○吉川(里)委員 魅力の発信だけではなくて、是非もっともっと給料を上げていただきたいというふうに思います。
戦後、GHQの改革で、日本は、裁判官、検察官、弁護士が対等であるという理念の下、司法制度を構築してきました。本来、この理念は、三者が独立した立場で責任を果たせるように、それぞれ適切な制度を整えることを意味しておりました。しかし、司法制度改革では、この理念が、全員を同じ扱いにすることが公平であるという方向に拡大解釈され、その結果、修習給費制が廃止になりました。
当時は、法曹人口を増やす必要性、財源の制約、公平性といった議論が中心で、その結果、将来国家の司法を担う裁判官、検察官も、民間の法律事務所に進む弁護士と同じ貸与制の枠に含める決定がなされた。しかし、これは平等であって公平ではないと私は考えます。
裁判官、検察官は、民間の法律家ではなく、国家の根幹を支える公的な役割そのものだと思います。
海外の主要国では、公務で法を担う人材に対して、国家が明確に投資を行っています。フランスでは、国費で司法官を養成し、在学中から国家公務員として給与も手当も与えている。ドイツでは、司法修習に生活手当も支給されています。イギリスでは、政府法務に就く若手に一定水準以上の学費支援が用意され、アメリカでも、公的職に従事すれば、条件付にはなりますが、学生ローンが免除されます。いずれも、公務として法を支える人材には国家が投資するという考え方が制度の前提にあります。
私が申し上げたいのは、報酬を上げるだけではなく、法曹養成を国家の投資として捉え直す必要があるのではないかという点です。
かつて、給費を配付して人を増やすぞという制度をやりましたが、結局、人は増えなかった。結果、給費を廃止している期間がありましたが、平成二十九年に給付型支援制度は再導入されて、篠田委員も御指摘ありましたが、結果、現在のその十三万五千円という給付も、物価高を考えますと非常に苦しいものがある。そして、給費されていた期間があったことを考えると、給費が廃止されている方、そして現在の制度、これはどこに公平性があるんだろうかということが非常に疑問であります。
ですので、やはり、こういったところから、司法制度の改革以降、法曹養成が国家責任から個人の自己負担、市場競争に委ねられる形に転換したことというのに関して、これは、私たちが懸念してきているグローバリズムの発想そのものであって、過度な個人主義が国家の司法基盤の弱体化につながっているというふうに考えています。
ここで、提案として、裁判官、検察官が一定期間国家の司法を担った場合には貸与返済を免除する制度や、法科大学院の学費相当額の給付制度というのを設けるべきではないかと考えます。このような法曹養成に関わる国費負担は海外では一般的でありますので、国家が司法官に投資する仕組みとして制度化してほしいなと思います。
また、公益訴訟、法務援助、被害者支援、地方での法律サービスなど、公的役割を担う弁護士も同様に免除対象とすることが適切だというふうに思います。一律に民間だから貸与制という整理では、公益領域の法的サービスが弱まります。国益を守るため、国家のために働く者には国家が投資するという原点に立ち返って、真の意味での公平性を実現して、司法全体の強化、国力の強化につなげていただきたいというふうに思います。
さらに、現在、貸与を返済中のいわゆる谷間世代の方々への救済も含めて、制度の見直しを検討していただきたいと思います。
これは通告していないんですが、大臣、この辺りについていかがでしょうか。
吉川里奈 の他の発言
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MCP: search_diet_speeches(speaker="吉川里奈")