○神谷裕君 中道改革連合・無所属の神谷裕です。
私は、会派を代表し、令和八年度地方財政計画及び地方税法等の一部を改正する法律案並びに地方交付税法等の一部を改正する法律案について、林総務大臣に質問をいたします。(拍手)
この冬、雪国では災害級の大雪に見舞われました。そのような中での急な解散・総選挙で、自治体には準備に大きな負担をかけました。解散表明から投票まで極めて短期で行われ、在外投票や洋上投票など、投票したくても物理的にできなかった有権者が出たのではないかと危惧をしております。国が投票する権利を実質的に奪うこととなれば、大きな問題です。こういった事象がなかったのか、総務大臣に伺います。
雪という物理的障害が投票機会を制約した可能性も否定できません。現に、投票所の数を減らした自治体を聞いています。準備期間の短い厳冬期の選挙が有権者の投票に影響がなかったのか、大臣の所感をお伺いします。
選挙では、積雪による掲示板設置への影響や暖房設備の追加など、かかり増し経費が生じました。こうした実費を全額措置するなど、選挙にかかった費用について責任を持って対応していただきたいと思いますが、併せて伺います。
また、雪国では除排雪に多額の財政負担も生じています。特別交付税の前倒し交付が行われていますが、雪国では、結果として降雪がなくとも、除排雪の準備体制そのものにも多額の経費が必要です。大雪被害を受けた自治体は当然にして、結果として降らずとも除雪体制準備が必要な地域の財政支援についても万全を期すべきと考えますが、いかがでしょうか。
さて、来年度の地方財政は財源不足が縮小し、地方の一般財源総額について、水準超経費を除く交付団体ベースで前年度を大幅に上回る三・七兆円増の六十七・五兆円となりました。また、地方交付税総額についても、前年度を大幅に上回る一・二兆円増の二十・二兆円となり、かつ、臨時財政対策債は昨年度に引き続き新規発行額が計上されない上、臨時財政対策債償還基金費が創設されることに加え、交付税特別会計借入金残高が二・九兆円縮減されるなど、地方財政の健全化が図られるものと受け止めます。令和八年度地方財政計画では、国、地方折半ルールや臨時財政対策債の発行可能期間の延長が行われないなど、これまでの財源不足を前提としたものとは異なる内容となりました。
そこで、折半ルールの期間及び臨時財政対策債の発行可能期間を延長しなかった理由を伺います。また、臨時財政対策債は事実上廃止されたと理解してよいでしょうか。あわせて、平成十三年度から二十四年間発行されてきた臨時財政対策債について、その意義やメリット、デメリットをどのように評価しておられるか。仮に、今後、巨額の財源不足額が生じた場合についてはどのように対応するお考えなのか、伺います。
総務省は、概算要求時に交付税率の引上げを事項要求しています。私も、必要な財源が不足する場合や財政収支に大幅な不足が生じる場合には、地方交付税の法定率の引上げを行い、安定的に交付税総額の確保を図る必要があると考えます。交付税率の引上げについて、林大臣の見解を伺います。
交付税特別会計についてお尋ねします。
今回、交付税特別会計の借入金〇・七兆円を国の一般会計が引き受ける代わりに、一般会計から交付税特別会計への必要な支出を特例で同額減らし、国債による手当てを不要としました。
一方、交付税特会は、令和七年度末時点で一般会計に対し、国税減額補正精算分や国税決算精算分として二兆円の未精算額があります。これらのうち〇・七兆円を前倒しで返済すれば、財政投融資特別会計に対する一般会計の借入金が増加することはなかったと考えられます。
国債の大幅な増発を避け、財政規律への配慮を演出した奇策とも言われていますが、国税減額補正精算分等の精算前倒しではなく、交付税特会借入金を一般会計の借入金に振り替える方策を取ったのはなぜなのか伺います。
交付税特会の既存債務の縮減に二・九兆円を活用し、また、単年度限りの措置として、臨時財政対策債償還基金費〇・八兆円が創設されています。こうした一部を活用すれば、令和八年度の財源不足額一兆円を解消できたのではと思われます。財源不足額を解消するよりも、既存債務の縮減を優先した理由についてお答えください。
交付税特会の借入金は、毎年度借換えを行う必要があることから、金利上昇の影響を受けやすく、借入金残高が減少しているにもかかわらず、支払い利子予算額は増加しています。金利上昇の影響を考慮し、今後も可能な限り交付税特別会計借入金の償還を前倒ししていくべきと考えます。大臣の見解を求めます。
地方公務員の給与改定について、人事委員会勧告に伴う給与改定に要する経費として六千八百億円が確保され、また、一般行政経費に給与改善費として四千億円が計上されました。
また、会計年度任用職員の給与等については取扱いを変更し、一般行政経費から給与関係経費に移し替えられ、一兆九千六百億円が計上されました。より会計年度任用職員の処遇改善に係る財源が明示された措置として評価します。
今回、会計年度任用職員の給与等を給与関係経費に計上することとした理由、積算方法の変更の有無、会計年度任用職員の更なる処遇改善の考え方について、林大臣に伺います。
一方、公営企業、公立病院、一部事務組合等の会計年度任用職員については明らかではありません。公営企業繰り出し金の七百五十八億円に盛り込まれているとすれば、その内数を示していただきたいと思います。
公立病院の令和六年度の赤字病院の割合は八三・三%、経常収支赤字は三千九百五十二億円となっています。
今回、持続可能な地域医療提供体制の確保に向け、物価高騰を踏まえた病院事業繰り出し金の増額や、不採算地域における医療提供体制の確保についての支援が行われます。一定評価できるものの、厳しい状況にある医療機関の経営改善や賃上げ原資としては不十分です。不採算地区病院等への特別交付税措置の基準額の更なる引上げも必要だと考えます。持続可能な地域医療提供体制の確保に向けた支援について、大臣のお考えを伺います。
物価高、官公需の価格転嫁への対応として、委託料や維持補修費などについて〇・六兆円の増額を計上するとともに、価格転嫁に積極的に取り組む自治体の財政需要を交付税の算定に反映させるとしています。十分な支援となるよう引き続き精査し、令和九年度以降の地方財政計画においても、必要かつ十分な規模で継続的に計上し、物価高等の対応に万全を期すべきと考えますが、大臣の所感を伺います。
地方税制の改正で、軽油引取税の当分の間税率の廃止や自動車関連税の環境性能割の廃止が行われます。ガソリン暫定税率と併せ、自民党多数の国会では絶対に実現しなかった政策の大転換と言えると思います。大変に画期的なことと考えますが、これらの減収分については地方特例交付金で全額を補填することになりました。
しかし、軽油に関する安定財源の確保については、令和九年度税制改正に結論が先送りされ、自動車関係は期限のないまま国の責任で手当てするとしています。今後、どのようにしてこれらの代替となる安定財源を確保していくおつもりなのか、伺います。
所得税制では、いわゆる年収の壁を百七十八万円に引き上げることになりました。約〇・七兆円の減税となりますが、地方交付税への影響について、どのように対応されるか、伺います。
また、議論を本格化させる食品消費税の減税によって、一年間で約五兆円の減収が見込まれます。消費税の減税に伴う地方税財政への影響額がどの程度か、お聞きします。あわせて、地方の財政運営に支障がないようにすべきと考えますが、いかがでしょうか。
いわゆる教育無償化に係る地方負担三千五百五十二億円の財源としては、租税特別措置の見直しによる交付税の増分及び公庫債権金利変動準備金の活用分が充てられることとされています。その財源の内訳について明らかにしてください。公庫債権金利変動準備金についてはワンショットであり、安定財源についてはどう確保するおつもりなのでしょうか。
いわゆる学校給食費の無償化については、負担軽減のための給食費負担軽減交付金が創設され、国から都道府県に交付するとともに、地方負担分については地方交付税の基準財政需要額に算入することとなりました。しかし、不交付団体は持ち出しになりますが、この点については、大臣はいかがお考えなのか、伺います。
自動車税等の環境性能割を廃止することとしています。
自動車産業は、日本の経済と雇用を支える重要な産業ですが、自動運転等、百年に一度の大転換期を迎えています。加えて、トランプ関税や国内新車販売台数の減少の中、自動車関連の税負担の軽減は必要なことと考えます。かつて自動車が奢侈品と捉えられた時代は既に終わり、公共交通が脆弱な地方では生活の必需品です。
そこで、来年度以降の自動車関係諸税の総合的な見直しについてどのように検討を進めていくのか、総務大臣の答弁を求めます。
個人住民税については、給与所得控除の最低保障額の引上げを行うこととされています。
平成三十年度税制改正においては、働き方の多様化を踏まえ、給与所得控除や公的年金等控除を十万円引き下げるとともに、基礎控除を十万円引き上げることとされました。給与所得控除の最低保障額の引上げと平成三十年度税制改正における考え方との整合性についてどのようにお考えなのか、伺います。
ふるさと納税制度については、高所得者ほど控除限度額が高いため返礼品で得られる利益が大きく有利な制度となっており、金持ち優遇との指摘もあります。
今回、住民税控除額に百九十三万円の上限を設けるとともに、事務費等の募集費用を段階的に引き下げることとなりました。社会課題の解決や災害支援といった返礼品を目的としないふるさと納税については、特例控除額の上限を設定しないことなどについては検討されなかったのでしょうか。そもそも、ふるさと納税については、居住地課税の原則などの基本的問題も解決されておらず、この際、抜本的に見直すべきと考えますが、総務大臣の見解を伺います。
一極集中や税源の偏在によって、地方の財政力の格差が拡大しています。その点で、今回、都道府県民税利子割に係る清算制度の導入が盛り込まれたことは一定評価をいたします。
与党の税制改革大綱では、偏在性の小さな地方税体系の構築については令和九年度の税制改正で結論を出すとしておりますが、税源偏在による地域間の税収格差の拡大に対し、財政力の格差の是正や偏在是正は必要だと考えますが、東京都の税収の一部を更に国税化して地方に配分するとしても、地方税の総額そのものを増やすこととはなりません。
財政調整制度である地方交付税の充実、改革や、偏在性が少ない税目について国税から地方税へ税源移譲することも併せて検討すべきと考えます。偏在性の小さな地方税体系の構築について、総務大臣の見解を伺います。
最後に、人件費、施設やインフラの整備費、維持補修費、エネルギー価格、金利など、デフレ時代には潜在的だった財政負担要因が顕在化しています。地方分権、地方自治を徹底し、地域と住民の暮らしに係る問題を地域自らが決定できる仕組みに変えていくためにも、人口減少とインフレに対応した地方税財政の在り方にしっかりと向き合っていく必要があると考えます。
最後に、林総務大臣の地方税財政改革についての決意をお伺いし、質問を終わります。
ありがとうございました。(拍手)
〔国務大臣林芳正君登壇〕
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本日もこのように質問の機会をいただいたこと、各位に御礼を申し上げたいと思います。
早速、時間もございます…
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REST: /v1/diet/speeches/search?speaker=神谷裕
MCP: search_diet_speeches(speaker="神谷裕")