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谷合正明 ·公明党

参議院憲法審査会(2025-04-02)での発言

第217回国会 ·第第1号号 ·2,453字
○谷合正明君 公明党として、まず憲法に対するスタンスを申し述べます。  日本国憲法は、戦後民主主義の基盤を築いた優れた憲法であります。特に、国民主権、基本的人権の尊重、恒久平和主義の三原理は、普遍の原理として将来とも堅持すべきです。  一方、憲法施行時には想定されなかった新しい理念や憲法改正でしか解決できない課題が明らかになれば、必要な規定を付け加えること、すなわち加憲は検討されるべきです。その項目として、公明党は、自衛隊の位置付け、緊急事態における国会機能の維持の在り方、デジタル社会の進展を踏まえた人権保障の在り方、国及び国民の地球環境保全の責務の明記などについて具体的な議論を進めるべきではないかとの考え方を示してきたところであります。また、憲法改正国民投票における広告放送やインターネット広告の規制の在り方についても喫緊の課題として議論を進めていく必要があると考えています。  このような公明党としての憲法に対するスタンスを前提として、今国会においては、特に次の四点について参議院の憲法審査会で議論を深めることとしてはどうかと思います。  まず一点目、緊急事態における国会機能の維持であります。その中で二つ、参議院の緊急集会と緊急時の国会議員のオンライン出席について申し述べます。  参議院の緊急集会、これまで本審査会では参議院の緊急集会を議題として調査を重ねてまいりました。参考人からの意見聴取や事務局、法制局、政府からの説明も聴取し、議論を深めてまいりました。一方で、各会派の意見表明にとどまっているのが現状であります。参議院の基本的かつ重要な権能である参議院の緊急集会については、緊急時に緊急集会の当事者となる本院として、緊急集会をめぐる様々な論点について見解を整理していくことが必要です。本審査会として論点整理を行っていくべきだと考えます。  なお、昨年の常会では、憲法上、法律上の論点にとどまらず、参議院のBCPといった実務上の論点についても問題提起がされたところであります。実際の策定は必ずしも本審査会の任務ではありませんが、参議院BCPについてもあらかじめ論点、課題を整理しておくことは有意義であると考えます。緊急時の対応に遺漏なきよう期すのが権限を与えられた参議院としての責務であります。  次に、緊急時の国会議員のオンライン出席です。  コロナ禍の経験を経て、先日、参考人については本院においてもオンラインで委員会に出席が可能となりましたが、国会議員についてはまだオンライン出席が可能となってはいません。二百八国会においては本審査会で三回この問題を議題として調査を行っておりますが、その後は本審査会として明確に議題として取り上げていないところであります。緊急事態において参議院が万全の対応を可能とするためにも、改めてこの問題を取り上げ、議論を深めた上で本審査会として意見集約を求めたいと思います。  次に、大きな二つ目であります国民投票法であります。  昨年、憲法審査会において、憲法改正の発議や国民投票の実施に関する検討課題、特に合同審査会や広報協議会等に関する規程の整備、投票環境の整備や国民投票の公平公正を確保するための措置などについて議論が行われたところであり、これらの課題について引き続き本審査会で更に議論を深めるべきであります。  情報化社会の進展により様々な恩恵を受けているが、負の側面にも目を向けなければなりません。アメリカ大統領選挙を始めとして選挙イヤーと言われた昨年、フェイクニュース、偽情報により各国の選挙に影響があったと言われているところであります。我が国の選挙においても、SNS上の偽情報など様々な問題が指摘されているところであります。選挙は民主主義の基盤であり、表現の自由や選挙運動の自由に配慮しつつ、民意をゆがめかねないフェイクニュース、偽情報への対応は急務であります。  同じ課題は国民投票にも当てはまります。国民投票法を所管する本審査会として、フェイクニュース、偽情報にどう対応するか、表現の自由と国民投票の公平公正とのバランスを踏まえた議論を行うべきであります。  あわせて、国民投票の広報において広報協議会が果たすべき役割についても、規程の整備を念頭に議論を行うべきであります。  次に、三つ目でありますが、政党条項についてであります。  政治と金の問題をきっかけに、現在、深刻な政治不信を招いているところであります。政治と金の問題が繰り返される原因の一つは、政党のガバナンスの欠如にあるのではないかと考えます。現行法制上、政党は政治資金規正法や政党助成法によって定義されているものの、政党が担うべき公的役割や責任、ガバナンスの在り方についての言及はありません。  例えば、憲法に政党条項を設けたり、政党法を制定し、政党が担うべき役割や責任等を法律という誰の目にも明らかな形で定めることなどにより政党のガバナンスの向上を図ることも、政治不信払拭のための方策として検討に値するのではないかと考えます。国によっては政党を憲法で位置付ける国もあり、諸外国の状況等も踏まえつつ、我が国の憲法の下で政党をどのように位置付けるべきか、政党法の在り方について本審査会でのテーマとして取り上げてみてはどうかと思います。  最後に、大きな四つ目の話であります。  性的マイノリティーの人権をめぐっては、性同一性障害特例法や同性婚などについて、最高裁や高裁において違憲という厳しい司法判断が示されているところであります。性的マイノリティーや外国人、障害者等の人権課題については、まさに憲法十三条、十四条、二十四条を始めとする問題でありまして、本審査会でも取り上げ、議論をすべきではないかと考えております。  以上、憲法に対する公明党のスタンスと、また今後の議論の進め方について申し述べました。  ありがとうございます。

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