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上田清司 ·国民民主党・新緑風会

参議院憲法審査会(2025-05-07)での発言

第217回国会 ·第第3号号 ·1,967字
○上田清司君 国民民主党・新緑風会の上田清司です。  参考人の先生方には、先ほどからの御意見ありがとうございます。また、事前に資料等をいただきまして感謝しております。それを参考にした上で、私は、質問はいたしませんが、私自身の考え方について発表したいと思っております。  とりわけ、選挙困難事態における選挙期日、議員任期の特例等に関する中谷私案、極めて丁寧な、有効な私は案ではないかというふうに思っているところであります。やや抽象的であることが問題になるかと思っておりますが、そうした点について深掘りがされる必要があると思っております。  例えば、緊急事態が想定される自然災害のレベル、このレベルとはどういうところまでいくのかという具体性が必要ではないかと思われます。武力攻撃のレベルと持続性のレベルについても同じように詰める必要があるかと思います。テロ・内乱については、日本の治安状況、政治状況から考え難い部分がありますが、どのようなことが想定が可能なのか、この点についてもしっかりと踏まえなければならないと思います。  以上、しっかり議論をしていく必要があります。  国政選挙の適正な実施についてでございますが、選挙の一体性が害されるほどの広範な地域とはどのような範囲になるか。これについても議論が必要かと思います。  七十日を超えて困難であることが明らかになると想定できる条件についても、同じくしっかりとした検討が必要だと思います。  手続、要件についても、内閣が認定することはやむを得ないものとするものの、国会の事前承認については、時々一党において三百議席以上を超え三分の二に迫らんとする議席を有するときがあります。とりわけ、小選挙区制において、党執行部、なかんずく特定の一人、二人のリーダーの独裁的権力が行使されるときがあります。このことにおいて、党内の歯止めがない以上、国会の承認を三分の二でいいのかという疑問があります。場合によっては四分の三以上に引き上げることも検討すべきではないかと思います。  一方、国会議員の任期延長を可能とする憲法改正に反対の立場からも、大災害に備えるための公職選挙法の改正こそが重要であるという論点があります。全くそのとおりであると思います。  我が国の陸地面積は、世界の陸地面積の約〇・二%、千分の二しかありません。一方、日本の活火山は百十三であり、世界の千三百の中の十三分の一相当だと。あの静かな富士山も実は活火山であります。また、地震においても、被害が大きくなる震度五強以上の部分についても世界の一七・八%にも占める、このようなことも指摘されています。  大災害を想定した公職選挙法の改正については、阪神・淡路大震災や東日本大震災が参考になることは言うまでもありませんが、もう一つ研究しなければならないことがあると私は思います。一七〇七年の宝永の、想定マグニチュード九レベルの宝永地震の二か月後の富士山の大噴火であります。  東海地方から首都圏までの大量火山灰などで、道路、空路、発電所、上下水道など、どの程度影響があるかを分析しなければならないのではないかと思います。火山灰は雪と違って溶けません。様々なインフラの中に溶け込んで、どのような影響を与えるのか、今のところ、そうした実験がなされておりません。大地震よりも被災地がより広く、様々なインフラが使えない可能性が高いと思われます。  被災地を宝永の富士山大噴火のエリアと考えると、関東圏及び東海地方の一部が想定されます。動きの取れない国会議員、衆議院では小選挙区で八十八人。数え方もありますが、最大数として比例ブロックも含めると百七十人、参議院で四十人、合わせると二百十人、国会議員が事実上参加できなくなる可能性もあります。加えて、国会機能も一時的に移転せざるを得ないような状況もあるかと思われます。  南海トラフによる地震被害の想定もさることながら、南海トラフと連動して、富士山大噴火並びに火山灰の影響についても研究する必要があると思います。  以上の点を踏まえて、大災害時における選挙人の権利が実行できるものであれば、速やかに公職選挙法の改正を急ぐべきであると思います。  一方、今申し上げましたように、宝永の富士山大噴火の記録、現実にないわけではありません。その記録の分析及びシミュレーション、加えて南海トラフ等の大災害のシミュレーションなど説明を受け、資料の提供を受けて、選挙人の権利の実行が実現し難いものであると想定されるならば、憲法改正も視野に入れ、緊急時における選挙期日、議員任期の特例等についても考えるべきではないかと思うところであります。  以上、意見を陳述いたします。終わります。

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