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検索結果 (14 件)
発言日降順○参考人(上山隆大君) ありがとうございます。本日、参議院に提出され、審議されることになっております新しい日本学術会議法案について意見を申し上げる機会をいただきました。 私は、二〇一六年から九年間にわたって内閣府総合科学技術・イノベーション会議の、CSTIといいますが、常勤議員を務めて、その間に幾つかの場面で日本学術会議の在り方に関する議論に参加した経験も踏まえ、自身の見解を述べたいと思います。 私のアカデミックのバックグラウンドを申し上げますと、アメリカのスタンフォード大学の大学院を経て、上智大学、慶応大学での教員生活、そして政策研究院大学の副学長を務めてまいりました。その間の研究者としての関心はアメリカやイギリスでのアカデミアの歴史的変遷と科学技術イノベーション政策でしたが、特に米国と英国のアカデミーの歴史的状況についても関心を持っております。 以上の経験と知識から、法案の…
○参考人(上山隆大君) 学術という言葉を英語に直したときには、適切な我が国のニュアンスと合致すると言えるものは余りないと思います。サイエンスと呼ぶのか、あるいはアカデミアと呼ぶのか、少し難しいところがあると思います。 我が国において学術という言葉が盛んに使われるようになった背景は、自然科学、人文・社会科学という垣根を越えた真摯な研究と知識の追求に携わる者たちの意識の総体として学術という言葉は使われるようになってきていると思います。 日本学術会議において、第一部、第二部、第三部と、それぞれの領域ごとの専門家が集まり、先ほどの少しお答えにもありましたけれども、決して専門知にとらわれることなく、社会に対してその専門知のあり得べき姿を問うていくということを旨として活動をされておられますから、それは学術という言葉を使って結構かと思います。 ただ、英語名としては、日本学術会議はサイエンスと…
○参考人(上山隆大君) 具体的かどうか分かりませんが、この日本学術会議という設立のプロセスの中に、当時のアカデミアの人間、とりわけサイエンティストがそうだと思いますが、これが第二次世界大戦との関わりの中で強い社会的な疑義を感じたと。そこに対して、社会的な貢献として自らのアカデミックな知見を発出すべきだという、そういう意識があったところは確かだったと思います。また、それは極めて健全なことであったろうと思います。 それが出発地点であることは認めながらも、現在において、学術のその在り方、あるいは学術が社会において求められる貢献度というものが極めて多岐にわたり始めている。先ほどの私の陳述の中で述べましたけれども、COVID―19が出てきたときに、これを迅速にどのような対応するのかについては、学術的な知見が極めてスピーディーに求められるということがるる積み重なっているわけですね。 それに対し…
○参考人(上山隆大君) 先ほどの参考人の方のお話を聞いていても、恐らく大きな誤解があるというふうに思います。一般的に、自然科学分野において企業との共同研究というのがあり得るわけですね、企業からの委託において、いわゆるスポンサードリサーチと言われているものですが。これは、企業が、これこれのことを研究してほしいと、そのための知見が欲しいと思って資金を出すというケースですが、ナショナルアカデミーに関してそのような依頼が来ることはまずあり得ないですね。企業が特定の目的のためにナショナルアカデミーを使うというようなことは聞いたことがありません。 一般的に、例えば先ほどおっしゃいましたけれども、地球温暖化の問題に関して、企業もやがて片々のところでは関わるけれども、大きな世界の流れを知りたいと、世界の流れにおいて我が国の立ち位置を知りたいというようなミッション性のある諮問というのはあるかもしれません…
○参考人(上山隆大君) 日本学術会議の設立の過程の中で、とりわけ戦後の、大きな戦争に対する責務を認識した上でなされてきた活動、それは、純粋にアカデミアにある人間はとりわけ戦争なるものに関わるべきでないという強いメッセージが発されたこと、これは私は大きな貢献であったというふうに思います。 それから八十年、もっと以前からですけれども、私のように政策の現場ということを学術的に経験している立場からすると、アカデミアの知見というものが、これほど国の命運を決する様々な政策の中で求められている時代はないと思います。それは、このパンデミックもそうでしょうし、あるいは震災もそうでしょうし、様々な防災の面でもそうです。これは単なる一個人でできるような調査ではない。 例えば、学術会議において、本格的に調査をし、そしてそれについての真摯な討議を重ねてレポートを出していこうとすれば、今の学術会議が有している…
○参考人(上山隆大君) 先ほど参考人、別の参考人の方から出てきた例えば防災・減災という領域に関して、私もCSTIの常勤議員として、例えばSIPとかBRIDGEとか様々な資金を動かして、そのテーマについても取りかかっていました。これは、それだけでも数百億のお金を、僅か、私の目から見ると小さいと思いますが、動かして、そういういろんなプロジェクトについて動かしていました。 一方で、学術会議は、学協会を通して様々な人的なネットワークはありますけれども、その人たちをみんな動かして、ある特定のテーマに関して研究を行うだけの財務的な基盤はありません。もし真摯に国民が求めるような新たな学術の知見を展開したいと思うならば、それは、それをよしとする研究者が集まり、外部資金、これはすなわち政府からのお金ですが、政府からの資金を取り、これに関して我々の答えを出しますという提言を出すべきだと思います。それによっ…
○参考人(上山隆大君) 日本学術会議と諸外国のアカデミーを比べたときにおける最大の私の残念な点は、このアカデミーに、我が国のアカデミーにそこまでの権威がないということです。 アカデミー・オブ・サイエンスのメンバーに選ばれるということは、それは学術のトップの人間の一人であると認められ、それによって大きな名誉を得るということにあります。例えば、大学の執行部なども、ノーベル賞を何人持っているかに加えて、アカデミー・オブ・サイエンスのメンバーをうちの大学は何人そろえているかということを自慢するぐらいの社会的な権威があるということです。この権威は一朝一夕につくられたものではなくて、単に政府があなたたちは権威がありますよといった形では、ものではなくて、その権威そのものがそれぞれのアカデミーの歴史的な努力によって積み上げられてきたものです。 そのときに決定的に重要なのが、誰を会員として選ぶのかと…
○参考人(上山隆大君) アカデミアというのは、税金による、タックスペイイングマネーがやっぱり中心じゃなければいけないと思います、支えるお金としても。ただ、タックスペイイングマネーというのは、常に様々な細かい評価の対象になっていくんですね。一円たりとも無駄に使うことを許されないお金として組織に入ってくるんです。 一方で、組織を一旦動かしてみればすぐに分かることですが、そのような厳格な評価の対象にならない資金、これが組織を強くしていくものですから、それはある種のバッファー層として、何にでも使えるお金というのは必ず必要になる。それは、民間からの資金がそれのある種の潤滑剤のようになって資金の強さをつくっていく。 その意味で、どれだけそのような民間からの寄附を募っていけるだけの権威ある組織に成長していくことができるかどうかということが日本学術会議に問われている現状ではないかというふうに思いま…
○参考人(上山隆大君) デュアルユースという言葉は不幸にして流布してしまいましたが、本来、その学問の知識というものは、最終的なアウトカムとして何を生み出すかについては誰も予測はすることができないものです。それがゆえに学術の面白さがあると。それを、この研究は将来的に明らかにこの方向に行くからやるべきではないということを止めるという発想は、アカデミアの自由を奪う行為だと私は思います。 また、我が国において幅広い意味での国の安全保障を考えたときに、もはや軍事などというものは安全保障の中のとても小さな部分であって、我が国が直面する様々な課題、問題、これ全体を解いていくということが国家の安全保障に必要だということが世界の安全保障の基本的な合意点でありますから、そうだとすれば、例えば最近のトランプの現象を見ても、民主主義という体制が下手すると崩壊するかもしれない、あるいは資本主義という制度も危機に…
○参考人(上山隆大君) 少なくとも、他国のアカデミーにとって、政府の中に存在するナショナルアカデミーということそのものが前提条件を満たしていないという感覚は恐らく強いと思いますね。そのことがまず出発点で、もし真摯に対話をしようとすれば、なぜ政府の中に入る道を選んでいるんですかというクエスチョンが必ず投げかけられると思います。 もう一段階のところでは、じゃ、国際的に、科学者のコミュニティーが地球温暖化や感染症やあるいは地球災害、震災などの問題、防災に関して共同で声明を出そうというときに、恐らく多額の資金が必要になってくると思います。それを諸外国のアカデミーと共同で声明を出すのであるから、我が国においても、それに対して政府はもっと資金を出すべきだという声を上げることもできるでしょうし、また、それに、特に気候温暖化の問題であれば民間の企業にとっても死活の問題でありますから、それについての方向…
○参考人(上山隆大君) 私がこの法案を作る過程の中で、その審議会のメンバーでもありましたが、一番関心を持っていたのは、先ほどから申していますように、大きな大改革だなということです。それは、先ほど先生がおっしゃったように、会員の選考のただ選挙をやめるとか、その幾つかの改革を超えて抜本的な日本学術会議の組織改正を行うという意思があるんだなということを確認し、また、そのことは我が国のナショナルアカデミーの将来にとって正しい方向性だなと思って賛成をしているという状態であります。 具体的に言うならば、政府の外にまず出ることだと、政府の外に出て自らの権威ある組織をつくることだということは何度も申し上げていますが、そのような一歩が築かれるのであれば、それは政府としては応援していくべきだと考えていると、その方向性を打ち出している法案だとすれば大きな改革になる、そういうふうに考え、賛成をしております。…
○参考人(上山隆大君) 運営助言委員会なるものができた経緯あるいはその提案が入った経緯というのは詳しくは存じませんが、私は政府の外に出すべきだと考え、例えば、じゃ、これからあなたたちは政府の外に行くんですよと。例えば、その後の組織のつくり方、恐らく今のように全くゼロの状態から、外に出た瞬間に組織がどのようになっていくかに関しては、私が学術会議の側であれば非常に不安に思うと思います。 例えば、財務構造を誰が見るのか、あるいは運営の組織体を誰がつくっていくのか、誰が政府との交渉において資金を取っていくような窓口をやるのか、この組織体というものをつくっていくときに、相当程度大きな助言が必要だろうと私なら思います。もちろん、本来であれば、その組織体が完全にでき上がったときにはそのような助言などはむしろ必要としない、あるいは第三者的に俯瞰してもらうようなアドバイザーは必要だと言うかもしれませんけ…
○参考人(上山隆大君) 五要件の一つ一つが世界のどのナショナルアカデミーでも基盤になっているものかどうかと、これちょっとまず分かりません。日本学術会議が出してきたこの五要件なるものが、全ての各国のアカデミーがこの五要件をもってアカデミーの基盤だと考えているとは私は承知はしておりません。 その一つ一つは極めて妥当なものだというふうに思っています、アカデミーとしては妥当なものだとは思っています。ただ、その一つ一つを、特に私が挙げた二点ですけれども、厳密な意味で確保しようとすれば、政府の中にいることとはやっぱり矛盾するだろうと。具体的に言うならば、全ての活動の独立性ですね。独立性ということに関して言えば、政府の中にいることによって起こる様々な忖度、様々なある種の考え方というものが発生するだろうというふうには私は思いますね。だから、この五要件を厳密に組織として遂行していこうとするならば、必然的…
○参考人(上山隆大君) ここのテーマではないですけれども、日本の防衛省からの資金のことは少し置いておきます。 例えば、アメリカのDOD、国防総省から、実はアメリカの科学技術あるいはアカデミアに対する資金の半分以上が国防総省の由来のお金であります。しかも、そのお金というのは、全く研究の自由を侵害しないオープンソースで、どうぞ公表してくださいと、ファンダメンタルなリサーチをどうぞやってください、そこに対する制限は一切掛けませんという形のものが恐らく九〇%を超えていると思います。それは何のために国防総省からお金が出ているかというと、それは学術を守るということ、基礎的なリサーチを支えるということがアメリカの国力と直結しているということを認識しているからにほかなりません。 日本の防衛省の場合において、防衛装備庁がお金を出してというときには、すぐに武器の話と連動した形で、かなりミッション性の強…
API / MCP 利用
NDL 国会会議録 API 経由