○吉良委員 私の方からいえば、国力というのはある意味次の四つの掛け算だと思っています。軍事力、経済力、そして先ほども出た外交力、掛ける文化だとかのソフトパワー、それが私は国力だと思っていますけれども、日本の場合は、軍事力は前面に出さないし、それをある意味では自分たちで制約してきたということから考えると、やはりソフトパワーと何といっても経済力なんです。そこがここまで衰えた中で、大国意識を持ち続けるということは自制しなければいけないと思っています。
ちなみに、日本の平均年収は二〇二二年で四百五十八万円です。今の百五十四円で計算したら三万ドル弱なんです。アメリカに行ったことがある人はいると思いますけれども、三万ドル弱というのは低所得層です。平均が低所得なんです。この一事をもっても、私は、そこまで背伸びをすべきではない。
私の理解は、アメリカに行って日本の国内向けに演説してきたと思っていますよ。支持率の回復も含めてですね。そういう理解をしていますので、仕方ないかとは思っていますけれども、さっき言いました、その背伸びのコミットで責任を負い、それが必要以上の出費につながる、また、これだけ少子化のときに必要以上のアメリカに対しての協力を要請される、これについては問題意識を持っておかなければいけないということを指摘しておきたいと思います。
その上で、今、上川大臣がグローバルサウスからも評価されているとおっしゃいました。それは一方ではそうだとは思います。では、頼りにされているか。私は、残念ながらそうではないと思っています。
二つ理由があります。
一つは、今問題提起した経済力の問題です。中国が札束をたたいて外交をやっているといろいろ批判されます。それでも、なかなか食っていけない途上国、グローバルサウスからしてみたら、そうやって大きな金額を援助してくれるところはありがたいです。かつての日本が東南アジアを含めて自立できるような援助をしてきた、これは私は物すごく評価していますけれども、それでも、今食えない途上国は、経済力があるところから大きな支援をもらう、これが本音では一番うれしい、ありがたい。日本の外務大臣と会ったときに、あなたはだんだん経済力が弱っていますから、もう知りませんとは言わないですよね。
もう一つは、時間が既になくなってきたんですけれども、イラン外交を含めて、日本が唯一、中東外交については、先ほど来指摘がありましたけれども、どこの国にも偏らず、イスラエルともアラブ諸国とも、そしてトルコともイランとも、あらゆるところと仲よくし、評価を受けてきた。にもかかわらず、今、対イラン外交を含めて、イランはまだ日本を頼りにしているけれども、日本はアメリカの顔色をうかがって対イラン外交についても独自性を失っていると思っております。
日本も経済制裁に事実上加わっていますよね。イランが何か経済制裁を受けるようなことを核合意以降しましたか。トランプ大統領が、自分の公約といいますか、自分の支持者にいい顔をするために、厳密な意味で違反していなかったイランにある意味ではいちゃもんをつけてまた経済制裁をやり始めた。日本はイランから石油も今買っていない。
さっき言いましたように、アメリカがイランと対立していても日本はイランと友好関係を築いてきた。答弁を求めたら、今でもやっていますと言うと思いますよ。けれども、事実上そうではない。アメリカの顔色をうかがった、アメリカが許す範囲でなければイランとの外交も進められない。このようなある意味米国の顔色をうかがった外交を続けている限り、グローバルサウスからの信頼を失ってしまう。
国連におけるロシアに対する非難決議等々においてあれだけ多くの棄権が出る。中には反対に回る国々もある。まあ、反対に回った国々は論外としまして、棄権している国々の多くは、西対ロシア、中国、この分断、対立に巻き込まれたくない、そういう思いで私は票を投じていると思っています。その中で、日本がアメリカに偏った外交をしたときにグローバルサウスからの信頼が得られるのか。
そして、何よりも、イラン外交について独自路線に戻るべきではないのか。そして、その独自路線を持っている日本だからこそ、今般起きたイスラエルによるシリアのイラン大使館攻撃、その報復、イランによるイスラエル本土攻撃、またその報復攻撃がありました。これはどこまでエスカレートするか分からない。その中で、日本外交として、このイラン、イスラエルの紛争を過激化させないために何ができるのか、答弁いただきたいと思います。
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国立国会図書館 国会会議録 API を構造化
REST: /v1/diet/speeches/search?speaker=吉良州司
MCP: search_diet_speeches(speaker="吉良州司")