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玉木雄一郎 ·国民民主党・無所属クラブ

衆議院本会議(2024-10-07)での発言

第214回国会 ·第第3号号 ·5,396字
○玉木雄一郎君 国民民主党代表の玉木雄一郎です。(拍手)  まず、石破新総理に対して、就任のお祝いを申し上げたいと思います。  ただ、一方で、先週の所信表明演説、そして今日の答弁をずっと聞いておりまして、極めて残念です。あさって解散する。しかも、内外に重要な課題を抱えている中で、この議場自体に緊張感がないと思います。総理にも、是非真剣に、熱意を持って答弁をいただくことを冒頭お願い申し上げたいと思います。  石破カラーがなくなっているんじゃないでしょうか。完全に脱色されていると思います。納得も共感も感じることはできませんし、多くの国民がそう感じているはずです。石破内閣に対する期待は、今、急速に失望に変わりつつあるのではないでしょうか。  先週、総理が行かれる前日に、私も能登の被災地に行ってまいりました。地震と豪雨の二重被災で苦しんでいる方がたくさんいらっしゃいました。まだまだ復旧復興はこれからです。  選挙事務に携わる自治体職員だって被災者です。輪島市長さんも口を濁しておられましたけれども、選挙準備も大変そうでした。投票所になる施設が避難所になっているところがたくさんあります。  そんな状況の中で、補正予算も編成しないどころか、被災地に更に負荷をかける急な選挙です。どれほど耳触りのいい言葉を使っても、やっていることは党利党略、選挙のため。とても能登の被災地に寄り添っているとは言えません。今、最大の支援策は、選挙を延期することではないですか。石破総理、目を覚ましてください。そう申し上げて、質問に入ります。  能登は優しや土までもという言葉があります。しかし、政治がその優しさに甘えてどうするんでしょうか。政治の役割は、苦しんでいる国民の命と生活を守ることではありませんか。今、石破総理がやっていることは、早期の解散で、自民党議員の皆さんの政治生命と生活を守ることにすぎません。今こそ、政治にしか果たせない役割を果たすべきです。最大限の優しさをもって能登に寄り添うべきではありませんか。  改めて、石破総理にお願いです。補正予算を組んで、能登の被災地対策に万全を期すことを求めます。被災用に組んだ基金も、資材価格の高騰で必ずしも十分ではないという声を聞きました。豪雨災害には使えない、そういった制約もあると聞きました。予算委員会を開いて、補正予算を成立させようではありませんか。  そもそも、ルールを守る自民党を訴えて総裁になったのに、国会で総理に指名される前に解散宣言するなど、憲法が定める統治の基本ルールを総理は無視しました。  石破総理は、令和二年七月の講演で、憲法論から七条解散はすべきではないとおっしゃっていましたが、総理、あさってにも断行されようとする解散は何条に基づくものですか。政府統一見解をお示しください。七条解散であれば、七条解散はすべきではないという前言を撤回するのか、明確にお答えください。  石破総理、言ったこととやっていることが違っています。自民党を変える前に御自身が変わってしまったのではないですか。その自覚はございますか。予算委員会を開くと言ったのに、その前言を翻して解散・総選挙を行うことについて、石破総理は、申し訳ない気持ちや恥ずかしいという気持ちはありますか。率直な思いをお聞かせください。  総理は納得と共感の政治を強調しますが、選挙を有利に進めたい自民党議員の皆さんの納得と共感は得られても、国民の納得も共感も得られないでしょう。今の石破総理は、言行不一致、信頼されない政治家そのものになっています。自民党の裏金問題で傷ついた政治への信頼を取り戻すことを期待されて誕生した石破政権が、新たな政治不信をつくり出してどうするんですか。石破総理、目を覚ましてください。  自民党の裏金問題について伺います。  自民党が二月に報告書をまとめました。その十ページ目には、裏金について、政治活動費以外に用いた、又は、違法な使途に使用したと述べた者は一人もいなかったと記載されています。しかし、公職選挙法違反で東京地検特捜部に強制捜査を受けた安倍派の元議員、堀井学さんですが、派閥から還流された裏金数百万円をスーツ代やサウナ利用料などに私的に流用したと特捜部に証言しています。これは新たな事実です。  さらに、調査報告書では裏金がなかったとされた麻生派についても、閣僚経験者の麻生派元議員が二〇一七年以前の裏金づくりを証言しています。これも新たな事実です。  石破総理は、総裁選中に、あるいは総理就任会見で再三、新しい事実が出てくれば再調査をするとおっしゃっていましたが、今指摘した私的流用と報告書にない裏金という新しい事実について、総理の認識をお聞かせください。二月のいいかげんな自民党の調査をやり直すべきではありませんか。  裏金議員の公認問題についても伺います。  石破総裁は、昨日になって、裏金議員のほとんどを公認すると発表しました。一部議員の比例との重複立候補を認めないとはいえ、政治資金規正法というルールを守らなかった裏金議員を小選挙区で公認するということは、自民党として、ふさわしい候補者であると公式に認めるということでよろしいでしょうか。ルールを守る自民党は早速撤回されたんでしょうか。総裁として伺います。  次に、政策について伺います。  所信には、石破総理一番の肝煎りであるアジア版NATOの言及が全くありません。これはなぜですか。その程度の政策なんでしょうか。  NATOは、まさに集団的自衛権を行使する枠組みです。仮にNATOと同じような枠組みをアジアでつくるなら、フルスペックの集団的自衛権の行使をするための憲法改正が不可欠です。しかし、今の自民党の改憲案は、九条の解釈を変えずに、自衛隊を明記するだけであって、不十分です。  石破総理の訴えるアジア版NATOの実現には、憲法九条二項の削除など本格的な憲法改正が必要だと考えますが、自民党総裁としての見解を求めます。ごまかさずにお答えください。  所信には、日米地位協定の見直しについての言及も全くありませんでした。早くも諦めたんでしょうか。いつ頃までに実現するつもりなんでしょうか。  また、石破総理は、自衛隊の訓練基地を米国グアムに置くとの構想も打ち出しておられますが、自衛隊員が海外で起こした過失致死や業務上過失致死など、過失犯を裁く規定が日本の国内法にはありません。国内法の不備を埋めずに自衛隊の海外基地を構想しても、まさに絵に描いた餅です。  石破総理、国内法に国外過失犯の処罰規定を早急に整備するお気持ちはありますか。お答えください。  拉致問題について伺います。  東京と平壌に連絡事務所を設けることで、具体的にどのように拉致問題解決につながるんですか。その道筋を教えてください。北朝鮮に利用されるだけになるのではないでしょうか。家族会も、時間稼ぎに使われるおそれがあると反対をしています。明確にお答えください。  経済政策について伺います。  国民民主党は、手取りを増やす経済政策を公約に掲げました。その柱の一つは、所得税の恒久減税です。インフレで生活コストが上がっています。アメリカも物価上昇に合わせて所得税の標準控除を引き上げていますが、我が国も、所得税の基礎控除や給与所得控除を引き上げ、最低賃金の上昇率などを勘案して、百三万円から百七十八万円に引き上げることを我々は提案しています。いわゆる年収の壁の解消にもつながります。  岸田内閣の行った一回きりの定額減税は、事務負担ばかり増えて、効果が極めて限定的でした。石破内閣で、我々国民民主党が主張している所得税の基礎控除等の引上げを行い、家計をインフレから守るべきではありませんか。  また、子育て支援を強化するため、年少扶養控除を復活すべきです。かつて野党時代の自民党の公約にも掲げられていましたが、復活させるつもりはありませんか。  子育て、教育、科学技術は、まさに人への投資です。  所信で総理がおっしゃった、人づくりこそ国づくりは、まさに、国民民主党の前回の衆議院選挙、前回の参議院選挙の公約です。我々は、その財源として、使い道を限定した教育国債を発行し、教育、科学技術予算の来年度からの倍増を提案しています。総理、いかがでしょうか。逆に、教育国債の発行以外に、子育て、教育、科学技術の予算を速やかに倍増させる方策があれば教えていただきたい。まねをするなら、見出しだけでなく、中身もまねしていただきたいと思います。  国民民主党は、教員や自衛官など、人材不足が生じている公務の分野に就職した場合には、奨学金の返済を免除することを提案しています。石破内閣で取り入れてはいかがでしょうか。  会計検査院から無駄遣いを指摘されているガソリンの補助金については、いつまで続けるんでしょうか。来年一月以降はどうするつもりでしょうか。同じ政策効果なら、無駄の出ないガソリン減税でやるべきではないでしょうか。  国民民主党は、トリガー条項の発動と自動車関連税制の抜本改革で、ガソリンをリッター二十五円十銭減税し、消費税とガソリン税の二重課税も廃止します。  電気代、ガス代の補助は、酷暑乗り切り緊急支援と名前が変わりましたが、十一月以降も続けますか。上がっているのは電気代ではなく、電気代に上乗せされている再エネ賦課金です。国民民主党が主張するように、再エネ賦課金の徴収をやめて、電気代を引き下げるべきではありませんか。  原子力発電所を稼働することが、安価で安定的な電力供給には欠かせません。最大限活用することを我々国民民主党も賛成し、推進していますが、石破総理は総裁選中に、原発利用はゼロに近づける、すなわち原発ゼロの方針を主張していました。武藤経産大臣は二日の就任会見で、今は訂正されていると承知しているとのことですが、総理はいつ変節したんでしょうか。理由を併せてお聞かせください。  国民が物価高で苦しむ一方、国は過去最高の税収を毎年更新しています。国民民主党は、実質賃金が安定的にプラスになるまで、時限的に消費税を一律五%に減税することを提案しています。インボイスも要らなくなりますし、即効性のある物価高騰対策になるのですが、採用していただけないでしょうか。  国民民主党は、現役世代の社会保険料を軽減し、地域医療を持続可能なものにするため、十策にわたる具体的な医療制度改革を提案しています。しかし、総理所信には、具体的な社会保障制度改革について何も述べられませんでした。私たち国民民主党は、公的保険の給付範囲の見直しとともに、終末期医療の見直しについても提案しています。家族会議の制度化など、尊厳死の法制化も検討すべきと考えますが、石破総理の考えを伺います。  農政について伺います。  現場に不安の広がっている水田活用直接支払交付金の五年の水張り要件は撤廃すべきではありませんか。  また、石破総理は米の生産調整をやめると主張されていますが、転作奨励もやめるべきだとお考えですか。ここは明確にお答えください。  生産調整をやめて価格のコントロールをやめるなら、営農継続可能な所得を国が補償する直接支払い制度が不可欠です。国民民主党は食料安保基礎支払いの創設を提案していますが、米にも何らかのゲタ政策、直接支払い政策が必要ではありませんか。総理の見解を伺います。  最後に、国民の皆さんに訴えます。  国民民主党は、旧文書交通費の公開と政策活動費の廃止を昨年から実施している唯一の政党です。対決より解決、政策にこだわる政党だからこそ、政治と金の問題には厳しく向き合い、自らも身を律してきたのが国民民主党です。  私たちが目指す社会は極めてシンプルです。それは、頑張って就職して真面目に働いたらちゃんと給料が上がる、望めば結婚も子供を持つこともできる、そんな当たり前の幸せをつかむことができる社会を取り戻したいんです。そのために、国民民主党は、手取りを増やす経済政策を進めてまいります。現役世代の給料や手取りが増えれば、年金も確実に増えます。  国の税収は四年連続で過去最高、先月の税収も昨年同月に比べて二六%も増えています。また、外為特会を始めとした税外収入も円安、株高の影響で増え、今、国が賃上げ、インフレ、円安の勝ち組になっています。しかし、政治の役割は国の懐を豊かにすることではありません。政治の役割は国民の懐を豊かにすることです。予定より増えた税収を減税などで適切に還元するなど、国民の手取りを増やす経済政策を国民民主党は進めていきます。  私たち国民民主党が議席を増やせば、皆さんの手取りと年金が確実に増えます。政治家の保身や利権のための古い政治ではなく、広く生活者、納税者、働く者の立場に立った新しい政治を始めていこうではありませんか。さあ、皆さん、新しい政治を国民民主党と一緒に始めていきましょう。  御清聴ありがとうございました。(拍手)     〔内閣総理大臣石破茂君登壇〕

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