○日野委員 慎重な検討という言葉をいただいたんですけれども、これは本当にとても大切な視点だと思います。ちょっと表現が崩れるんですけれども、今、訪問介護の事業者さんは、利用者というパイを奪い合って、そして働き手というパイを奪い合って共倒れをして、本当に必要な人に必要なサービスが届いていないといった現状があります。
先ほど来、ほかの先生方からも要介護一、二の地域支援事業への移行ということが上がっておりましたが、これは本当に、サービスの受け手もすごく困るんですけれども、介護事業者も物すごく振り回されるんですね。大方の介護事業者は真面目に、本当に真面目に仕事をしています。ですから、真面目に仕事をしている事業者を不幸せにするのではなくて、これから不幸せになってしまう懸念がある、そういった事業者が増えないようにする取組、これを政府の方で進めていただきたいというふうに思っております。
次の質問に入ります。
私、働き手の集約だけではなくて、介護サービスを持続的に継続するためには、サービスの受け手側の集約も必要だというふうに考えております。
現在の地域包括ケアシステムは、地域で支えることで本人が望む場所で最期まで生きられる社会、これを前提とされていますが、人口減少、孤立、孤独、核家族化が進む現代の社会では、地域イコール家族となってしまっています、在宅介護がありきになってしまっています。親を自宅で介護する家庭では、ヘルパーさんが短時間来ても、要介護状態にある親を残して働きに出ることはできません。そうしたことから、介護離職、介護うつなどに追い込まれてしまい、経産省の試算では、二〇三〇年に介護と仕事の両立困難による経済損失は九兆円を超えるというふうに言われています。
さらに、在宅介護の現場では、介護職員が要介護者の御自宅を一軒一軒回らなくてはならず、移動に膨大な時間が割かれてしまいます。つまり、家族の就労、地域の経済、介護人材の時間、これらの全てが在宅前提の介護モデルで圧迫されているのが今の現状だと思っています。
だからこそ、私は、サービスの受け手の住まいの集約化という視点がすごく大事だと思っています。施設をついの住みかとするのではなく、地域交流、生活支援、介護、みとりまで担う地域の支えの拠点として再構築すべきだというふうに思っております。住まいが集約できれば、介護人材の有効な配置、そして家族の離職防止が可能になります。
そして、その役割を既に担っているのが、訪問介護を併設した住宅型有料老人ホーム、そしてサービスつき高齢者向け住宅、いわゆるミニ施設ですね、特養とか介護付有料と比べて。こうした併設型の訪問介護は、これは囲い込みと言われ批判されることもありますが、実際には、同一建物減算、これを受けながらもサービス時間外での介護や対人支援まで担っており、共働き社会と家族介護を支える重要な機能を担っています。
しかし、併設型の訪問介護は、在宅介護と同じ訪問介護サービスとして扱われるため、報酬体系も、在宅と同じ、出来高制であります。実態は、生活支援、夜間対応、みとりなど、個別訪問というより施設的なケアに近い形で運営されているにもかかわらず出来高制に据え置かれているのは、制度が現場の実態を捉えていないと言わざるを得ません。制度が古いですね。だからこそ、併設型訪問介護につきましては、出来高制ではなく、定期巡回や小多機のように包括報酬、マルメへの転換を今こそ検討すべきではないかと考えています。
まとめますね。住まいの集約によって、介護人材を有効に配置でき、家族の離職防止にもつながります。そして、併設型の訪問介護については、包括報酬、いわゆるマルメ方式に転換することで財政の予見性も確保できます。ちなみに、包括報酬にすると、煩雑な事務業務、これもかなり負担軽減されると思います。
こうした制度改革案、抜本的な制度改革について大臣の御意見をお願いします。
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国立国会図書館 国会会議録 API を構造化
REST: /v1/diet/speeches/search?speaker=日野紗里亜
MCP: search_diet_speeches(speaker="日野紗里亜")