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玉木雄一郎 ·国民民主党・無所属クラブ

衆議院憲法審査会(2024-06-06)での発言

第213回国会 ·第第9号号 ·2,569字
○玉木委員 やる気がまだ僅かでも残っているのであれば、来週はせめて要綱形式で議論をしようではありませんか。もう時間はありませんし。もし今国会で、これは我々が心配する話じゃないんですが、改正原案の提出にすら至らないのであれば、それは自民党総裁としての責任を問われる話だと私は思いますね。発議なんというのは夢また夢です、これは。ですから、これは是非やっていただきたいと思います。  私たち国民民主党が緊急事態における国会機能維持を可能とする憲法改正条文案をまとめてから、もう一年半たちます。維新の会や有志の会の皆さんとともに三党派の共通条文を作ってからも、もう一年以上たちました。この間、自民党は何をしていたんでしょうか。二〇一八年に四項目のたたき台素案、この中にも緊急事態条項はありますけれども、非常に薄い条文ですね。これを提示してから六年以上経ても、条文案へのアップデートすらされていません。  やるならやると覚悟を決めて、スケジュールを決め、戦略的に取り組んでいただきたいと思います。  例えば、本気で今国会で憲法改正原案の国会提出を進めたいなら、野党案を上回るような政治改革案を出して、国会をもっと円満に運営すべきだったのではないでしょうか。今のようなざる法では国会が混乱するのは当たり前で、憲法改正に向けた戦略的な取組ができていないのではないかということについては苦言を申し上げておきたいと思います。  次に、先ほど本庄幹事から回答がありました。感謝を申し上げたいと思います。こういう議論をしっかり詰めていくことが私は大事だと思うので、議員間の議論を更に深めていきたいと思います。  御説明いただいたことに何点か、反論というか、こちらの考え方を申し上げたいと思います。  まず、今、繰延べ投票で最大一年ぐらいまではできるんじゃないかという話がありましたが、では、なぜ東日本大震災のときにこの繰延べ投票を活用しなかったのかということです。今の説明だと選挙管理委員会に過大な負担を与えることになりますが、当時、選挙管理委員会は全く機能しませんでした。  二〇一一年七月十三日、これは覚えていらっしゃいますかね、福島県選挙管理委員会が衆参の特別委員会に陳情を持ってきています。それは何かというと、一番最初に六か月、議員任期の延長をしましたが、それでは間に合わなくて、市町村で有権者の連絡先全てを把握できない、選管として選挙事務に人員を割けず、当面は実施できないということで、再延長を選挙管理委員会が求めてきたんです。これが、我々が想定する広範で長期にわたる大規模災害の現実なんですね。  だから、理論上はあります、法律上は幾らでも考えることはできますけれども、有事に備えた備えをどうするのかということを考えるのが私たちの仕事なので、法律をこねくり回すことではないと私は思っているんですね。政治家としての判断と決断だと思います。  もう一つ。やはり繰延べ投票というのは、あくまで地域限定的で、部分的で一時的だと思うんですね。  さっき補欠選挙の話を出されました。確かに、補欠選挙で、例えば逮捕されたりとか悪いことをして捕まったりとかいろいろなことで議員が欠けることはあります。でも、それは極めて限定的です。だからそれが、我々が実は議論しているのは最初から違っていて、広範で、例えば東北ブロック全体、東海ブロック全体で選挙ができない、そういうときに、その判断を選管に委ねていいのか、あるいは、長期にわたって議員が欠けていいのか、同時活動原則や衆議院の優越や様々な他の憲法の規定との関係で矛盾は生じないのか、このことを問うているんです。  そして、最後、究極、行き着くのは、地方議員と違うのは、参議院の緊急集会があるということだと思います。そこは、最後、戻ってきて、では、最後、参議院の緊急集会に内閣のある種提起でなされるありとあらゆる案件を処理することを与えていいのか。それは私は、憲法の拡大解釈過ぎるし、場合によっては、多くの人が心配する、時の内閣に過大な権限を委ねてしまうことになるのではないかと。  だから、立憲主義の観点から、衆議院も参議院もしっかりと機能するようにしていこう、そして、後で北神さんからも説明があると思いますが、お手盛りになってはいけないので司法の関与をきちんと入れていきましょうということを我々としても提起しているわけであります。  ですから、今の説明を聞いても、長期にわたって選挙の一体性が害されるほど広範に選挙が困難な事態、すなわち選挙困難事態に備えて、選挙期日の延期とその間の議員任期の延長ができる規定をやはり憲法に設ける必要があるのではないかということを改めて申し上げたいと思います。  最後に、国民投票法について一言申し上げたいと思います。  前回私が提起した投票用紙にどう書くのかということは極めて重要な課題だと思うので、そのことに集中した審議を一度求めたいと思います。緊急事態条項について賛否を問いますと書くのか、あるいは、災害時等において国会機能の維持のための改正を問うのか、見出しのつけ方だけでも賛否は大きく異なると思います。そのことについての具体的なルールが定まっていませんので、是非そういう議論もしていただきたいと思います。  最後に、与野党各党に呼びかけたいのは、国民投票広報協議会の機能に関して、フェイクニュース対策の話が今も出ましたけれども、私は、この憲法審査会の議論の現実を、変なあおりを入れずに、それぞれの支援者、有権者にしっかり伝えることが大事だと思っています。  例えば、今の自民党の九条改正案によって、違憲論が全て解消され、自衛隊の権限が大きく拡大し、新たにできることが増え、パワーアップした自衛隊が登場するかのような説明も、これもフェイクですし、一方で、九条改正で旧帝国陸海軍が復活し軍国日本が復活するような説明も、これもフェイクです。  ネット上のフェイクニュースを心配する前に、私たちが、極力扇動的な言葉や行動を控え、冷静な憲法論、法律論を展開することが最大のフェイクニュース対策になることを申し上げて、私の発言を終わりたいと思います。

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