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横尾俊彦 ·佐賀県多久市長

参議院行政監視委員会(2024-02-19)での発言

第213回国会 ·第第1号号 ·5,938字
○参考人(横尾俊彦君) ありがとうございます。ただいま御紹介いただいた佐賀県多久市の市長をしています横尾俊彦と申します。  本日は、参議院のこの委員会にお招きをいただいて意見を陳述する機会をいただきましたこと、心から感謝を申し上げますし、大変光栄なことだと思っているところです。  では、時間の限りもありますので、早速意見を述べさせていただきたいと思います。  今日はお手元に簡単な資料を準備しました。簡単とはいえ、申し上げたいことが多かったので、結構ボリュームの多い文字数になっていることはお許しをいただきたいと思います。少し小そうございますが、これを追いながら説明をさせていただきたいと思います。  まず、意見として申し上げたい一点目は、自治体経営のことです。  自治体経営を充実し、向上していく、このことが大変大切なことであるとともに、地方分権にとても大切なことだと思います。  次に書いていますが、市役所ってどういうところですかとよく聞かれますが、私自身は、市役所は、その文字のとおり、市民に役立つところと書いてありますので、そういう仕事をしているところですよと常に申し上げています。そういった意味では、首長は自治体経営を預かっている経営者、自治体経営の経営者であるという意識を持って仕事をさせていただいています。  全国に千七百四十を超える市区町村がありますけれども、それぞれの首長は同じ思いで今奮闘されているところと思います。特に奥能登では、激務の中、頑張っていただいています。  さて、そういうことを考えるときに、我々は、政治行政のミッションとは何だろうと。時々私も考えますが、まあ簡単に言うならば、そこに書いてございますように、多くの皆様から税金などという形でお金をお預かりをして、これを予算化して事業を推進する、未来を創造するための仕事をするのが我々首長のミッションだと思っています。  この上では、公務でございますので、法に基づいて様々な仕事がされます。制度に基づいて執行もされていきます。こういったことをしっかり踏まえるとともに、生産性、コスト意識、経営感覚ということは欠かすことのできないものだと、特に近年はそういうことが強く認識されているところだと思っていますので、それを踏まえて創造挑戦をしなければならないと思っています。  でも一方で、公務にはいろいろメリットもあれば難しい面もございます。  一つは、遵法精神は当然大切なんですけれども、それにそぐわない、そこでは手が及ばない事態に直面することが多々あります。これをどうするのか、創意工夫が必要です。  また、伝統を守る、過去の先例を守ることも重要ですけれども、創造や進化をしていかなければならない、このことをどうするか。特に、先輩、先代がつくられたルールとか施策があるとするならば、それを時代の変化に応じて変えていくことも当然大切でございます。  また一方では、責任を取るということを首長はしていきますので、責任経営という意識を常に持たねばならないと私自身、日々自戒をしています。特に、責任を取らない体質になってしまいますと、本当に公務というものはずたずたに壊れていくと思いますし、信なくば立たずになってしまうと危機感も持っています。  そういった意味では、常に時流を捉えて新たな挑戦へも努力する、このことが肝要だと思いますし、多くの皆様が日々暮らされている、その生活者の感覚を忘れずに日々努めていくこと、とても大切と思います。  また一方では、細部にこそ魂が宿る、技が光るという言葉がありますように、そのような思いも持って、細やかな配慮、具体的な小さい施策についても注意を払う必要があると思っています。  こういったことをかなえていくような自治体の経営、これをどうするかということを、是非、国におきましても、分権の議論や行政の在り方の議論で是非考慮いただきたいというのが一点目でございます。  二つ目は、デジタルガバナンスのことでございます。  日本の森内閣のときにe―Japan構想が発表されました。これを見たお隣の国、韓国では、大変危機感を持たれまして、調査団も派遣し、いろいろ調べられました。そして、韓国としてのデジタルガバナンスに向けての、電子政府に向けての作戦をつくり実行をされました。その積み重ねの成果だと思いますけれども、韓国では、国連の電子政府ランキングで常に上位にいるという形になっています。  また、大変いろんな苦労をされてきたエストニアという国では、世界に、各大陸にデータベースセンターをお持ちです。いかに本国がいろいろ問題があったとしても、その大陸に行けばデータベースありますので、市民権、全て復活をして、新たな国づくりをもう一度やれる、そこも考える。そして一方では、世界に冠たるX―Roadという行政サービスパッケージのデータベースとサービスシステムがあります。このネットワークを使って最先端のガバナンスを実現されています。  デンマークでは、世界一幸せな国とも言われますが、国民のリテラシー教育もすごく進んでいると聞いています。  また、日本におきましても、経団連始め多くの方々がデジタル人材の必要性を言われています。  そういった意味で、今話題にもなっているマイナンバーにつきましては本当に大切なものだと思っています。デジタルガバナンス、デジタル時代、ソサエティー五・〇の時代の行政をつくっていく上に欠かすことのできないツールであります。  今回はマイナ保険証への推進ということが政府でも取り組まれていますので、是非これがうまくいって、より多くの方々が利活用するとともに、個人情報の保護のケア、そしてセキュリティーの高さもしっかりしながら、そして一方では、書式統一化によりまして無駄をなくすということをしていくならば、より良いデジタル政府、デジタルガバナンスが実現できるものと思っています。  実は、この書式の統一は非常に大きな意味がありまして、民間企業で全国に支店、支社があるところは、例えば、給与のこと、確定申告のこと、社員の異動のこと、書式が違うと多分手入力でその書類を見てされるという手間を掛けておられます。もし書式が統一されて電子的に簡便に扱えるならば、本当に簡単にできて、コストも掛からず、その分の仕事を新しい仕事に向けられるわけですから、こういった改革も実はあると思っています。  そういったことを含めまして、デジタル時代の行政システムは、是非国の方でより良いベストのパッケージをつくっていただいて、これを全自治体に提供するような形、そういったことも将来のあるべき姿として是非考えていただきたいと思います。そのことがうまくいくならば、日本という国の行政パッケージはすてきだなと、うちの国でも使いたい、うちのエリアでも使いたいというふうになっていきますと、人口増加していくアジア、アフリカ諸国を始めとした国々でも日本のベンダー関係の新しいビジネスも可能になるんじゃないかということも考えられますので、国でより良いものをつくり、全自治体が参加して、それに組み入れてやっていけるような、そういう行政ということも是非必要だと思っております。  さらに、そのことを進めていくためには、例えば書かない窓口などが今取り組まれようとしていますが、本来は、デジタル技術を使うならば、サイバー上で本人確認あるいは情報照会ができれば書類提出そのものも本当は不要であることも可能だと思います。ほかの国ではそうなっています。  また、優れた日本の行政マネジメントパッケージは今申し上げたとおりでございますし、また、海外にはこのことを進めるためにより良いソフトもあります。一つは、国民に何度も同じような書類を求めない、公務員は年間に何百何十何時間デジタル研修を受けなければならない、こういった、ヒューマンをちゃんと高める、細かいことも配慮する形でこれをルール化してデジタルガバナンスを高めておられます。こういった努力を日本もすぐでもできるんじゃないかなという期待を持っています。  時間の関係で次の項目に行かせていただきますが、次はDX時代の人材の育成です。  特に、これはGIGAスクールで、今子供たちは、小学校、中学校、義務教育学校で一人一台パソコンが実現をされました。このことによってまさに多くの学びが進化しているところでございます。ICTはインフォメーション・コミュニケーション・テクノロジーが正確な言葉ですけど、私はアイ・クリエート・トゥモローのICTと申し上げています。僕が私が未来をつくる、そういう教育を子供たちに提供していく。そのために、ここに書いている教育のミッションを果たしながら是非こういった環境を整えたいと思います。  私自身、実は、十年ぐらい前に海外の教育事情を視察して、いかに日本が遅れているかということを見てしまいましたので、このことは是非進めていくべきだろうというふうに強く感じているところでもございますので、GIGAスクールのことには大変感謝をいたしております。  衆議院、参議院、国会の大きな励ましの下に、政府の積極的なリードでGIGAスクールがスタートしました。世界最速、最短で全ての対象となる子供たちに一人一台が実現したのは世界もあっと驚いて御覧になっているし、注目されています。より良い推進のためにも今後とものサポートを是非お願いしたいというふうに改めて思っているところでございます。  それをサポートする意味で、全国ICT教育首長協議会も立ち上げました。百三十名ほどおります。政府が作ったIT立国宣言のような基本方針をやるには、教育委員会のみならず、首長もやるべきだということで、我々は有志で集まってやっているところです。アワードをつくったり、サミットをやったり、そして文部科学大臣への政策要望、提案もしているところでございますので、これを受けて、昨年、前回の新しい骨太方針にも国策として実行していくということで明記をいただきました。大変心強く思っております。是非、このことがより良く進んで、次の時代を担う子供たちにすばらしい教育環境が整うことを願っています。  海外では、フィンランドではリテラシーのことを教育の分野そして社会教育でも明記して取り組まれています。デンマークでは役所からの連絡は基本的にメールと承っています。これらのことは恐らく日本でも今後必要になると思います。  そして四つ目は、自治体や民間の創造性を伸ばす規制改革です。  特にドローンなどにおきましては、私どもも取り組んでいるんですけれども、新しいステージとしてレベル4というのがあります。これは、遠隔で自動運転に近い状況でドローンを飛ばすことができるサービスになっていくんですけど、こういったことを積極的にやろうという会社と私どもタイアップをしまして、新しいドローンの取組を展開をしています。民放でございますが、「ガイアの夜明け」というところでも取り上げていただきました。ところが、実装していく上では、そのコストのこととかサポートのこととかいろいろ課題もありますし、ルールのより良くしていくこと、適切にしていくことも希望があるようです。こういったこともくみ上げていただくと新しいドローンの利用が日本でも進むと思います。  また、健康増進については、地道な取組を実はしてきています。特定健診では受診率六割以上に今なっています。毎年四月に手配りで全ての世帯に、健診をいつ受けますか、どのように受けますかという調査をします。手配りで戻していただきます。こういったヒューマンコンタクトをベースに取組をし、全国二位を二度いただくことができました。こういった地道な取組があってこそ、健康リテラシーを高め、一人一人が自分の健康は自分で守る、そういったことをすることで、より良い、幸せな、いわゆるウエルビーイングな生活が送れる基盤もしっかりつくっていきたいと思っているところでございます。こういったことにも新しい工夫が今後必要だと思います。  五点目は、人材確保と人材資源の重要性です。  私どもは、令和元年、令和三年に大きな災害を受けました。激甚災害で、河川の支流がどこにあるか分からないほど両岸が壊れたり、本当にひどい状況でございましたが、全国から御縁のある首長さんたちに人材を派遣していただき、また国土交通省では、特にテックフォースを最初は二隊、最後は五隊入っていただいて、復旧に関する様々な査定の準備とか、あるいは打合せとか協議とかをさせていただいて、無事にそれぞれを進めることができました。今、奥能登の現状を見るにつけ、まさにこういった人材が本当に必要だと思います。日々五百人体制で国土交通省臨んでいただいていますが、今後とも、専門性の高い技術力のあるスタッフを政府としても要員として抱えていくことはとても大切ですので、今後とも、危機管理上、お願いをしたいなと改めて感じているところです。DXは合理化にプラスでございますけれども、一方では、より良い工夫をしていかなきゃいけないと思っています。  そして、最後です。二〇四〇年問題の克服、対策です。  二〇四〇年問題は、人口減少と高齢化の増加によって社会保障費が大変拡大していって、日本各所にいろんな問題が出ると言われていますが、この三ページ目から四ページ目は総務省の資料によるものを列記していますので、後で御覧ください。  後段、最後のところでございます。  一つの方法として、不足する人材につきまして、六千二百万人ぐらいの労働力確保が見込まれると太文字で書かせていただいています。これは、ここにありますように、三十代の女性から六十代前半の男性、後半の男性などの仕事への就労率を高めると、実はこれぐらいの人口の確保ができるという情報もございます。こういったことも想定していただきながら、国としてどのような法制度あるいは仕組みをつくるかを是非考えていただくならば、二〇四〇の大きな問題も回避しながら、日本の新たな繁栄ステージへ進むことができるとも期待をしています。  幾つか意見を述べさせていただきました。ほぼ時間になっておりますので、また質疑で補足をさせていただければと思っております。  御清聴、誠にありがとうございました。

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API / MCP 利用

国立国会図書館 国会会議録 API を構造化

REST: /v1/diet/speeches/search?speaker=横尾俊彦
MCP: search_diet_speeches(speaker="横尾俊彦")