○馬場(伸)委員 日本維新の会の馬場伸幸です。
本日ようやく、今国会で初めてこの席に着くことができました。昨年の十二月十九日以来、約三か月ぶりです。
私たちは閉会中審査の開催を強く訴えてきましたが、かなわず、前通常国会後の九か月間では、解散・総選挙があったとはいえ、本審査会で実質審議が持たれたのは、昨年末の一回、約二時間のみの寒々しい有様です。
国民の命と暮らしや国家の主権を守るための基本法たる憲法に不断に向き合い、時代に即したものに作り上げていくことは立法府に課せられた重大な責務ですが、本予算案の審議中は審査会を開かないという因習にあぐらをかき、サボタージュを決め込んでいるのが実態です。総理、閣僚が出席しない本審査会が予算審議に影響する道理はありません。
枝野審査会長は、一月十九日付、メディアのインタビューで、予算委員会理事と憲法審査会幹事を兼任し両立不可能な議員がいるだとか、少数会派の場合は予算委員会が連日開かれている中で憲法論議もしっかり対応するのが困難などと述べ、あしき慣習の正当性を強調されていました。しかし、令和四年の常会では当時の森審査会長の差配によって予算審議中の二月十日に本審査会での実質討議が始まった例を見れば、へ理屈にすぎません。
今国会においては、幹事懇談会で三月六日に第一回審査会の開催を申し合わせながら、その後、参議院予算委員会の基本的質疑を理由に一週間先送りされました。参議院の予算審議は本審査会には関係がないはずです。
枝野会長には、衆議院での予算審議中に本審査会を開くことにどのような支障があるのか幹事会でしっかり検証し主権者たる国民に公明正大に説明するよう、真摯な取り計らいを強く求めます。
本日は、枝野会長の主導により、緊急事態条項で想定される国会機能維持のための選挙困難事態の立法事実がテーマに据えられました。
本審査会での実質討議はこの三年間で計四十九回行われましたが、議論の大半が緊急事態条項に費やされました。論点は出尽くしており、国会議員の任期延長は、緊急政令制定や緊急財産処分等と併せ、合意形成に最も近づいているテーマです。ゆえに、次回二十七日のテーマ、参議院の緊急集会の射程しかり、壊れたテープレコーダーのごとく議論を繰り返す意義は見出せません。
日本維新の会は、一昨年六月、国民民主党、有志の会とともに緊急事態条項の条文案を策定しました。方向性は、自民、公明両党と大きな乖離がありません。私たちは、起草委員会を設置し、この条文案を土台に改正原案の作成に入るべきだと訴えていますが、特定会派による条文案提出は議論が引っ張られてしまうため認められないという申合せにより、日の目を見ないままです。
この不文律は、令和五年の第二百十一回国会において幹事懇で確認されたもので、総選挙を経て院の構成が変わった現在も有効なのか甚だ疑問です。この際、条文案の提出を認めるよう各会派に建設的な対応を求めます。議論が引っ張られるというなら、各会派が条文案を出し合って、起草委員会で最大公約数の集約に努め、反対会派は堂々とその論陣を張ればいいのです。
しかるに、枝野会長はメディアのインタビューで、起草委員会設置について、審査会での議論が繰り返されるだけ、やってる感を出すだけで実質的な意味はないと一蹴しました。納得できません。同じ議論を蒸し返し、やってる感を出そうとしているのは枝野会長自身ではないでしょうか。
立憲民主党は、大規模自然災害のみに焦点を当て、選挙困難事態の重大な立法事実に目を背けてきました。日本が他国から武力攻撃を受け戦争に突入したら、全国一律、同時に行われるべき国政選挙が長期にわたり困難な状態が続きかねないケースを置き去りにしているのです。
ロシアによる侵略が三年を超えたウクライナの現実を見てください。憲法等の規定に基づき、大統領及び国会議員の選挙が延期され、任期も延長されています。その理由の第一に、目の前の有事対応を優先せざるを得ないこと、第二に、領土が不法占領されている地域では物理的に選挙が実施できず選挙の一体性を欠くこと、第三に、今前線で身を賭して国を支えている多くの兵士たちは国の行く末を決める選挙に参加できず、選挙結果の正統性に疑義が生じることなどが考えられます。ゼレンスキー大統領の政敵、ポロシェンコ前大統領も、戦時下での選挙には断固反対の立場を表明し、戒厳令下での選挙実施禁止令の支持を明言しています。
今日のウクライナは明日の日本という観測がざれごとでないことは、日本を取り巻く安全保障環境を踏まえれば明らかであり、選挙困難事態に立法事実はないとする立憲民主党の主張は妄想にすぎません。改憲にブレーキをかけるために確信犯的に国家有事の生起に目を伏せているなら言語道断です。
翻って、自民党は、九日の党大会で決定した令和七年運動方針に、緊急事態条項や自衛隊明記に関する条文案を起草し、改憲の早期実現に邁進すると明記しました。しかし、前年にはあった年内に実現という期限は消え、石破総理も総裁演説で憲法に触れずじまいでした。
やるやるとポーズを取り繕うことはもう結構です。本院は少数与党となり、憲法改正の国会発議に至る道が険しいことは承知していますが、少しでも前に進めていく気概と行動を示していただきたい。
立憲主義、民主主義の根幹にある国民主権を具現化することこそ国民投票です。立法府にそれを妨げる権利はありません。一向に重い腰を上げない自民党と、国民投票阻止にいそしむ立憲民主党、肝腎要の与野党の両第一党の姿勢は、国会議員たる権力者による権利の濫用にほかなりません。
枝野会長はメディアのインタビューで……
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