のウェルビーイングという視点も重要だというふうに考えております。
例えば、先日公表されましたユニセフの調査でも、我が国の子供の身体的健康、これも四十一か国中一位であること、しかしながら精神的幸福度は道半ばということも考え、多面的に施策を評価し、PDCAを進めてまいります。