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検索結果 (40 件)

発言日降順
八代尚宏 · 2026-03-24 · 参議院 予算委員会公聴会 ·479 字

○公述人(八代尚宏君) いろんな面があると思いますが、先ほど、円安が得か円高が得かというのは非常に基本的なポイントで、私も学生時代に先生に聞いたことがあります。それは立場によって違うんですよね。おっしゃったように、企業にとって、輸出企業にとって円安がいいと。しかし、輸入する企業、それから消費者は基本的に輸入する方ですから、今ツーリストが増えてきて外国人が日本に来て、日本って物が安くていい国だねと言って帰るわけですが、それは我々から見ると、日本人の労働力を安売りしていることになるわけですよね。かつては、円高のときは、日本人の観光客が外国に行って同じことを言っていたわけです。  だから、円安も円高も望ましくないですが、今の円安水準は余りにも行き過ぎであると。何を基準にするかというのは難しいですが、例えば私が勤めておりましたOECDが出している購買力平価という二国間の物価を直接比較するような水…

八代尚宏 · 2026-03-24 · 参議院 予算委員会公聴会 ·685 字

○公述人(八代尚宏君) ありがとうございました。  先ほど、ライドシェアは怖いという考え方で、これは特に女性の方がそう言われるんですが、ただ、アメリカの犯罪率と日本を比較しても仕方がないので、アメリカはもうタクシーも同じぐらい怖いわけなんですよね。  ですから、むしろ日本ではライドシェアを活用することによって、あれは物すごくよく考えていて、もう誰がどこで乗ったか、どの運転手が誰を乗せたかというのを全部本部が把握しているわけで、悪いことをすれば確実に捕まるわけです。それから、カメラも全部機能していて、お客が非常ボタンを押したら最寄りの警察に直ちにSOSが行くというか、いろんなことを考えているわけですね。それでもやっぱりライドシェアは嫌だという人は乗らなければいいわけで、その分、タクシーに乗っていた人がライドシェアに移ればタクシーを待っていた人の行列が短くなるわけですから、あくまでこれは選…

八代尚宏 · 2026-03-24 · 参議院 予算委員会公聴会 ·514 字

○公述人(八代尚宏君) ありがとうございました。  議員は私よりもっと過激なお考えを持っておられて、私も、道州制というのは確かにちょっと昔のイメージなんですが、もうちょっとそういうブロックに自治権を与えると、アメリカの州に近いようなですね。もちろん、外交とかそういうものは駄目なんですが、もっといろんな法律で、言わば特区みたいなものでいいんじゃないか。なぜならば、これからの日本というのは、とにかく今後どうしていいかと、先例がないわけですね。だから、もう知恵を集めなきゃいけない。  アメリカにはいろんな問題がありますが、一つのアメリカの良いところは、州がそれぞれ独自のルールを持っていて、がんがんそれをやるわけですね。それでうまくいく法律もあれば、うまくいかないものがある。例えば会社法だと、デラウェア州の会社法が一番いいとなると、ほかの州がそれをまねする。  だから、日本でも、例えば九州の…

八代尚宏 · 2026-03-24 · 参議院 予算委員会公聴会 ·808 字

○公述人(八代尚宏君) 御質問ありがとうございました。  今、億ションというか、マンションの値段が非常に高くなっている、なかなか普通の人は買えない。どうすればいいのか。家賃を下げるわけですね。家賃を下げるためにはどうしたらいいか。供給を絞ることか供給を増やすことかといえば、それは供給を増やすことにあるわけですね。  ですから、やはり今そういう、議員がおっしゃったように、容積率の緩和というのもされていますが、それは特定の地域だけで、東京駅の周辺とかそういうところはビルがたくさんありますし、何というか、元商業地区というか、そういうところでどんどんマンションが建っているわけで、ある意味で一部に偏っているわけですね。  ですから、やはり私は、東京都も考えていますように、例えば環七の中は環七の外とは区別して考えるべきじゃないか。やっぱり、環七の内側にも一戸建ちの住宅がたくさんあるわけですけれど…

八代尚宏 · 2026-03-24 · 参議院 予算委員会公聴会 ·540 字

○公述人(八代尚宏君) ありがとうございました。当時、鴻池委員長の時代でして、覚えております。  それで、御質問なんですが、規制改革の考え方に変化はないんですが、残念ながら時代が逆行してきまして、小泉内閣のとき、第一次安倍政権の頃はやはり変えなければいけないと、今の日本の現状を。それがどっちかといえば主流で、余り急ぎ過ぎてはいけないという反対論もあったんですが、今や残念ながら規制改革のキの字も聞こえてこないと。やっぱり、健全なる財政政策というのが主流になって、それはそれでもちろん大事なんですけれども、健全なる財政政策も、それを使う対象がちゃんと市場ベースにならないと擦れ違ってしまうんじゃないかと。そういう意味で一層、規制改革、制度改革の必要性というのは高まっているんじゃないかと思います。  ですから、やっぱり生産性が低いということも、需要が足らないわけではなくて、今現に人手不足ですから…

八代尚宏 · 2026-03-24 · 参議院 予算委員会公聴会 ·899 字

○公述人(八代尚宏君) ありがとうございました。それは非常に大きな点だと思います。  ただ、それは、公共交通を維持するというのは物すごく難しいわけで、一つは、お客が少ないということと、職業運転手がとにかく今確保できないという問題があるわけですね。  それで、おっしゃったように、利潤を追求するというのはタクシー会社のことであって、タクシー会社はもう地方では採算が取れないからどんどん撤退しています。だけど、そこに住んでいる住民はみんな自家用車を持っているわけですよね。その住民が要するに自分の仕事で行くついでに高齢者を乗せるというのは、別に利益の追求というほどのことではなくて、一種のアルバイト感覚なわけですね。だから、ウーバーのようなものは、言わばネットワーク会社でそういうようなものを組織化するということで、タクシー会社とは大きく違うわけです。  日本ではライドシェアがなぜ進まないかという…

八代尚宏 · 2026-03-24 · 参議院 予算委員会公聴会 ·566 字

○公述人(八代尚宏君) 議員のおっしゃる点は物すごく大事だと思います。  東京だけが栄えてはやっぱり駄目なんですね。それは何といっても独占になってしまいますから、だからこそ地方の主要都市がもっと元気になって、それで東京と競争をすると。大阪なんかは典型ですけど、大阪人の考え方は東京人とはやっぱり違うわけで、それを生かして過去は随分発展してきたわけですが、それが過去の工場等制限立地法によって東京と大阪がすごい打撃を受けた。東京は政治の力がありますから生き延びたんですが、大阪が物すごくその被害を受けて、工場がどんどんアジアに行ってしまったりするわけですね。  ですから、政府が個々の都市を発展させようとして投資するということ自体が私は非常に、それが正しいかどうか分からないわけです。だから、それぞれの都市が一生懸命投資して、京都だと文化都市ですし、それぞれの特徴を生かしてやって、それに対して政府…

八代尚宏 · 2026-03-24 · 参議院 予算委員会公聴会 ·543 字

○公述人(八代尚宏君) ありがとうございました。  ただ、私はその保護政策自体が良くないと考えていますので、保護政策が十分でないということは別にいいんじゃないか。だから、むしろ問題は、東京から保護するんじゃなくて、議員がおっしゃったように、やっぱり地方それぞれでちゃんとした、災害のときの対策とか女性の雇用を守るとか、いろんな形で人口の集積が必要だと思うわけですね。それは東京に行く人口を無理やり引き止めるんじゃなくて、地方にばらばらに存在している人口を地方の主要都市に集中していく、それぞれの地方ごとにですね。そういう形で人口減少社会に対応していけるんじゃないだろうか。  地方は、もちろんいろんな、東京と比べて魅力があるわけです。今特に、デジタル化社会になっていれば、別に東京にいなくたって東京の仕事ができるわけですから、そういうことをバックアップするために自治体の中ではいろんなネットワーク…

八代尚宏 · 2026-03-24 · 参議院 予算委員会公聴会 ·570 字

○公述人(八代尚宏君) これは難しい御質問ですけれども、やっぱり私は、日本はもっと市場を活用するというふうに持っていかないといけないと思います。どうしても市場に任せておくと企業は愚かな行動を取るから政府がそれに介入するという、一昔前の産業政策のような考え方が復活していないかとも危惧をしているわけですよね。  私は、政府と市場との役割というのはサッカーの試合における審判と選手の関係のようなもので、やはり政府は必要です。それは審判として必要なわけで、政府が選手と一緒になって、審判が選手と一緒になってボールを蹴るような状況というのは望ましくないわけですが、官民協調という形で、やっぱり責任の取れない政府が企業と一緒になって何か産業を興していくという考え方には、やや危惧をしているわけです。  もちろん、そういう先行投資が必要な分野もあります。宇宙開発だとかそういうものがありますが、やはり農業とか…

八代尚宏 · 2026-03-24 · 参議院 予算委員会公聴会 ·537 字

○公述人(八代尚宏君) ただ、政府がそこまで細かくやるというのは私は無理があると思いますので、やはり女性が働きやすい仕事をつくると。それは、結局企業の中で働くことなんですよね。だから、自営業中心のやっぱりどうしても社会になってしまっているのが多い地域だと思いますが、やはり女性が働けるような、専門職として働ける場合にはもっと企業を活用していくと、繰り返しになりますが、農業も含めてですね。  それから、何といっても地方の政治家の方が意識を変えてもらうと。例えば、男女共同参画の調査によると、個々の県の中の市町村議会に女性議員がゼロのところが実にたくさん多いんですよね。女性議員がゼロということは、その地域ではやっぱり女性に対する偏見というか、社会的評価が低いことの表れなわけで、これはやはり恥ずかしいことであると。  そういう、何というか、やっぱり最低どんな議会でも一定数の女性議員がいれるような…

八代尚宏 · 2026-03-24 · 参議院 予算委員会公聴会 ·925 字

○公述人(八代尚宏君) ありがとうございました。  先ほどの議員の方の質問と続きになるわけなんですが、これまでは、もうちょっと長い目で見ますと、日本というのはやはり人口がずっと増えてきたわけですよね。ですから、その増えてきた人口をどう養うかということでどんどん分散してきたわけですね、山林を切り開いて畑を作って、そこで食料を増産して。それが今逆転しているわけで、人口が減ってきている中で、これまでの人口がどんどん広がってきたというのを逆方向にしないとやっぱりもたないんじゃないか、それがある意味で正しい地域の均衡ある発展だと思うんですよね。  ところが、田中角栄総理が考えたことは、人々は自分が生まれた土地でずっと生活できるのがいいことだと、移動するのは望ましくないという考え方で、今いるところに居続けながら何とか所得を公平にしようということで、高米価政策とか地方に重点を置いた公共投資をやってき…

八代尚宏 · 2026-03-24 · 参議院 予算委員会公聴会 ·367 字

○公述人(八代尚宏君) 御質問ありがとうございました。  これは非常に大きな問題ですが、私は所得格差というのはやっぱり個人ベースで考える必要があると思うんですよね。地域格差というと、その地域の中には豊かな人もあれば貧しい人もあるわけで、特に今、日本は人口が急速に減っていると。だから、福岡と鹿児島の人をそのままにして何とかしようと思っても難しいわけで、それはやはり九州全体で、福岡の方に人口を徐々に移していくといいますか、鹿児島の人には大変かもしれませんが、それをしないと共倒れになってしまうんじゃないかということですね。  だから、それはもちろん二地域居住とかいろんなやり方があると思いますが、住み慣れた町にとにかくとどまるんだということで人口減少社会を乗り切ろうというのは物すごいコストが掛かることじゃないかと思っております。…

八代尚宏 · 2026-03-24 · 参議院 予算委員会公聴会 ·649 字

○公述人(八代尚宏君) ありがとうございました。  非常に、おっしゃるとおり、企業の行動の変化というのも大きいと思います。ただ、それまでの日本は余りにも利益というものを度外視してきて、とにかく雇用を守ればよかったということをやってきた。それに対して株主価値を高めろという動きがあったのは、そのとおりだと思います。ただ、それをやり過ぎてはいけない。おっしゃるとおりですね。  ただ、問題は、企業というのはあくまでも利益を追求することを目的とした存在なわけで、企業が利益を目的として行動することが社会全体の利益になるようにするのが政府の役割、これは市場の役割です。  今の問題は、先ほどの議論もありましたが、企業が利益を国内で追求できない、だから海外にどんどん投資してしまうと。それが逆に言えば、労働生産性を上げなかったり、経済を停滞させる一つの要因ではないか。だから、企業が利益を追求すること自体…

八代尚宏 · 2026-03-24 · 参議院 予算委員会公聴会 ·586 字

○公述人(八代尚宏君) 御質問ありがとうございました。  これについては、私もOECDで、実はジャパンデスクというところで八〇年代の末に働いていたんですが、外国の人から、なぜ日本はこんなにうまくいっているのかという質問がたくさん来たわけですが、九〇年代に入ると全く逆で正反対なわけですね。だから、よく日本人が怠け者になったとか経営者が悪くなったとか言われますが、そんな問題ではないんじゃないかというふうに考えるわけです。  これについては財政金融政策のやり方が間違っているとかそういうのもあるんですが、私は、一番大事な点は、世の中が九〇年代に大きく変わった、世界がですね、で、技術革新が起こった、だけど日本は何も変えなかった。それは過去の八〇年代までの日本が余りにもうまくいっていたから、いわゆるこれは過去の成功体験が変化する社会に対応していないという説明が私は最もあるのではないかと思います。 …

八代尚宏 · 2026-03-24 · 参議院 予算委員会公聴会 ·139 字

○公述人(八代尚宏君) これは非常に難しい問題ですが、地方の大学が東京と同じことをしていたら駄目だと思いますね。もっとインターネットを活用し、オンラインを活用し、あるいは違う大学との間の単位互換制度をやったり、もっと創意工夫を生かしてやっていく余地があるんじゃないかと思います。…

八代尚宏 · 2026-03-24 · 参議院 予算委員会公聴会 ·738 字

○公述人(八代尚宏君) ありがとうございました。  まさしく食料安全保障というのは非常に重要なわけなんですが、今農水省のやっている政策はそれに逆行するわけですよね。減反政策こそ食料安全保障、一番リスクをもたらしているわけで、農家の方が作りたいだけお米を作る、国内で消化できない分は輸出すると。そうすると、仮に台湾有事みたいなことが起こって海上封鎖されても、輸出分を国内で回せばいいわけですよね。だから、そういうふうに、何というか、減反政策をやめること自体が食料安全保障の第一歩だと思われます。  それから、もちろん企業だけに任せるのは駄目なんですが、例えば先ほど言いましたように、兵庫県の養父市というのは地元の企業と農家の方が一体化して付加価値のあるお米を作っているわけですよね。例えば、もうぱっと温めるだけですぐ食べられるような御飯というのは高く売れるわけです。これは輸出もできます。世界ではお…

八代尚宏 · 2026-03-24 · 参議院 予算委員会公聴会 ·598 字

○公述人(八代尚宏君) 御質問ありがとうございました。  東京一極集中の問題というのは、それを人為的に、つまり、工場等立地規制法とか今の大学の定員規制とか、そういう規制によって一極集中を是正しようという考え方が間違っているわけで、結果的に、地方の主要都市を活性化することによって、東京に行かなくても、いい雇用機会があるような前提をつくるというのが大きなポイントだと思います。  そのときに、今回の高市政権の十七産業分野を、新しい分野をつくっていくというのも一つですが、ほかに遅れた分野というのがたくさんあるわけですね。日本では生産性の低い分野、農業はその典型的ですけれども、これを人並み、ほかの国並みに上げるということはある意味で簡単なことなわけですね、政治的には難しいですけれども。だから、そっちも並行してやる必要があるんじゃないか。特に農業というのはもう典型的な地方産業で、大規模化の可能性も…

八代尚宏 · 2026-03-24 · 参議院 予算委員会公聴会 ·5613 字

○公述人(八代尚宏君) 昭和女子大学の八代と申します。  本日は、このような機会を与えていただきまして、ありがとうございました。  私は、同時に、制度・規制改革学会というところの理事を長年務めておりまして、本日は、その学会の成果といいますか、提言に基づく内容となっております。よろしくお願いいたします。  一枚目、アウトラインというのが下にありますが、二ページのところですが、本日のお話は大きく分けて三つございまして、一つは、日本経済の中長期的な課題である少子高齢化に対して制度改革をどう進めるかというのが一つ。  それから、地方の問題として東京一極集中の是正という大きなテーマがあるわけですが、これは本当に是正するだけでいいのかどうか、というかその是正の中身ですよね。東京の活動を抑制する、あるいは東京に対する人口流入をひたすら抑制するという保護主義的な考え方じゃなくて、東京と地方の主要都…

八代尚宏 · 2025-05-27 · 衆議院 厚生労働委員会 ·805 字

○八代参考人 今、支給開始年齢を上げたらどれだけ所得代替率が上がるかというのは極めて専門的な計算で、私は、恐縮ですが、そういうことは自分ではやっておりません。  ただ、アメリカの年金制度は日本と基本的に同じやり方をやっているわけですし、これを見ても、アメリカもイギリスもドイツも、日本の六十五に対して六十七。二歳高い。それで日本の三九に対して五四ですから、少なくとも一〇%ぐらいは上がるんじゃないか、長期的に見て。これは目の子算であります。  それから、これと関連して、やはり、先ほど御質問があったマクロスライドの名目下限措置の問題なんですが、デフレの中で名目下限措置を外したら国民はとてもたまらない、だからできないと。だけれども、それが本来のマクロスライドの厳しいところなんですよね。だから、一方で支給開始年齢は嫌だ、年金の減額で調整するといいながら、デフレになったら、これも嫌だと。もう駄々っ…

八代尚宏 · 2025-05-27 · 衆議院 厚生労働委員会 ·554 字

○八代参考人 ありがとうございました。  この無年金、低年金問題というのは極めて重要な問題なんですが、今の国民年金というものの保険料の徴収方法では、この解決は無理だと思います。サラリーマンのように強制徴収できないわけですから、だから、どうやったら徴収できるかということを考えたのが福田内閣のときの社会保障国民会議で、年金目的消費税というのをやるわけですね。ただ、消費税を上げるというと反対が多いんですが、これは増税ではない消費税なんです。つまり、それまで真面目に保険料を払っていた人は払わなくてよくなるわけで、それをバランスを取ってやったわけです。  そもそも、年金制度の一番大きな目的の一つは強制貯蓄なんですね、働いているときに老後のためにやると。それが今の国民年金はもうほとんど破綻していて、半分以上の人が払っていない。免除といいますけれども、どういう基準で免除しているのか。数百万の免除者が…

八代尚宏 · 2025-05-27 · 衆議院 厚生労働委員会 ·271 字

○八代参考人 議員がおっしゃるように、マクロ経済スライドというのは、逆進性どころか、年を取って働けなくなった人たちの生活を破壊するものなんですよね。  年金を守るというためには大事ですけれども、それを守るためには、やはり、長生きすること、高齢者が長生きするといういいことをどうやって負担していくかということをまず国民に訴えなきゃいけない。年金を減らすことで対応するのか、長生きの利益を使ってもっと長く働くか、それを国民にちゃんと訴えるという形で、私は、マクロ経済スライドという逆進的なものをやめることが望ましいのではないかと思っております。…

八代尚宏 · 2025-05-27 · 衆議院 厚生労働委員会 ·477 字

○八代参考人 私は、もちろんマクロ経済スライドというのも有用だと思いますが、それ一本やりは余りにもひどいじゃないかと。議員がおっしゃったように、これはやはり公的年金の価値を損ねるわけですね。公的年金というのは、物価が上がっても実質価値が保証されるというのが一番大事な点で、それを毀損させる。仕方がないということですが、なぜ、他国では当たり前の支給開始年齢の引上げを考えないのか。  それから、先ほどもありましたが、それは本人が勝手にやればいい、六十五歳以上も働けばいいんじゃないか、私は、これは無責任だと思います。政府として、みんなが長く働けることをデファクトスタンダードにして、早く引退したい人はそれを認める、それと、六十五歳支給を固定して働きたい人は勝手に働けばいい、どっちがいいのかということなんですよね。  今の政府の年金局の考え方は後者であって、それはやはり労働市場政策と一体的にやらな…

八代尚宏 · 2025-05-27 · 衆議院 厚生労働委員会 ·191 字

○八代参考人 私は、やはり四十年、四十五年を最優先すべきだと思います。これは、もちろんコストはかかりますけれども、補助金がついてくるわけですから倍になって返ってくるので、これをきちっとやる必要がある。  マクロ期間の一致というのは、一般財源を必要としますので、それはやはり私は望ましくないと思います。別の手段でちゃんと基礎年金の底上げをやるべきだと思っております。  以上です。…

八代尚宏 · 2025-05-27 · 衆議院 厚生労働委員会 ·816 字

○八代参考人 調整期間の一致というのは、私は、本来極めて技術的な問題で、なぜそんなにまず年金を減らさなきゃいけないのかが大事だと申し上げました。  ただ、そうはいっても、今これが大きな問題なわけなんですけれども、一つは、マクロ経済スライドが長引いたからこういう問題が起こったという説明なんですが、なぜ長引いたんでしょうか。デフレだったから。  デフレだってマクロ経済スライドは使えるはずだったんです。それは、名目下限措置という非常にこそくな手段があったからできなかったわけで、本来、マクロ経済スライドというのは、デフレであろうがインフレであろうが、ちゃんと年金支給額を減らさないといけないわけですね、そうでなければ年金制度はもたないわけですから。だから、名目下限措置をまず撤廃しなきゃいけないんですけれども、そういう議論は全くないわけです。だから、今後の二十年に全く同じ問題が起こる可能性がある。…

八代尚宏 · 2025-05-27 · 衆議院 厚生労働委員会 ·1313 字

○八代参考人 御質問ありがとうございました。  おっしゃるように、支給開始年齢の引上げというのは物すごいポリティカルエネルギーが必要なわけです。だけれども、ほかの国は実現したわけなんですね。フランスでも、物すごいデモが起こりました。だけれども、マクロン大統領は、これはフランスの年金制度を守るために不可欠だということで、不退転の決意で実施したわけで、なぜそういうことが我が国だけできないのか。日本人のやはり常識というのをもっと政治は信頼すべきじゃないかということですね。  先ほど、国会討論、私も拝見していましたが、石破総理のおっしゃったことは基本的な形式論であって、保険料を固定する、支給開始年齢も固定する、だからあとは全部給付で調整する、その結果がこの三割の基礎年金の減額なわけで、そういう国民窮乏化というのは、どこまでみんなが分かっているか。これまで分かっていなかったのは、マクロスライドが…

八代尚宏 · 2025-05-27 · 衆議院 厚生労働委員会 ·3950 字

○八代参考人 昭和女子大学の八代尚宏と申します。  本日は、このような貴重な機会を与えていただきまして、ありがとうございました。  私は、以前、第一次安倍内閣、福田内閣のときの経済財政諮問会議の委員をやっておりまして、社会保障、年金問題も担当しておりました。そのときには本当に年金の改革、民主党の御意見も入れて大改革をやろうとしていたわけですが、そのときと比べて今回の年金改革案というのは、はっきり言って大きな問題を全部逃げている、非常に年金技術的な問題ばかりを議論されている、これがまず一番大きな問題だと思います。  一ページめくっていただきまして、なぜ年金給付が減額されなければならないのかということであります。  今、基礎年金がほっておけば三割減ってしまう、それをどうしようかということを議論しているんですが、そもそもなぜ基礎年金のような大事なものが三割も減らなければいけないのか、これ…

八代尚宏 · 2024-05-23 · 参議院 内閣委員会 ·553 字

○参考人(八代尚宏君) おっしゃったように、施設介護が今余りにも重視されていて、そっちの方に財源が取られているということは私も認識しておりまして、それは望ましくないと思います。  なぜそうなったかというと、本来、介護保険の考え方というのは、医療保険と違って、民間企業を全面的に入れると、それによって十分な介護サービスを提供すると同時に、競争によって効率的な介護をするというのが一つの理念だったんですが、その例外が施設介護であって、これはまあいろんな政治的な配慮だと思いますが、特養だけは民間企業を入れないんですよね。だから、非常に高コスト構造のままになって、かつ非常に供給が不足して、待機老人が三十万ぐらいいるんですよね。これは児童福祉の保育所と同じで、なぜ待機児童とか待機老人が出るかというと、それは自由な企業の参入ができないことによってサービス供給が十分に確保されていない、これは私は介護保険の…

八代尚宏 · 2024-05-23 · 参議院 内閣委員会 ·775 字

○参考人(八代尚宏君) ありがとうございました。  私は、介護保険は保険としてちゃんと成り立っていると思います。それは、おっしゃったように、高齢になって寝たきりとかいろいろな要介護状態になったときに、それに対してきちっとサービスを購入できるための原資を確保する、固有の財産として、固有の財源としてです。  それで、ちょっと先ほどおっしゃった、そうはいっても四十から六十四歳というのはほとんどそんなリスクはないじゃないかと、これはまやかしだという意見は、介護保険をつくるときにも既にあったわけです。  しかし、私は、それはちょっと誤解があって、介護保険の対象は要介護者だけじゃないんですよね。要介護者を介護する家族の負担を減らすのが介護保険の大きな目的の一つであって、だから、逆に言えば、四十歳代の人、場合によっては二十歳の人でも祖父母が要介護のリスクになることがあるわけで、本当は保険料負担して…

八代尚宏 · 2024-05-23 · 参議院 内閣委員会 ·583 字

○参考人(八代尚宏君) 私も、負担がないということは全く理解できないので、経済学では、ノーフリーランチというか、ただの昼御飯はないというのが原則なわけで、あらゆることには負担と利益があると。それで、利益を受ける人と負担する人は当然違うわけでして、例えば、利益があってもそのコストの方がはるかに大きいというケースは十分にあり得るわけで、まさに社会保険料を高めるというのは、私は、非常に大きな、コストが大きいと思っております。  それから、何よりも、先ほども申し上げましたが、非常に何ができるか分かんない社会保障改革を前提にするというのは、私は極めて疑問だと思います。今の社会保障制度を改革するのは物すごいやっぱり難しいことで、先ほども御質問があったので一例を挙げましたけれども、それは実は今までやろうとしてもできなかったことなので、できるかどうか分からない空約束を入れて負担がないと言うのは、これはも…

八代尚宏 · 2024-05-23 · 参議院 内閣委員会 ·1060 字

○参考人(八代尚宏君) ありがとうございました。  ヤングケアラーとかの介護離職というのは、そういうことを防ぐために介護保険ができたわけで、なぜそういう問題が起こるかというのは、これは介護保険の運用というか、それの自体の問題であって、そこはもう早急にやらなければいけないと思います。  あと、もう高齢者というのを一くくりに考えることはやめるべきだと思うんですよね。高齢者というのは物すごく所得格差の大きな集団であって、だから、一般的に見れば貧しい高齢者もいて、だから高齢者に余り負担を掛けられない、しかし豊かな高齢者は物すごく豊かなわけで、私は本来、高齢者の間の所得再分配というのをもっと強化すべきで、後の世代にはできるだけ負担を掛けるべきではないと思います。  それは、例えば、年金の所得税でいえば、年金所得控除が余りにも大き過ぎると。勤労所得控除とほとんど変わらないわけですが、勤労所得控除…

八代尚宏 · 2024-05-23 · 参議院 内閣委員会 ·334 字

○参考人(八代尚宏君) 時間もないので手短にお話ししますと、私は基本的に消費税でやるべきだと思います。これは、繰り返し言いますが、三党合意のときの結論でもありますし、消費税が一番その経済活動に対する効果としては、何というか、公平であると。  つまり、高齢者も負担するし、何といっても、資産は持っているけど所得のない人というのはもう保険料ではほとんどカバーできない、今の場合は。それを、高齢者というのは資産はたくさん持っていますので、そういう意味で、保険料というのはやっぱり労働所得に対する税なわけでして、これはもう基本的に言えば、でき得る限り抑制しなければいけないというのが一つの論理で、だからこそ年金の保険料も上限が決められているんだというふうに理解しております。…

八代尚宏 · 2024-05-23 · 参議院 内閣委員会 ·1005 字

○参考人(八代尚宏君) ありがとうございます。  おっしゃるとおり、働き方というのは労使が決めるもので政府が強制することはできないわけですが、今の労働法制というのは、暗黙のうちに今の日本的雇用慣行、固定的な雇用慣行ですね、これを保護する方向に制度があるわけでして、これを中立的なものにしていくということは十分政府ができることだと思います。  これまで雇用の流動化という言葉は厚労省ではタブーのように使われていたんですが、最近は内閣の方でのいろんな政策で正式に認められてきた。雇用流動化を進めるためには、例えば退職金の優遇税制というのが、長く勤めるほど退職金が上がって、それを税制的に優遇している所得税制と、これはやはりおかしいわけでして、何というか、例えば退職金を前払するというようなことがある企業なんかで行われたんですが、そうすると税制上で非常に不利になってしまうという、これはやはり中立化しな…

八代尚宏 · 2024-05-23 · 参議院 内閣委員会 ·1171 字

○参考人(八代尚宏君) ありがとうございました。  今の御質問については、そのお答えは、人々が結婚して子供を産みたくないのに無理やり産まそうという政策はもちろんナンセンスであって、ただ、いろんなアンケート調査を見る限りは、例えば結婚希望ということについても、十代は九割の未婚女性が、最近はちょっと落ちていますけど、八割の未婚女性がいつかは結婚したいと思っていると、そういうデータがあるわけで、だけど、なぜ結婚できないかというと、いろんな制約があるわけでして、そういう制約をやはり政策的に減らしていくということは望ましいことではないかと思います。  それが結果的に出生数の回復ということにつながるわけで、先ほども申し上げましたが、日本の出生数がどんどん減ってくる、出生率が下がってくるというのは、日本経済の抱えている構造問題がそういう形で現れているんだということで、構造問題を解決することによって出…

八代尚宏 · 2024-05-23 · 参議院 内閣委員会 ·434 字

○参考人(八代尚宏君) ありがとうございました。  まさしくおっしゃるとおりで、こういうふうに特定の社会保険料で、何でも国民生活に関わることならばここに負担を求めてもいいということであれば、まさにどんどん尻抜けになるわけで、私はやはり、先ほどから言いましたように、これは社会保障目的税の本来の役割だというふうに考えております。  既にそういう三党合意の前例もあるわけですから、なぜ、その野党の協力も得て与党が、これはもう少子化対策というのは日本の将来のために不可欠なものであると、だからそのために必要な対策、それは現金給付じゃなくて現物給付が当然前提にならなきゃいけませんが、介護保険もまさにそうなっているわけですが、そのためには応分の負担をしてほしいというふうに国民に訴えるというか、これをしないと、余り大きな制度改革でもしなくてもいい、単に今の社会保険料に上乗せするというこそくなやり方では、…

八代尚宏 · 2024-05-23 · 参議院 内閣委員会 ·1022 字

○参考人(八代尚宏君) ありがとうございました。  まず、その、今、政府が言っておられる社会保障の改革を前提としてということなんですが、どういう改革かというのは全く分かっていない。本当に年金とか医療、介護をどうやって改革するか、これ過去から議論されてきて、なかなかできないことなわけですよね。ですから、そういう非常に曖昧なことを前提として健康保険料に上乗せすることが弊害がないというのは余りにも楽観的ではないかと思います。  元々、社会保険料が持続的に上がるということが経済社会に良くないというコンセンサスは既にあるわけでして、だからこそ年金保険料というのは上限を決めたわけですよね。だから、なぜ医療と介護保険料は上限がなくて構わないのか。特に健康保険料というのは今後とも技術進歩とか高齢化でどんどん上がっていくわけでして、もうキャップを掛けなければいけないものに更に上乗せをするというのは、やは…

八代尚宏 · 2024-05-23 · 参議院 内閣委員会 ·1293 字

○参考人(八代尚宏君) ありがとうございました。  これまでのこととちょっと重複いたしますが、私は最大のポイントは働き方の改革だと思います。  何といっても、今の日本的雇用慣行というのは、専業主婦がきちっと家事、子育てに専念することを前提に世帯主をこき使うといいますか、企業の思いのままに長時間労働、配置転換、転勤ということをする仕組みだと思います。これは、専業主婦世帯を前提とすれば維持可能なわけですけど、女性が男性と同じようにフルタイムで働くようになると、誰が子育てをするかということが当然難しくなって、結果として、女性が諦めて、家庭に入らざるを得ない。そうすると、今度は、女性のキャリアというのが失われて、いつまでたっても女性の管理職比率が高まらないという問題が起こる。  ですから、今、日本が抱えているのは、もう明確なこのトレードオフという関係で、女性の活用をすれば少子化が更に進むし、…

八代尚宏 · 2024-05-23 · 参議院 内閣委員会 ·912 字

○参考人(八代尚宏君) ありがとうございました。  ただ、子供保険は私の個人的な案で、この学会のはやはり共同なので必ずしも同じではないんですが、私の考え方は、先ほども言いましたように、介護保険というのは物すごくモデルになるいい制度だと思っているわけですね。従来の老人福祉というのを、社会全体で高齢者を支える、しかもそのための固有財源を確保したということですね、介護保険として。ですから、その意味で、今回の子育て支援法でも本当はそういう独自財源をきちっと確保してほしい。それは高齢者もちゃんと負担するということですね。  健康保険を通じて高齢者が部分的に負担しているというのは、私は、もうほとんどフェイクであって、それは、だって、後期高齢者医療制度自体が物すごく勤労者の保険から給付を受けて、あるいは税金からですね、高齢者自身の負担というのは非常に少ないわけで、やっぱりそれは、介護保険の第一号被保…

八代尚宏 · 2024-05-23 · 参議院 内閣委員会 ·952 字

○参考人(八代尚宏君) ありがとうございます。  今の御質問に関して言えば、今回の法律というのは少子化に対して非常に強いメッセージを、少子化を防ぐことに対して強いメッセージを出して、出した法案として高く評価できると思いますが、問題は、その中身が、先ほど申し上げましたように、余りにも現金給付に偏っている。これははっきり言って子供を増やすことに余り効果がないという経済学の実証研究があるわけです。ですから、むしろ、現金じゃなくて現物給付。  先ほど言いましたように、保育所の充実というのはもっと必要であるわけでして、先ほど介護保険との比較を奥山参考人も言われたんですが、介護保険ができる前は老人福祉だったんですね。家族が高齢者の介護を、面倒を見ろというのを、介護保険をつくることによって社会全体でカバーしようということに大改革をしたと。同じことが保育についても必要なわけで、その児童福祉という状況の…

八代尚宏 · 2024-05-23 · 参議院 内閣委員会 ·672 字

○参考人(八代尚宏君) 御質問ありがとうございました。  日本経済の停滞と少子化との問題に共通する構造的な問題というのは、やっぱり働き方の問題だと思います。  日本的な雇用慣行というのは、かつての高い成長期、人口がどんどん増えてきた時代では、労使の、何というか、協調ということで非常に諸外国からも高く評価されたわけですが、何よりも年齢に物すごく依存しているわけですね、年功賃金自体も含めて。ですから、その過去のメリットがそれだけ高齢化時代にはデメリットになってしまう。それから、何よりも男女の役割分担をベースにしているというのが大きなポイントであって、これも今女性がどんどん働きやすい時代にはマイナスになっている。  ですから、これはもう労使も問題意識は持っておられるわけですけど、やはりもう少し欧米型のフラットなシステム、年齢に中立的、性別に中立的な、ジェンダーフリー、エージフリーの仕組みに…

八代尚宏 · 2024-05-23 · 参議院 内閣委員会 ·5606 字

○参考人(八代尚宏君) 昭和女子大学の八代でございます。また、私は、制度・規制改革学会の代表理事も務めております。  お手元にこのパワーポイントの資料がありますが、本日はこれに基づいてお話しさせていただきたいと思います。なお、今回は私が唯一の男性ですのでやや緊張しておりますが、少子化問題ということはもう男女共通の大きな社会課題でございますので、そういう意味でお話しさせていただきたいと思います。  まず、本日お話ししたいことのポイントでございますが、五つございます。  一つは、この少子化問題というのは、実は意識の問題というふうによく言われている面もあるんですが、私は、実は日本経済の構造問題であると。今、日本経済は長期経済停滞に陥って、これをどう克服するかが大きな問題なんですが、実は少子化というのも、この構造改革、長期停滞から発する一つの派生的な原因、要因というふうに考えてもいいんじゃな…

API / MCP 利用

NDL 国会会議録 API 経由

REST: /v1/diet/speeches/search?keyword=半導体
MCP: search_diet_speeches(keyword="半導体")