○柴田参考人 御質問ありがとうございます。
支援金に関しまして、その論理的な根拠というのは、確かに様々な面で難しい面があるかと思います。他方で、たしか政府の説明の中では、この支援金によって医療保険、とりわけ医療保険などのような社会保障制度の長期的な持続可能性が高まる面がある、少子化対策に使われるのであれば。そうすると、回り回って社会保障制度の持続可能性に寄与するためという面もあるので、社会保障に関する社会保険料、それに上乗せするというのも、ある程度、一面としては、説明としては成り立ち得るのかなと思います。
ただ、やはり、いろいろな面での理論的な説明が可能ですので。私は、財源や財政学に、とりわけ理論的な面に関して専門ではございませんので。ただ、財政学の実証的な研究、これは海外で近年たくさんあります。なぜなら、この十年間ぐらいで、OECD諸国の税に関する定量的なデータが蓄積が増えてきた、あるいは、計量的な推計の分析手法も非常に洗練されてきた。その結果として出てきた結論が、この私の二十五枚目に載せたものです。
もう少し詳しく御紹介いたしますと、税や社会保険料、社会保険料は、今回、支援金もある意味社会保険料の面もあると思います、やあるいは多様な税、それら全てをメニューにした上で、総合的な税収は同じとした上で、どの税あるいはどの社会保険料を増やすと、経済成長率、一人当たりGDP成長率がどのぐらい減るかというのを計量的に、OECD諸国の十年ぐらいの、あるいはもう少し長いかもしれませんが、OECD諸国の経年データで分析したものです。そういった論文がこれまで少なくとも七本以上あります。
全て共通した結果です。それは何かというと、最も経済成長率に対してデメリットが小さいのは資産課税である。つまり、相続税や固定資産税である。じゃ、よりもう少しデメリットが大きいのは何か。それは消費税と社会保険料、同じぐらいのデメリットなんですね。つまり、消費税や社会保険料の議論がずっとありますけれども、実は、それよりもベストなのは、計量的に見ると資産課税であるということです。最も経済成長を阻害するのは、法人所得税や個人所得税であるということです。やはり、法人は海外に逃げてしまう、個人所得税もやはり高所得者が海外に逃げてしまう。それに対して、消費税や社会保険料は少しベターである。最もベストなのは資産課税ということが多くの研究の共通的な結果になっているので、恐らくこれは、かなり一般性のある法則なのかなと思います。
そういった面で見ると、この子育て支援金は、基本的には社会保険料、つまり医療保険料に方法は違うとしても上乗せするものですから、計量的には社会保険料に含まれると思います。それよりも、より経済成長にフレンドリーなのは資産課税であるというところですので、やはり資産課税も視野に入れて、様々なメニューを議論の俎上に上げた上でしっかり議論をする必要があるのではないかなと思います。
これまでの議論では、資産課税の議論が余りにも乏しいのではないか。外野あるいはメディアの報道から見ると、私はそのように見ております。あるいは、ほかの先生方が、国会議員の方々が提唱されている外為特会の一部運用といった、ほかの方法もあるかもしれません。そのような様々な手法を、財政学の専門家を中心としながら議論を深める必要があるのではないかと私は思います。
ありがとうございます。
柴田悠 の他の発言
2024-04-09 · 衆議院地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別委員会
○柴田参考人 ありがとうございます。
まず、三・六兆円に関しましてですけれども、この三・六兆円の中には、少子化対策をメインにしたものもあれば、虐待予防をメインにしたもの、様々な…
2024-04-09 · 衆議院地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別委員会
○柴田参考人 柴田でございます。
この度は、大変貴重な機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
お手元に、この縦長の印刷された配付資料がございます。これを基にお話し…
2024-04-09 · 衆議院地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別委員会
○柴田参考人 ありがとうございます。非常に重要な点かと思います。
まず、保育がなぜ経済成長に利くかというのは、これは私の本、出たその本は二〇一七年の本ですので少し前ですけれども…
2024-04-09 · 衆議院地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別委員会
○柴田参考人 ありがとうございます。
まず、人口そのものに関しましては、やはり難しいかなと思うんですけれども、出生率に関しましては、希望出生率を、機械的ではありますけれども、計…
2024-04-09 · 衆議院地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別委員会
○柴田参考人 ありがとうございます。
男性育休をどうしたら増やせるかというのは、北欧で研究があります。それによりますと、上司ですね、男性の上司が、自分が育休を取ると部下に一気に…
2024-04-09 · 衆議院地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別委員会
○柴田参考人 御質問ありがとうございます。
少子化という点でいいますと、若い人の所得が減っているというのが、結婚する人は、所得が高い人が結婚していて、所得が低い人や非正規雇用の…
2024-04-09 · 衆議院地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別委員会
○柴田参考人 ありがとうございます。
私は財政学の専門家ではございませんので、私は財政学者がしっかり議論すべきだと思います。
ただ、これまでの報道や一部出てくる情報を見ます…
2024-04-09 · 衆議院地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別委員会
○柴田参考人 ありがとうございます。
男女役割分業意識のバイアスをどう取り除いていくかということは、非常に重要な問題かと思います。
これは、なかなか、意識というのは後で変わ…
API / MCP 利用
国立国会図書館 国会会議録 API を構造化
REST: /v1/diet/speeches/search?speaker=柴田悠
MCP: search_diet_speeches(speaker="柴田悠")