○吉良分科員 有志の会、吉良州司です。
今日の質問は、以前、私が文科委員会に属していたときにも取り上げた問題なんですけれども、非常に高い問題意識を持っておりますので、また盛山文科大臣にも直接聞いていただいて、議論の上、よりよい方向に導いてもらいたいという思いで、ちょっと三点について取り上げたいと思っています。
一つ目は英語教育全般、そして新しく必修化された、小学校における英語必修化という問題について、そして二番目は外国人児童生徒に対する教育について、それから三番目が核融合の更なる投資について、この三点を取り上げさせていただきたいと思っています。
まず、一点目、二点目は共通するんですけれども、最初の英語教育、小学校の英語教育について、これを取り上げる問題意識をまず披露させていただくと、私たち日本は、人口減少、少子化、これが、ある意味では国家としての最大の課題だと言っても過言ではないと思います。そして、これから、それでも一億二千万人の社会として成り立ったインフラ等を維持していくためには、人口減少の中で、端的に言えば、外国人労働者、そして外国から移民を迎え入れなければならない。
これはここにいらっしゃる皆さんの中では釈迦に説法ですけれども、去年生まれた赤ちゃんは七十五万人、それを考えると、生物学的に言わせていただくと、女の赤ちゃんが恐らく三十八万人ぐらいだと思うんですけれども、これは二十年後も二十五年後も三十年後も三十五年後も三十八万人と変わりませんので、そういう意味では、足下の短期、中期を見たときには、外国人労働者に、ある意味では日本の社会を支えていただかなければいけない、こういう問題意識を持っています。
そういう意味で、外国人労働者を受け入れる際に、私の言葉で言いますと、迎え入れる英語。その対比となるのは、実は打って出る英語なんですけれども、打って出る英語というのは、アメリカだイギリスだ、またシンガポールだに行って、ある意味では、流暢に英語を使いこなして、そしてビジネスまた生活、まさにネイティブと遜色なくやり合う、こういう英語を私は打って出る英語と申し上げているんです。
一方で、迎え入れる英語というのは、今言いました外国人労働者、外国人移民を受け入れる、そして、今、日本政府の方針は、母国で日本語を勉強してこい、一定のレベルにさせろ、こういう方針なんですね。気持ちは分かります。けれども、この日本語という特殊な極めて難しい言語を日本に来る前に習得してこいといっても、ほぼ不可能であります。
よく例に出すんですけれども、犬の数を数えろと。イッピキはヒに丸がついて、ニヒキは丸も点もつかない、サンビキは点がついて、ヨンヒキはなし、ゴヒキはなし、ロッピキ、これはどうやって説明して理屈をつけていいか。たんすが一個だ二個だと言ったら、違う違う、それは一さおというんだと。こんなものは無理ですよ、正直言って。そういう意味で、この日本語の難解さ。
そしてもう一つは、言葉というのは私は生活だと思っているんですね。ですから、実際に生活する中でその場面に立ち会わないと、本当に有効な、効果的なというんですかね、通じる言葉にはならない。
これも私はよく言うんですけれども、後で言いますけれども、私はむちゃくちゃ英語が下手なのに、ニューヨーク駐在を五年もやらされたんですよ、五年半も。五年アメリカにいる間に、私が誰かにサンキューと言ったときに、学校で習ったのは、サンキューと言われたらユー・アー・ウェルカムと答えろ、どういたしましてと。英語の意味からいったら、あなたは歓迎されていますよ、どういたしましてと読むんでしょうけれども。私の経験で、サンキューと言ったときにユー・アー・ウェルカムなんて返ってきたのはほとんどないです。大概はシュア、これです。
エレベーターで混み合っているときに、ちょっと、エクスキューズ・ミーと言って出て、サンキューと言うと、シュアかノープロブレムですよね。
コンピューターにえらいてこずって、技術者のジョンに来てもらって、ちょっと何とかしてくれよと言って、直った。それで、サンキュー・ジョンと言ったら、彼はアメリカ人ですから、こんな大きなジェスチャーをしながら、エニータイム・キラ、いつでもおまえのためならやってやるよと言ってくれた。こういうふうに全て場面場面で、生活の中で言葉というものは出てくる。
ですから、正直言って、母国で日本語を学んでこいなんというのは無理な話です。実際に日本に来てもらって、そして生活の場面場面で覚えていってもらうしかない。
じゃ、いきなり来るときに、最初、どうやって駅に行くんですか、どうやって市役所に行くんですかと。これは、英語というのは、さっき言ったように、私もむちゃくちゃ下手なんですけれども、日本語に比べれば、やはりどの国民にとっても一番覚えやすい、使い勝手がいい。そういう意味では、彼らにも簡単な英語を。日本に最初に来たときの半年、一年ぐらいは英語で何とか日常生活を送れる。
そして、大事なのは、日本側も、片言の英語でしゃべるベトナムの人、インドネシアの人、ネパールの人、それに対してほとんどの日本人が簡単な英語で答えられて、そこでコミュニケーションができる、これが私は極めて重要だと思っていまして、そういう言葉、そういう英語を迎え入れる英語というふうに言っています。流暢に話す必要なんか全然ない。
これもよく言うんですけれども、さっき言った、私自身が、英語が下手くそのくせに、仕事で使わざるを得ない、アメリカ人とコミュニケーションするのは本当に苦労しました。
こんなうそをついてまでやっていました。だから、聞くのも苦手なので、電話でやり取りするというのは、最初の三分、五分、集中力を利かせて何とか聞けるのはそれぐらいですね、三分、五分。ところが、仕事上は二十分でも三十分でも話さなきゃいけない。そういうときに何と言ったかというと、相手に、申し訳ない、俺は今から急用があってすぐ出なきゃいけないので、申し訳ないけれども、今言ったことと、これから本来聞きたかったことをちょっとメールかファクスで送っておいてくれないかと言って、送ってもらう。そうすると、行く用事なんかないですから、堂々と、受験英語は勉強したわけですから、書いたり読んだりするのは不自由ないので、そこで、こういうことを言っていたのかとか、こういうことを言いたかったんだなというのが分かって、何とかコミュニケーションを取った。
そんな僕ですけれども、ただ、ペルーに行って、ペルー人と、最初だけスペイン語みたいな簡単なことをやって、後は英語でしゃべる。むちゃくちゃ楽なんですよね、相手も下手くそだから。下手くそ同士が一生懸命限られた単語をひねり出しながら何とかコミュニケーションをする、むちゃくちゃ楽です。
でも、それでいいんです。何とか通じる英語、それが迎え入れる英語、どっちも気が楽、これを普及させなければいけない。
済みません、もう一点あります。
じゃ、今度は、人口減少の中で、実は、流暢な、打って出る英語も必要だと思っています。
これはどういうことかというと、私もビジネスをやっていたときに、デンマークの会社とかスウェーデンの会社とつき合うことがよくありました。そういう意味で、物すごく驚いたというか、誰と話しても、ネイティブじゃないかというぐらい英語がうまいんですよね、むちゃくちゃうまい。なぜだと考えて、実際に聞いたこともあるんですけれども、彼らは、御承知のとおり、一人当たりGDPということになれば日本の二倍、非常に豊かな国ですけれども、人口はというと五百万とか一千万しかいない、そういうマーケットとして見れば非常に小さなマーケット。その中で自分たちが豊かな生活を送るためには、デンマーク市場だけ、スウェーデン市場だけを相手にしていたら、全く豊かになれない。ですから、必ず大陸ヨーロッパを相手にする、世界全体を考える。そうすると、おのずと、今言った、スウェーデン語が母語なんだけれども、英語はもちろんだけれども、ドイツ語かフランス語を当たり前のように使いこなさなければ、そんな少人口国家の豊かさを保てないということがあります。
日本の場合は、ある意味、非常に特異な、特殊な国で、日本語をしゃべっているというのは世界の中でこの日本列島しかないわけです、駐在員とか一部の人を除いたら。にもかかわらず、これだけ新聞、雑誌、本があって、本屋があって、それが一応成り立っている。これは、一億二千万いて、みんなリテラシーが高いからですよね。けれども、今後はその人口がどんどんどんどん減っていく。それを考えたときに、我々も北欧に倣い、多くの人たちが、ある意味では、常にアジアを、ヨーロッパを、アメリカを意識しながら自分の語学力を高めていかなければいけない。
こういう人口減少一つを取ってみても、今言った外国人労働力、移民、そして、より豊かな生活のために打って出る、この両方が必要だというふうに思っています。
そういう問題意識の中で、文科省もそういう意識があるからこそ、英語教育の充実と、それを早い段階からというふうにして、小学校にも英語の必修化という制度をつくったんだと思います。
ただ、私が心配をしているのは、一つは、小学校の教員の場合は、それじゃなくてもやはり教師不足の中で非常に苦労されている、そして、働き方は、問題だと言われるぐらい、ブラックだと言われるぐらい大変な状況にある、その中でまた慣れない英語も教えろということが入ってきて、専任も、とてもじゃないけれども、人数は足りていない。そうなってくると、私が心配するのは、今までは、中学校以降で英語が大好きな子、いや、苦手だ、嫌いだという子がいたのが、その嫌いだ、苦手だという年齢を早めるだけの効果になる場合もあり得る、こういう問題意識を持っております。
そういう意味で、これまで申し上げましたように、今後の日本のことを考えれば英語教育というのは極めて重要、そして、できれば小学校から早く慣れることにこしたことはない。けれども、既存のインフラとでもいいますか、経営資源とでもいいますか、教育資源とでもいいますか、それにはかなり限りがある。
そういう中で、今私が申し上げたのは一点でありますけれども、小学校の英語教育を必修化することによってのいろいろな課題、問題が出てきてはいないか、出てきているとすれば、今どういう形でそれを解決しようとしているのか、その辺についてまず伺いたいと思います。
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