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玉木雄一郎 ·国民民主党・無所属クラブ

衆議院憲法審査会(2026-04-23)での発言

第221回国会 ·第第4号号 ·2,745字
○玉木委員 国民民主党の玉木雄一郎です。  冒頭、今後の運営について二点提案したいと思います。  まず、この衆議院の憲法審査会に起草委員会を設置して、これまでの議論を経ておおむね意見の集約が図られた選挙困難事態における国会機能維持を可能とする憲法改正について、条文案作りに着手することを提案します。その際はいわゆる五会派案をベースとしていただきたいこと。よって、次回、我が党からも、この五会派案をベースとしたイメージを提出したいと思います。  次に、広く国民に議論を知っていただくために、NHK中継を是非お願いしたいと思います。  以上二点、会長及び幹事の皆様にお願いをしたいと思います。  その上で、先ほどもありました選挙困難事態の長期性、広範性についても、具体的な条文案をイメージして議論した方が国民にも分かりやすく伝わると思います。  というのも、各種のメディアのアンケートを見ても、いつも解像度が低くて、この審査会で全く議論が深まっていない論点について賛否を問うものも多いです。これまで衆参の憲法審査会でそれなりに議論の積み上げがあると言えるのは、衆議院では今申し上げた選挙困難事態における議員任期の延長、参議院では合区の解消ぐらいだと思います。  ちなみに、選挙のたびにメディアから、憲法改正に賛成ですか反対ですかという政策アンケートが届きますが、これはよく考えるとおかしな話です。例えば、法律改正に賛成ですか反対ですかと聞かれたら、多くの国民はまず、どの法律ですかと問い返すはずです。憲法改正については、どの条文をどのように変えるのかということを問うレベルまで解像度を高める必要がまずあると思います。それが無用な不安を払拭することにもつながると思いますので、メディアの協力も求めたいと思います。  特に、大規模災害の発生などで選挙実施が困難になったときに選挙期日を延期し議員任期を延長することについての手続を定めることについては、多くの国民が理解を示してくれると思います。参議院で議論が行われている合区の解消についても、理解が得やすいと思います。大規模災害時に議員任期を延長したり合区を解消したりといったいわば民主主義の基盤を成す選挙制度に関わる論点については、イデオロギーを排して合意が得やすい分野の一つだと考えます。ゆえに、衆参の憲法審査会で集中的、優先的に議論すべきだと考えます。  特に、高市総理がおっしゃるように来年の自民党党大会までに発議のめどを立てるのであれば、秋の臨時国会で国会法に基づく憲法改正原案の国会提出をしておかないと間に合わないと思います。与党の中でさえ意見の分かれる九条改憲ではなくて、議員任期の延長や合区の解消といった民主主義の基盤を整える憲法改正にテーマを絞るべきだと考えます。  なお、緊急政令について、前回も自民党から提起がありましたけれども、これはもう何度も議論されてきた論点であります。それを踏まえて旧五会派案は作られています。もし来年発議に持っていきたいのであれば、この五会派案から論点を広げるべきではないと考えます。参議院の緊急集会の射程やオンライン国会をどこまで認めるのかで、対となる緊急政令の必要性も規定されてきます。いついかなるときも国会が機能する体制を整えていれば、緊急政令は不要となります。  そして、議員任期の延長など民主主義の基盤に関するテーマに関して国民の理解を得るためには、野党第一党である中道改革連合の果たす役割が大きいと考えます。というのも、各国の例を見ても、与野党が合意できた改憲案には国民も安心して国民投票で賛成の意を示すことができるからです。  中道改革連合の皆さんの中にも、与党として二〇一一年の東日本大震災を経験した方が多いと思います。あのとき、三月十一日に発災して、翌四月の統一自治体選挙ができませんでした。なぜなら、選管の職員の方、家族の方にも被災して亡くなられた方が多数いたからです。地方議会と首長の任期は法律で決まっているので、法改正して任期を延長することができました。ただ、あのときも、一回では足らず、二回延長しました。これは泉さんも当時政務官か何かで覚えておられると思います。  また、二〇二三年の二月二十二日に立憲民主党の泉代表時代の次の内閣で了承された中間報告を見ても、当時の立憲民主党も選挙困難事態を否定していません。また、緊急集会の位置づけやその射程について、必要であれば憲法に明記することも検討すると明記されていました。  他方、当時の憲法審査会の立憲の筆頭幹事であった逢坂幹事や立憲の参議院議員の先生からは、参議院の緊急集会で基本的に何でもできると、私の言うスーパー緊急集会を認めるような考え方が示されましたけれども、この点について、前回もお伺いしましたが、中道改革連合としてどうお考えになっているのか。具体的に言うと、参議院の緊急集会は、これは七十日きっちりでなくていいんですが、七十日を大幅に超える期間も対応が可能だと考えているのか、そして、憲法上は衆議院の優越が認められる当初予算の審議なども取り扱えると考えているのか、この点についての考えをまた教えていただければと思います。  私たちは、参議院の緊急集会の射程はあくまで一時的、限定的、暫定的であって、解釈によってこの緊急集会の権限や射程を拡大するのは、一部のリベラルの皆さんが恐れている解釈による権力の濫用につながる可能性があるので、反対であります。必要なことは憲法に明記すべきではないかと思います。七十日を大幅に超えて長期に選挙実施が困難な場合には、やはり、憲法の求める衆参同時活動の原則に戻り、選挙期日を延期し議員任期を延長する憲法改正を行う方が立憲主義的であると考えます。  もう一点、議論を整理するために中道改革連合の皆さんに伺いたいのは、二〇二三年に当審査会に参考人としてお越しいただいた長谷部恭男先生が主張する、大規模災害が発生した場合には選挙が可能となった地域から順次繰延べ投票を行って当選者を決めていけばいい、そして、それが三分の一以上の議員に達して選出されたら定足数を満たすという考えに同意するのかどうかも併せてお伺いしたいと思います。  例えば、南海トラフ地震が発生して、四国、近畿、東海、九州ブロックの各府県で選挙ができないけれどもほかの地域ではできる場合に、その選挙結果が、全国民を代表する選挙としての正統性があるのか。私はとても選挙の一体性が確保されているとは思えませんので、この繰延べ投票についての中道改革連合の御意見を伺いたいと思います。  以上です。

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