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吉良州司 ·有志の会

衆議院予算委員会第三分科会(2025-02-28)での発言

第217回国会 ·第第2号号 ·3,708字
○吉良分科員 有志の会の吉良州司です。  岩屋大臣とは日常的にコミュニケーションを密にさせてもらってはいるんですけれども、特にこういう形で、公の場で一対一で議論させてもらうのは初めてなので、敬愛する岩屋大臣のまさに胸をかりるつもりで議論させていただきたいと思っています。  まず最初に取り上げたいのは、先日、日米首脳会談、お疲れさまでした。なかなか、総理と外務大臣が同席するということはめったにないんですけれども、今回は、それだけトランプ大統領との初回の首脳会談が重要だということでお二人で交渉されたんだというふうに思います。  その中で、会見もされているし、声明も出しておられるし、私は外務省の事務方からもその内容については伺っております。本当は、時間があれば、防衛問題と、後でちょっと日米同盟については触れたいと思っていますけれども、まず最初に、私が問題意識を持ったのは、ある意味、民間領域に関わることについてのコミットめいた発言をしているということなんですね。  一つは、USスチール買収ということについて、バイデン政権以来、買収ということについては許さないという、ある意味ではトップとしての意向、また国家としての意向が出ていたということで、買収と持ち出したらそこで却下されて、相手から拒否されて、その先に続かない。そういう意味で、投資ということであれば、ディール、ビジネスを得意とするトランプ大統領は食いつくだろう、又は、少なくともその次につながるだろうということで、投資という言葉を出したのではないかと思っています。  もちろん、会談に臨むに当たって、前もって例えば日本製鉄の方々との意思疎通を図っていたことは容易に想像できるわけですけれども、ただ、一〇〇%子会社を目指していた日本製鉄の意向。それから、投資というのは一〇〇%から一%まで幅広い投資があって、その中でも特に一番いいのは一〇〇%、完全子会社化することがベスト。最低でも、今度、相手にビートーライトというか拒否権を与えない、六六・七%を取得する。次は、五〇%強を取って意思決定権を持つ。  ただ、私が思うに、日本製鉄としては、意思決定権、つまり五〇%以下の投資とか、ましてや、さっき言った拒否権を相手に持たせるという形であれば、技術供与等も難しいし、そこには本来の日本製鉄の意向に沿わない投資という形があったのではないか。  そういう意味で、この投資という言葉を使ったことについて、私は正直言って疑問を持っています。さっき言った、目的は分かります。  あと、一兆ドルの投資をするんだ、こういう話もしています。このことについても、トランプ大統領の方は、日本は一兆ドル、本格的に米国に投資するんだと。その前段として、これまでも日本は直接投資をしてきていて、そこで雇用を創出しているということも当然PRしたでしょうけれども、プラス、今言った、更になのか、詳細をどこまで詰めた話か分かりませんけれども、トランプ大統領は、一兆ドル投資をしてくれる、こういうふうに思っている。  私、常々、自分自身も民間出身なので、かつては、例えば鉄鋼摩擦だ自動車摩擦だ、いろいろなことがありました。けれども、実は、個々の輸出する企業というのは、売上げが増えて、利益が多いにこしたことはないとは思っているけれども、数量的に幾らなんということを前もって決められるわけではないわけですよ、目標はあっても。  それというのは、トヨタであれホンダであれ、米国人の店長、ディーラーの店長がいて、アメリカ人のお客が来たときに、一人一人対応して、店長に三千ドルの、又は五千ドルの値引き権限があって、興味を持っていたら、最後、五千ドルまけるからどうだと言って、ああ、いいですねと言って握手して契約する。それが全米中あちらこちらで起こって、その積み重ねの結果、米国でどれだけのトヨタ車が、どれだけのホンダ車が出ていくということであって、最初から数字があるわけじゃないわけですよね。  けれども、どうしても国家としての政策ということになると、何か、今言ったように、相手にとって受け入れられやすいというか、又は魅力的な数字を出して、そして興味を引く、それで会談が成功裏に終わっていく。  ただ、心配するのは、期間をどれだけ、何年間で一兆ドルとかいうことについては言及がなかったと理解していますけれども、向こうは勝手に一年以内と思っているかもしれない、三年以内と思っているかもしれない。だから、そのときまでに一兆ドルに達していなかったとしたならば、僕は怖いのは、経産省の人も来ていると思いますけれども、いや、一兆ドルと総理がコミットしたけれども、あと三千億ドル足りないんだ、どこか日本の企業、おまえ、投資しろと、逆に役所が指導して回る、本末転倒が起こるんじゃないかということを危惧しています。  三つ目は、天然ガス。  天然ガスについては、私は、地球温暖化対策というのがあったとしても、また将来的に再エネが拡大したとしても、移行期には必ず天然ガスだきの発電が必要になる。もちろんガスも必要になる。ましてや、今のベストミックスの長期目標がある程度達成されたとしても、天然ガスだきの火力発電については、未来永劫、必要性はほぼなくならないですから。そういう意味では、世界の中で供給元を多様化しておくという必要性は私は十分分かっています。  ただ、既存のフリーポートだとかキャメロンというメキシコ湾岸にあるLNGプロジェクトはともかく、アラスカのプロジェクトとなると、凍土地帯から出るガスを千三百キロのパイプラインで引っ張ってきてという壮大なプロジェクトになります。  ここは、私が民間でプロジェクトに携わっていたところの、ちょっと手前みそ的な披露になりますけれども、天然ガスプロジェクトというのは巨額投資が必要で、巨額投資を誰も全面的にリスクを取りたくないので、その資金調達の方法というのは、ほとんどの場合が、プロジェクトファイナンスという、又はノンリコースファイナンスという専門用語があるんですけれども、形を取ります。  これは、例えば、プロジェクトの出資者、スペシャル・パーパス・カンパニー、SPCをつくったとしても、そこに投資した親会社は債務保証しない、支払い保証しない。あくまでも、プロジェクトが生み出すキャッシュフロー、それと、プロジェクトを構成する売電契約だったり、長期供給契約だったり、プラント建設契約だったり、そういうプロジェクトに関わるあらゆる契約、権利を担保として、融資者が責任を取りながら融資するという形なんですね。  実は、その際に、例えばそのLNGを日本に持ってくるとしましたら、一番大事になるのは日本側にとって何かというと、オフテイカーと言われる引取り手ですね。二十年の長期契約であれば、二十年間絶対潰れずにずっと引き取り続けて、支払い続ける。その保証があって初めて建設も始まるし、さっき言った資金が集まる。  そのときに、今の日本の状態は、二〇二〇年の三月に、供給力不足で電力供給、需給が逼迫するということもありました。首都圏、関東圏の主なサプライヤーというか電気供給者である東京電力がいろいろな意味で十分な体力ではない。私は、すぐに柏崎を動かすべきだと思っていますし、福島も抱えながらというのは非常に大変。だけれども、新たにLNGを持ってこようとすれば、実はそうやって、引取り手の体力はどこまであるんだ、又は、今ないとすれば、日本全体の国益としては必要なので、その体力をどう取り戻させるのか、こういうところまで、このアラスカ・プロジェクトに投資するしないというのは関わってくるわけなんです。  だから、そういう民間の経営上の意思決定、これをするに当たって、申し訳ないけれども、今回首脳会談をするに当たって、どこまでそういう民間の事情、そして、今言った、特に天然ガス開発、アラスカのプロジェクトでいえば、オフテイカーの安全性、安定性が重要だ。  どこまでそういうことを考慮しながら、最初については投資ということのコミット、そして一兆ドルというコミット、そして、アラスカ天然ガス、これはどこまで言ったか分かりませんけれども、トランプ大統領の会見を見ると、トランプ大統領は、もうインハンド、日本がアラスカ・プロジェクトに投資してくれるものだと勝手に、少なくとも彼は解釈しているように読めます。  そういう意味で、まず最初の質問は、日米首脳会談を成功裏に終わらせようというその目的はよしだし、結果的にはその目的は達成されたと思います。その意味で、労をねぎらいたいと思っていますけれども、民間との関わりの部分についてどこまで考慮して、そして、さっき言った、将来的に民間に経営判断以上の圧力がかかるということがないか、その辺についてどこまで考慮して臨んだのか、また結果はどう思っておられるのか。その辺についてお聞きできればと思っています。

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