参議院デジタル社会の形成及び人工知能の活用等に関する特別委員会(2026-04-01)での発言
第221回国会
·第第2号号
·1,824字
○国務大臣(小野田紀美君) クールジャパン戦略、知的財産戦略、科学技術政策、宇宙政策、人工知能戦略を担当する内閣府特命担当大臣として、所信の一端を申し述べます。
科学技術、イノベーションは、強い経済の基盤であり、国力の源泉です。本年四月に開始した第七期科学技術・イノベーション基本計画は、知の基盤としての科学の再興、技術領域の戦略的重点化、科学技術と国家安全保障との有機的連携などを政策の柱としています。研究開発投資について、五か年で、政府目標を六十兆円、官民目標を百八十兆円と定めており、関係府省が一丸となって、イノベーションを生み出すための社会システムの再構築を進め、我が国が新技術立国となることを目指します。
特に、AI、量子、フュージョンエネルギー、バイオ、マテリアルなどの分野における戦略の推進、ムーンショット型研究開発制度、経済安全保障重要技術育成プログラム、南鳥島周辺海域におけるレアアース生産に向けた研究開発を始めとした府省横断的な取組を行う戦略的イノベーション創造プログラムなどの戦略的な研究開発、国際卓越研究大学への支援、地域中核大学の振興など重点政策を推進します。また、日本版SBIR制度、スタートアップエコシステム拠点の形成、グローバル・スタートアップ・キャンパス構想実現に向けた法案の提出など、スタートアップの創出、育成によるイノベーション推進に取り組みます。加えて、科学技術外交を進めつつ、J―RISEイニシアチブやオープンサイエンスを推進するとともに、研究セキュリティー・インテグリティーに関する対応にも積極的に取り組んでまいります。
また、安全性の確保が大前提という方針の下、原子力利用に関する基本的考え方に基づく原子力政策を推進してまいります。
さらに、昨年十二月に策定した人工知能基本計画を踏まえ、信頼できるAIによる日本再起を実現するために必要な支援策や制度的対応を講じ、日本が世界で最もAIを開発、活用しやすい国となることを目指すとともに、AIの利活用に伴う知的財産権、肖像権などの侵害などの諸課題については、必要に応じて関連法制の整備を含めた対応の在り方について検討し、その結果に基づいて必要な措置を講じてまいります。
宇宙分野は、外交、防衛、経済、科学技術など、様々な分野につながる総合的な国力の源泉とも言える分野です。宇宙をめぐる国際競争が年々熾烈になっていく中、我が国としても世界の動きに後れを取らないように、関係省庁の先頭に立って、宇宙基本計画や宇宙安全保障構想、宇宙技術戦略を着実に実行してまいります。
まずは、宇宙戦略基金等を活用し、民間企業や大学等による技術開発や実証、商業化への支援を拡充します。また、二〇三〇年代前半に我が国から三十件程度のロケット打ち上げ数を確保することを目指し、官民によるロケット開発や打ち上げの高頻度化への支援、審査体制の強化に取り組みます。公共の安全を確保しつつ、ロケットの打ち上げに関する多様な需要に対応するため、宇宙活動法等の改正法案を提出しました。準天頂衛星システムの七機体制を着実に整備するとともに、十一機体制に向けた開発を進めます。
さらに、スマート農業、インフラ点検、防災・減災などあらゆる社会課題分野での衛星データの利用拡大、アルテミス計画における日本人宇宙飛行士の月面着陸の実現と有人与圧ローバー開発の本格化、デブリ対策など国際ルールの整備などの取組を推進してまいります。
知的財産戦略については、イノベーションを活性化し、国際競争力を強化するため、知的財産推進計画及び新たな国際標準戦略に基づく施策を着実に実行するとともに、我が国の基幹産業であるコンテンツ産業を官民でより強化すべく、人材育成や国際的な情報発信等の拠点整備も含めた海外展開、知的財産の保護を支援するなど、各施策を関係省庁とともに推進してまいります。
健康、医療については、新たな第三期健康・医療戦略に沿って、出口志向の研究開発マネジメントの強化、創薬力強化や感染症危機対応、医療データの利活用の推進を行い、医薬品や医療機器等の研究開発の成果が国民の皆様にいち早く届くよう取り組んでまいります。
このほか、遺棄化学兵器処理を推進してまいります。
松下委員長を始め、理事、委員の皆様の御協力と御指導を賜りますようによろしくお願いいたします。